2014_01
19
(Sun)17:46

2014抱負の転載「新年」

SNSにて2014年の抱負を書いてみました。
そこに書きましたSSを転載しますね。
二度目の方、申し訳ございません。

「とりあえず誰かの新年の様子を教えてください。」
とのお題でした。





【設定・なんでもあり】


《新年》




「新年明けましておめでとー。」
「っ!」
「・・・って、もう聞こえねか。ははっ。」

浩大は鼠を始末して、報告に向う。

「李順さーん、コイツどーする?大した事ないやつっぽいけど。」
「そうですね、年明け最初のお客様ですから・・・丁重にお・も・て・な・し致しましょうか。」
「了解!・・・って、何その仕草。」
「気にしないで下さい。・・・ああ、浩大。」
「なに?」
「今年も宜しくお願いしますよ。」
「今年も、なの?」
「ええ。」

明るく笑って姿を消した浩大を、目で追い。
李順は書簡を手に回廊を渡った。

「陛下。新年の賀を申し上げます。」
「・・・こんな時間に何用だ、李順。」

夜着を着崩した黎翔は、不機嫌な声を投げ。
起き上がる。

「あと数刻で年始の儀式が始まりますもので、詳細を・・・」
「昨年同様だろう?段取りはわかって」
「・・・お妃様は、ご存じないでしょう?」
「・・・。」

黎翔の眉が僅かに上がり。
その傍らの膨らみが、ビクッと震える。

「それでは、申し上げます。」
「ああ。頼む。」

黎翔は薄茶の髪を指先で弄びながら。

「・・・ほら、しっかり聞いてね?夕鈴。」

囁いた。






「クビだわ・・・もうぜったい、クビだわ・・・」

呆然とした表情で、小刻みに震え続ける夕鈴の肩を抱いた黎翔は。

「うん、そうだね。」

囁く。

「や、やっぱり・・・」

身を固くし、目にいっぱい涙をためて。

「私、もう・・・」

夕鈴は黎翔を見上げた。

深い紅。
情けない顔の自分が映るそれは、優しい色を湛えていて。
分不相応な夢を抱いた己の愚かさを呪う。

「臨時花嫁、失格ですね。」

俯いた夕鈴の視界が、くるりと回り。
鼻先が触れるほどの距離で見つめられる。

「臨時花嫁は、もう不要だ。」

息も出来ぬほど抱き締められて。
狼陛下の声が降る。

「・・・本物が、ここにいるのだから。」
「っ!」

目を瞠った夕鈴の唇を。
微笑んだ黎翔のそれが優しく塞いだ。
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