2014_03
17
(Mon)19:27

幕引き

こんばんは。
あさ、です。

怒涛の週末を乗り越えて、羽梨様にお願いしていた素敵御本を頂き。
によによが止まりません。

によによー。(壊れてる)

いや、本気で疲れました。先週末。
イベントごとが重なると辛い年齢です。


脳みそがまだちゃんと動いておりません。
それでも妄想は漏れ出ますので、書いてみました!

お心をひろーくお願いしますね?ね?




【設定・捏造】


《幕引き》



「おかえりなさいませ、陛下!」

この、花のような笑顔も。

「今日は紅珠が珍しい茶葉とお茶菓子を届けてくれて・・・李順さんも陛下にお出ししてもいい、って。」

くるくると変わる、愛らしい表情も。

「わあ!いい香り!桜の花、かしら?」

耳に心地よい、声も。

「っ!美味しいっ!」

生き生きとした、瞳も。

今日で、最後。

「・・・夕鈴。」

この日を決めたのは、自分だから。
君の中に残る『僕』が、まだ綺麗なうちに。

「今まで、ありがとう。」

本当の『私』を、君が知る前に。
君に、嫌われる前に。

「今日で、お別れだ_____汀、夕鈴。」

幕引きは、自分で。








「今日で、お別れだ______汀、夕鈴。」

狼なのに悲しそうな、陛下の声が。
なんて言ったのか、分からなくて。

「____え?いま、なん」
「夕鈴のバイトは今日まで、だよ。」

優しい小犬なのに、有無を言わさぬ陛下の声が。
私に、届く。

「今までありがとう、夕鈴。」

ふわりと笑う、陛下。

「君と過ごせて・・・楽しかった。」
「あ・・・の、」

待って。

そう言いかけた私に、背を向けて。
陛下は姿を消した。








これでいい。
これで、いいんだ。

早足で後宮の回廊を抜け。
奥庭へと進む。

芽を出し始めた梢を払い。
柔らかな下草を踏みしだき。
奥へ、奥へと、黎翔は進んだ。

生い茂る木々の枝が頬をかすめ。
衣装を裂く。

振り返るな。

自分に言い聞かせる。

今、戻れば。
彼女を手放せなくなる。

ただひたすらに、黎翔は歩いた。








おしまい、なんだ。

「・・・そ、っか。」

言葉と共に、力が抜けて。
ぺたり、と床にへたり込んだ。


いつか、こんな日が来るって、分かってたのに。
力が抜けて、涙が出る。

もう、会えない。

当たり前の現実が胸を締め付けて。
自分の心がどれだけ陛下でいっぱいだったのか、やっと、分かった。

陛下は、振り返りもしなかった。

だって、私はただのバイトで。
陛下にとっては取るに足りない存在で。
それが、当たり前。

でも、それでも。
陛下が、好き。

囮でもいいから、側にいたいの。
怖くて優しい、陛下の、側に。

「うっ・・・くぅ・・・っ」

流れる涙が嗚咽に変わり。
泣き疲れた頃。

カタン

窓がそっと開く音がした。







歩いて、歩いて。
何処に向かっているのか分からなくなるほど、歩いた。

「・・・庭園の手入れを怠らぬよう、老師に命ぜねばな。」

鬱蒼と生い茂る木々が衣服に絡みつき。
頬にひりひりとした痛みが走る。

「____子どものころ以来だな。」

苦笑した。

舞姫だった母を愛した、父。
孤独な父を癒した、母。

数多の妃たちの、蔑みの視線。
正妃の勘気。
女官たちの悪意に満ちた会話。

全てから逃れるために、歩いて、歩いて。
誰にも見つからぬよう気配を殺して、隠れた。

手足や顔に傷を作って、衣装をボロボロにして。

「・・・よく怒られたものだ。」

思い出したくもなかった、あの頃の記憶を。

『遠くに行っちゃダメですよ?』

思い出に変えてくれたのは、夕鈴。


「______ゆう、りん。」

声に出して、君を呼ぶ。

「夕鈴。」

大好きなんだ、君が。

「夕鈴、夕鈴。」

いつの間にか空に浮かんでいた琥珀色の月の暖かさは。

『_______黎翔。』

懐かしい母の微笑みのようで。

どれほど辛かろうが、苦しかろうが。
父を愛し続けた母の、笑顔が。

僕の背を、押した。




無我夢中で、走って。
仄かに明りの灯る君の部屋を見つける。

まだ、起きているのだろうか。

そっと、窓を開けると。
泣いている君がいて。

「へいか・・・」

小さく僕を呼ぶ君の悲しげな声が。

僕に勇気をくれた。








「夕鈴・・・」
「っ!」

ぴくり、と細い肩を揺らし。
夕鈴は慌てて頬を拭った。

「あ、えっと、これは・・・」

必死に言い繕い涙を隠す夕鈴を、黎翔の腕が包む。

「っ!陛下?!」
「黙って、聞いて?」

頭上から降る黎翔の声に、夕鈴は小さく頷き。
黎翔の手が茶色の髪を撫で。

「______君が、好きなんだ。」

びくっ、と固まる柔らかな身体を抱きしめて。

「愛している。」

囁いた。



これは、夢?
琥珀色のお月様が見せてくれた、夢?

「愛している」

陛下が、私を抱きしめて。

「愛しているんだ、夕鈴。」

何度も、何度も。

「側にいてくれ」

繰り返し。

「お願いだ。」

乞う。


溢れる涙の理由は、さっきとは違って。

______嬉しい、から。

「陛下、陛下っ!」

大好きな陛下の香りに包まれて。

「大好き、です。」

私は世界一幸せな花嫁になった。




数年後。

「ねえ、夕鈴。」

穏やかな春の陽射しに包まれた。
後宮の、奥庭。

かつて黎翔の母が暮らした宮殿に続くそこに満ちるのは。

「父上ー!母上ー!」
「お母様!」
「かーさま!とーさま!こっちー!」

三人の子どもの、きらきらした声と。

「遠くに行っちゃダメよー?」

柔らかな、正妃の微笑と。

「母上の言うことを聞くんだぞ?」

国王の、穏やかな笑み。


_________ふふ。


どこか遠くから。

春が微笑んだような気がした。

C.O.M.M.E.N.T

お邪魔しています。

あさ様のおうちをストーキングしてたら、SSがひょっこり!
なんてまあ、甘く可愛らしい。
とても湿布の匂いをさせていた方とはおもえません。
陛下は素直が一番。

2014/03/17 (Mon) 19:38 | 羽梨 #- | URL | 編集 | 返信

Re

あーーーっ!!
サロンパス、ばらしたなっ!!
実は鎮痛剤飲んでました。ふふふー。
御本欲しさに必死な私。(笑)
陛下は素直が一番ですよね。
さて、羽梨様のおうちに行こうっと。

2014/03/17 (Mon) 19:48 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

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2014/03/17 (Mon) 21:28 | # | | 編集 | 返信

萌葱様へ

ありがとうございます。
もうすぐ本誌発売なもので、なんだか落ち着かなくてですね。
幸せな未来を書きたくなりました。
本誌ー!本誌ー!
お願いします!
大好きです!焦れ焦れ最高!(あれ?)

2014/03/17 (Mon) 22:19 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

今晩は。原作もこんな感じかも、と思います。私は、主人公が好き人間なので、夕鈴に幸せになってほしいです。

2014/03/18 (Tue) 02:09 | 聖璃桜 #- | URL | 編集 | 返信

聖璃桜さまへ

おはようございます。
原作はどうなっていくのでしょうか。
楽しみでなりません。
夕鈴が幸せになるといいですね。

2014/03/18 (Tue) 07:29 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

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2014/03/18 (Tue) 18:45 | # | | 編集 | 返信

ぶんた様へ

冬がなければ春もないとは分かっているのですが。
本誌がどうなるのか、正座して待ちたい気分です。
審判を待つ罪人の気分に同感!
陛下っ!お願いしますよ?!(なにをだ)

2014/03/19 (Wed) 00:05 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

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