2014_03
13
(Thu)10:41

リクエスト第十一弾「春待人」前編

こんにちは。
あさ、です。

リクエスト第十一弾は、宇佐美さまからです。

「未来でも臨時バイトでも可です、お互い傷付き辛い事がおきて離ればなれになるかならないかはお任せします、それを乗り越え幸せになる。」

というリクエストを頂戴いたしました。
ありがとうございます!

少し長くなりそうなうえ、細切れで申し訳ございませんが、皆様のお心の広さに甘えます。
どうぞよろしくお願い致します。




【設定・臨時花嫁】


《春待人》前編




君は、待っていてくれるだろうか。

貴方は、見つけてくれるだろうか。








「・・・陛下、ご報告がございます。」

深夜。
子の刻を回ったころ現れたのは、李順と、周。

「______来たか。」

自分でも呆れるほど。

「兵站は。」
「問題ございません。」

冷静な、声が出た。

「明朝、発てるか?」
「御意に。」

自分を見返す李順の、瞳が。
静かで。

「では、下がれ。」

拱手し退室する二人の気配を見送った黎翔は。
後宮へと続く回廊を。
愛しい妃の部屋へと続く、道を。

「・・・夕鈴。」

迷うことなく、進んだ。







夕鈴。

隣国がね、攻めてきたんだ。

僕は、王様だから。
狼陛下、だから。
明朝、軍を率いて王宮を発つ。

僕のいない王宮に、君を置いてなんて行けないから。

今日が、最後。




「_______夕鈴、起きて。」

安らかに眠る、愛しい妃にそっと口づけて。

「ん・・・へい、か?」

とろんとした目で自分を見つめる、夕鈴に。

「夕鈴、僕の事、好き?」

問いかけ。

「大好き、ですよ・・・?」

まだ半分眠ったまま答えた、柔らかい唇を。
深く、深く、塞ぐ。


来るべき時が、来たのだ。
いつか来ると分かっていた、今日。

今日が、最後。
今日で、終わり。


「夕鈴。最後の思い出を・・・」

僕に、くれる?






陛下が側にいるような気がした。
でも、まだ辺りは暗くて。
夢なのかしら、って思ったら。

「夕鈴。最後の思い出を・・・」

すごい力で抱き締められて。

「っ!」

息ができないほど、口づけられた。



隣国が、攻めてきたんだ、って。
明日朝、陛下は王宮を発つから。

臨時花嫁は、今日でおしまい。
もう、会えなくなるから。

だから。

「陛下。」

最後、だから。

「今夜だけ・・・本物に、して下さい。」

後悔、しないように。

「陛下が、好きです。」

嘘も演技も、苦手だから。

「大好きです。陛下。」

私らしく、真っ直ぐに。

「私を、抱いてください。」

_______願った。




初めて触れる、陛下の肌。
掌にしっとり馴染んで、心地よくて。

背中も、お腹も、肩も。
頬も、唇も。

全部、全部。
今だけは、私のもので。

忘れない。

心と身体に陛下を刻む。



初めて触れる、夕鈴の肌。
甘くて柔らかで・・・温かくて。

この世のものとは思えぬほど綺麗な、夕鈴。

指先から髪の一筋に至るまで、全てが。
今だけは、僕のもの。

忘れる、ものか。

いつか、必ず。

君を、我が手に。



「夕鈴・・・私を、待てるか?」

卑怯な問いだと分かっていても、それでも。
問わずにはいられなかった。

「いつまでも、待ってます。」

あてのない約束だと分かっていても、それでも。
契らずにはいられなかった。


いつか。
いつか、必ず。

再び会える日まで。

「_____待っていてくれ。」

「_____待ってます。」


朝日が昇り始めるころ。

王宮からは、狼陛下率いる白陽国軍が出立し。
後宮からは、唯一の妃が姿を消した。

C.O.M.M.E.N.T

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2014/03/13 (Thu) 12:28 | # | | 編集 | 返信

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2014/03/13 (Thu) 20:17 | # | | 編集 | 返信

ゆうま様へ

お心遣い、ありがとうございます。
感謝申し上げます。
自分のペースでいいんだ、と言い聞かせてはいるのですが、せっかくお越し下さったのに申し訳ないとも思ってしまい。
あまり自分を追い込まないよう、『マイペース』を模索する毎日です。
無理せず頑張りますね!

2014/03/17 (Mon) 19:40 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

ぶんた様へ

ありがとうございます。
息子も無事卒園しました!よかった!
うちの陛下や夕鈴、オリキャラまでお気に召して頂けて嬉しい限りです。
妄想の産物ではありますが、オリキャラを好きと仰って頂けると有難くて。
まだまだ寒の戻りもございます。
ぶんた様も、ご自愛くださいませ。

2014/03/17 (Mon) 19:41 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

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