2014_03
28
(Fri)19:42

酔客

こんばんは。
あさ、です。

ちび陛下が卒園して。
疲れを癒して元気になったらやろうと思っていた、家の片づけ。

10年前に引っ越してきた時から開けていないダンボールとか。
カオスと化しているトランクルームとか。
とりあえず突っ込んだ物の数々を、どうにかせねば!!

と。

思ったんです。
一応。

早くも挫折。

もういいや。元に戻しちゃえ!!(ダメな見本)


現実逃避に、幸せな未来を夢想してみました。




【設定・未来夫婦】

《酔客》


「お妃ちゃん・・・ごめんよ。」

苦笑いしながらやってきた浩大は、大きな荷物を担いでいて。

「_____怒んないでやってね?」

重そうなそれを、どさりと長椅子に下ろした。

「・・・これ、なあに?」

不思議そうに、その『荷物』を覆う布を取り除いた夕鈴は。

「陛下?!」

頬を赤く染めて寝入る夫から立ち上る、甘くてくらくらする香りに。

「浩大っ!こんな飲ませちゃダメって、ついこの間も___って・・・もういないわ。」

怒鳴りかけて。

「・・・ん・・・」

長椅子から聞こえてくる、安らかな寝息に。

「まったくもう、陛下ったら。」

くすっ、と笑って。

「・・・こどもみたい。」

布に包まれていたせいで乱れた黒髪を、そうっと撫でつけた。




「____さて、どうしようかしら。」

春とはいえ、まだ夜は冷える。
このまま長椅子で黎翔を寝かせれば、風邪を引くかもしれない。

「本当に、もう・・・浩大のペースに合わせちゃダメだって何度も言ってるのに・・・」

どれだけ飲んでも酔うことのない隠密の、申し訳なさそうな顔を思い浮かべて。

「・・・負けず嫌いなんだから。」

ぶつぶつ文句を言いながらも、夕鈴は黎翔の耳元に唇を寄せて囁いた。

「へいかー、起きてくださーい。寝台まで行きましょうよー。こんなところで寝たら、風邪ひきますよー。」

自分の声が廊下に控える不寝番の侍女に届かぬよう、気遣いつつ。
夫を揺さぶる。

「ん・・・・」

黎翔は反応を示すも、少し眉を顰めて。
『ここから動きたくない』とでも言うように、身体を丸くする。

狭い長椅子の上に身を縮ませる黎翔の姿は、どこか微笑ましくて。
起こすのが可哀想にさえ感じる。

「へーいーか、お風邪を召しますよー。」

もう、すっかり諦めた夕鈴は。
寝台から運んだ布団を夫にかけて。

夫の傍らに膝をついた。



まだ明けきらぬうちに起きて。
李順の報告を聞きながら身支度を済ませ、朝餉もそこそこに朝議に臨む。
曲者ぞろいの大臣たちとやり合い、政務をこなし。
ほんのわずかな休憩を取るのみで、深夜まで書簡に目を通す。

____お疲れ、ですもの。


「たまに御酒を過ごすくらい、構わないと思うんだけど。」

でも。
少し。

_______寂しい。


自分は酒が飲めないから、浩大を相手に飲むのだろうが。
それが、少し。
癪に障るのだ。


「貴方の妻は、私ですよー。」


わずかに頬をふくらませ、ようやく赤みの引いた夫の頬をつつくと。


「・・・知ってるよ。」

紅い瞳が、悪戯っぽく笑いながら。

「っ!お、起きてっ?!」

夕鈴を見つめた。


「夕鈴、妬いてくれたの?」
「ち、違いますっ!!」
「遠慮しなくていいのに!」
「きゃーっ!遠慮しますーっ!」


正妃の悲鳴を聞きつけた侍女たちが、部屋の様子を伺うと。

蕩けそうな笑顔で正妃を抱きすくめる王と。
指の先まで真っ赤になって恥じらう正妃の姿。

ちらりとこちらに視線を投げた王の意を汲んで、静かに退室した侍女たちは。
何事もなかったかのように、回廊に立つ。

隠すほどに匂い立つ、花の香りを聞きながら。

C.O.M.M.E.N.T

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2014/03/28 (Fri) 20:14 | # | | 編集 | 返信

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2014/03/28 (Fri) 20:16 | # | | 編集 | 返信

ぶんた様へ

いえいえ、こちらこそ大変失礼を致しました。
だって陛下がすぐ脱がすんだもん。(こら)
整理整頓。
永遠の課題です。
ダイエットより難しいです。
明日から修羅場なんですね。
が、頑張って下さいませ!!

2014/03/28 (Fri) 22:19 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

桃月さまへ

ふふ、途中から狸寝入りです!
たぶん、夕鈴がお布団をかけたあたりに目覚めました。(たぶん、って。)
夕鈴は何をしても可愛いですよね。

2014/03/28 (Fri) 22:20 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

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2014/03/29 (Sat) 10:50 | # | | 編集 | 返信

小犬の狸寝入り

お久しぶりですm(_ _)m
目覚めのきっかけは、お嫁さんの 『寝台まで行きましょう』だと思ったのは、私だけ?(笑)
整理整頓… 夕鈴の家事スキルが、小指の先程でも欲しい!
我が家も息子の幼稚園グッズと、新入学準備品とその他モロモロが山を成し、雪崩を起こしております(涙)
家ごとひっくり返して、ひっぱたいてゴミとホコリを放り出したい!

2014/03/29 (Sat) 14:38 | Fullむんっ #- | URL | 編集 | 返信

狛キチさまへ

甘かったですか?
よかった!
幸せな二人を書いていると、私も幸せです。
続き。
続き。
・・・えっと。(汗)

2014/03/31 (Mon) 11:53 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

Fullむんっ様へ

お久しぶりです。
春休み、お忙しくお過ごしのこととお察し申し上げます。
いっそ引っ越してしまいたいほど、家を片付けたい。
何も考えず全部を捨ててしまえればいいのに!
紙ものの処理が一番大変です・・・。
陛下のお目覚めのきっかけ。
『寝台』に反応するのもアリですね。(笑)

2014/03/31 (Mon) 11:55 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

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