2014_03
21
(Fri)20:51

リクエスト第三弾「誘惑」

こんばんは。
あさ、です。

ブログ開設一周年記念リクエスト募集企画。
最後のリク主様は、よゆまま様(遥か悠遠の朱空へ リンク欄からも飛べます)です。

三人目のリク主様だったのですが、最後で良いとの奥ゆかしいお言葉に甘えて、トリです。


『未来家族設定で・・・・夕鈴が間違ってお酒を飲んでしまい、酔ってしまいます。それを陛下が介抱するんだけど、いつもと違って夕鈴がめちゃ絡んでくる。そんな夕鈴にタジタジの陛下。それを子供たちが盗み見して愉しんでいる~~見たいなぁ~~』


とのリク内容。
えっと。
楽しく書いてしまいました。

メッセのお返事より先にSSを書く雑な人間でごめんなさいー!
これをUPしたら、メッセします。絶対。





【設定・未来夫婦】
【お子様(清翔・明翔・桜花)と、オリキャラの玉華(李順さんの息女)が出ます】


《誘惑》



______これは新手の拷問か?

宴の後の、国王夫婦の居間では。

______まずい、な。

子らの視線を感じつつ。

「へいかぁ・・・だめ?」
「っ!!」

煩悩と戦う国王の姿が見られた。










油断。
そう、油断していたのかもしれない。

本物の夫婦なってもう十年が過ぎ。
大輪の花のごとくに艶やかで優美な白陽国の正妃の噂は、諸国にあまねく知れ渡り。

____狼陛下が他の妃を娶らぬのも無理はない。

そう言わしめるほど、その優しさと美しさは敬意をもって迎えられていた。

数年前までは引きも切らなかった、正妃への横恋慕も。
狼の容赦ない恫喝によって鳴りを潜め。

そう。

もう、大丈夫だ、と。

「・・・油断、した。」


淡い桃色の玻璃に満たされた、少し甘い香りのする、酒。

「葡萄の酒にございます。ごく弱いもので、わが国では子どもも口にするほどですの。是非、正妃様に。」

そう言って。
常日頃から懇意にしている異国の大使の妻女が夕鈴に近づいた。

夕鈴は、一口含むと。

「まあ!美味しい!」

目を輝かせ。
促されるがまま、杯を重ねた。


とろりと甘くて、果実の香りがする、酒。
まるで果実水のように、美味しくて。
酒の味など、どこにもない。

「・・・子どもも飲めそうなお酒ですね、本当に。」
「そうでございましょう?」

にっこりと笑った、妻女は。
干された正妃の杯に、桜色の酒を満たす。



どれほど弱い酒でも、杯を重ねれば、酔う。
その当たり前の事実を夕鈴が知らなかったのは、元来酒に弱かったからで。
彼女が悪いわけでは、ない。

ない。

のだが。


「・・・。」

黎翔が気付いた時には、すでに遅く。

頬を染め。
しどけなく椅子に身を預ける、正妃の姿は。
宴の間の視線を一身に集めていた。

くぅくぅと聞こえる安らかな寝息。
あどけない寝顔は、少女のようで。
三人の皇子皇女を持つようにはとても見えない。

ごくり。

どこからか、生唾を飲み込む音が聞こえて。

「______。」

黎翔は、宴席を睨み付けた。

「正妃を後宮に連れてゆく。」
「御意に。」

傍らの李順も、己の不手際ともいうべきこの事態に、顔色を失い。

「楽しまれよ。」

僅かに口角を上げ場を見渡す、狼の眼光に。

「・・・。」

居並ぶ客人達の酔いは。
一気に醒めた。








「お早いお帰りでしたね、父う・・・う、わー・・・」

父の足音を聞きつけた清翔は。
一瞬にして状況を悟る。

「___明翔、桜花。下がるぞ。」
「すまんな。」
「いえ。母上をお願い申し上げます。」

短い会話が父子の間に交わされ。
まだ幼い弟妹を連れ、清翔は別室に下がる・・・ふりを、した。



こんな、面白い状況。
見逃せるわけがない。


「・・・兄上、僕もー。」
「おうかもー。」

お揃いの紅の瞳が、三組。
悪戯っぽく、輝いた。







「夕鈴・・・脱がすよ?」
「ん・・・」

きつく結ばれた帯を解き。
重たい簪を外して。
華奢な首筋を飾る紅玉の飾りを取り去り。
鈴の音が鳴る耳飾りを化粧台に置く。

「さ、腕を。」
「う・・・ん。」

本当は、肌着も脱がせてあげたかったんだが。

「・・・・お前ら。」

子どもたちがこちらを伺う視線が。

「早く寝てくれ。」

ひしひしと、感じられて。

零れ落ちそうな膨らみに伸びかけた手を、必死にとどめた。

「・・・へい、かぁ・・・」
「夕鈴、大丈夫?お水、飲む?」

うとうとしていた夕鈴の目が、少し開いて。
目の前の夫を見つめて、笑む。

「ふふ・・・へいか、あったかぁい・・・」
「っ!」

するりと、小さな手が王の衣装の袖口に入り込んで。

「・・・ね、へいか・・・」

これ以上なく妖艶に。

「_____だ、めぇ?」

誘う。

「________っ!」



ああ、本当に。

これは一体、何の拷問だろう。


「ぎゅっ、ってして、ほしいのぉ・・・おねがい・・・」

しなだれかかって、潤んだ目で僕を見上げ。

「・・・い、や・・・なの?」

悲しげに、囁くから。

ああ、もう・・・いいよね。

清翔。
ほどほどにしろよ。

窓の外からこちらを伺う可愛らしい頭たちを、一瞥して。


「______泣いても、やめないからね?」

黎翔は甘い誘惑に身を任せた。




父の視線に悪寒を感じた清翔はと言うと。

「えー!もう少し見たかったのに!」
「おうか、ははうえとねたいー。」

命知らずな弟妹を、なだめつつ。

「明翔、桜花・・・明日は玉華と遊ばせてやるから、今日見たことは母上には内緒だぞ?」

必死に彼らの口を封じるのだった。

C.O.M.M.E.N.T

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2014/03/21 (Fri) 22:04 | # | | 編集 | 返信

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2014/03/22 (Sat) 07:58 | # | | 編集 | 返信

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2014/03/22 (Sat) 08:12 | # | | 編集 | 返信

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2014/03/22 (Sat) 13:45 | # | | 編集 | 返信

よゆまま様へ

ワインでほろ酔いの、よゆまま様。
さぞかし可愛らしかったことと、妄想し申し上げます。(おい)
夕食のしゃぶしゃぶ。
お揃いで面白かったです。
ふふ。

2014/03/22 (Sat) 20:24 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

凛さまへ

コメントありがとうございます。
って、本誌っ!
早売りゲットなさったんですね?!
いいなぁ、いいなぁ!!
久しぶりに平和な未来夫婦を書いた気がします。
とっても楽しかったです。
凛さまにもお楽しみ頂けて、嬉しいです。

2014/03/22 (Sat) 20:26 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

よゆまま様へ

今、気づいた。
私、ホワイトデー何にもしてもらってないっ!!
うわー。しまった。
そして、この度はリクエストのトリを飾って頂きまして、有難うございました。
楽しい設定で、どこまでやったものかにやにやしながら書きましたよ?
さて、これでリクエストも最後です。
次は何を書きましょうか。

2014/03/22 (Sat) 20:31 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

萌葱さまへ

ええ、本当に。
私もそう思います。
桜花最強。

2014/03/22 (Sat) 20:31 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

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