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2000_02
15
(Tue)19:49

こちらのSSは、18歳以上及び精神年齢も18歳以上の方限定でお願いします。

たいしたものではございませんが、どうぞお気をつけ下さい。

間違えてお越しになられた方は、Uターンお願いします~。




【設定 臨時花嫁】
【CP 黎翔&夕鈴】

*甘くするはずが、黒くなりまして・・・。
 黒い大人味です。
 陛下、かなり壊れてます。苦手な方、ご注意下さい。


《雪》

王都に雪が積もった。
雪がちらつく事はさほど珍しくも無いが、積もる事は一冬に2回あるかないかだ。

北の辺境で育った黎翔とは違い、王都下町育ちの夕鈴にとって、雪は心浮き立つものだった。



後宮庭園の雪景色は、幻想的で美しい。
国王と、何百人と居るその妃の目を楽しませるために整えられた庭園は、春夏秋冬、いつでも最高の状態を保たれる。

その、贅を凝らした庭園を、朝餉後のひと時、夕鈴は侍女を従えて散策していた。
雪は積もっているが、空は澄み渡っている。
キンと冷えた、清々しい空気を胸いっぱいに吸い込んで、夕鈴は体の中が清められた様に感じていた。

「・・・お妃様。そろそろ老師の元にお出でになるお時間でございます。」

侍女の言葉に、夕鈴は名残惜しげに庭園を後にした。


・・・・来年は、こんなに綺麗な景色を見ることなんてきっとできないもの。最初で最後。しっかり目に焼き付けておかなきゃ。




黎翔は、後宮の自室から雪景色を見ていた。
・・・雪には、良い思い出がない。

辺境にやられることになった経緯。
母のこと。
父のこと。
兄のこと。
様々な煩わしい事が、否応なく脳裏によみがえる。
黒い感情が、胸に渦巻く。

「・・・・・夕、鈴」

寝台で蹲りながら、力なく、彼女の名を呼んだ。



夜。後宮。

夕鈴は、雪景色を眺めながら、陛下とお茶を楽しんでいた。
いつもより少し熱めに淹れたお茶。
開け放たれた窓から、雪景色を眺める。


「・・・陛下?」
「なに?夕鈴?」

雪景色から少し目を逸らしながら、黎翔は夕鈴に返事をした。

「後宮の雪景色って、綺麗ですね。普段もとっても素敵ですけど、雪が降ると、なんて言うか、幻想的?心が清められる気がします。」

「・・・・」

無言の黎翔に、自分が何かヘンなことを言ったかと焦った夕鈴は、せわしなく言葉を続けた。

「ほら!私、下町の雪景色しか知らないし!こんなに綺麗な庭園にお目にかかれるのも、最初で最後かと思って!・・・すいません!ヘンな事言いましたか?」

頬を染めて、ワタワタと言い訳をする夕鈴を、黎翔はまじめな顔で見据えた。

「・・・妃よ。『最初で最後』とは、聞き捨てならないな。・・・どういう意味だ?」

底光りする紅い瞳に射すくめられた夕鈴は、青ざめながらも答えた。

「どういう、って、陛下。私の借金、返すのにまだ何年もかかるんですか・・・?」

「君は、借金が済んだらここからいなくなるつもりか?」

「だって、そうじゃないですか。私が借金を返したら、陛下はちゃんとした正妃様を迎えて、後宮もたくさんのお妃様たちで一杯に・・・!」

言いながら、夕鈴は自分の顔が歪み、視界が滲むのを感じていた。

いや。こんな醜い顔、陛下に見て欲しくない。
こんな、嫉妬心でいっぱいの自分なんて、絶対見せたくない!!
恥ずかしい、私はただのバイトで、陛下は演技してるだけなのに!!

・・・・逃げなきゃ。


反射的にそう思った夕鈴は、黎翔に背を向け、お茶を淹れなおそうとした。

が、それよりも、黎翔が夕鈴を捕らえる速度が勝った。

強い力で細く白い手首を掴み、引き寄せる。
片手で腰を引き寄せ、夕鈴の瞳をまっすぐに覗き込んだ。

「・・・君は、私から逃げられると、本気で思っているのか?」

「・・・逃げるって。違います。私はバイトです。契約が終われば、帰りますよ・・・」

視線を逸らす夕鈴に、痺れを切らした黎翔は、少々乱暴に兎を抱き上げた。

「うきゃ?!なにするんですか!陛下!!」
「うるさい。」

狼陛下の冷たい声音が、夕鈴から抵抗する気力を一瞬で奪う。
強張った夕鈴を片手で担ぎ上げ、黎翔はズンズンと進む。


・・・寝台へ。


圧し掛かるように寝台に下ろされた夕鈴は、
信じられないと言った目で、黎翔を見上げる。
手加減なく夕鈴にのしかかる黎翔は、暗く光る瞳で、夕鈴を見下ろす。

「・・・君は、私の妃だ。・・・何度言葉を繰り返せば分かるのだ?」
「へい、か。演技は・・・!」

「演技では、ない。」
「なっ・・・!!」

夕鈴の言葉は、狼の口中に吸い込まれた。



兎を喰らう。
涙を流し、抵抗とも言えぬ抵抗を示す、愛らしい兎を存分に食む。

雪の様に白い肌を強引に暴く。
か細い悲鳴が上がる。
無視して紅い印を刻む。
_____ 自分の瞳と同じ紅を。無数に。

温かく艶やかな愛しい、僕の兎。

逃げられないよう、縛りつけよう。僕に。
逃げるなんて思わせないよう、囲い込もう。ここに。

「・・・・っ!!へい、か!!」

耳を楽しませる、兎の悲鳴に、狼は笑みを深める。



柔らかいふくらみに、遠慮なく紅を咲かせ、
その先端の小さな赤い実を口に含み、舌先で転がす。

「あぁぁ・・・・っ!!!・・・・っうぁっ・・・!」

初めての感覚に、思わず上がる、兎の甘い鳴き声。

___心地よい音色だ。

もっと、もっと聴かせてくれ・・・



片方の実を指で摘まれ、もう片方は食まれる。
自分の中から生まれる、痺れる様な感覚に混乱しながらも、
夕鈴は必死に言葉を紡いだ。

「どうし、たんです、か・・・っ?!」

切れ切れに聞こえた夕鈴の言葉に、黎翔は動きを止めた。

だが、その瞳の色は、変わらない。

「・・・何も。獲物を狩っているだけだ。」

暗く光る紅い瞳に、夕鈴が息を呑んだとき。

両方の膝裏に、手が差し込まれ、遠慮なく開かれた。

「いやぁっ!!」

拒絶の声すらも、黎翔の耳には心地よく。

黎翔は、兎の抵抗を難なく抑え込み、甘い香りの中心を味わい始めた。

「・・・っ!!いやぁぁっ!!・・・あ、ぁぁ・・・ぁ・・」

____ああ、なんて美味な・・・

感情のまま、まだ咲き始めたばかりの身体に自分を刻む。
押し開かれた痛みに、堪えきれずに上がる悲鳴すらも、心地よく。

愛しい獲物の身体に自分を刻む。
逃げられぬよう。忘れられぬよう。
甘く、激しく、獲物を食む。


「・・・ひぁっ・・・っ!!・・・っ、だいじょう、ぶ、ですか?」

「・・・ゆう、りん・・・」


貪られながらも発せられた労りの言葉。
その一言に、急に頭が冷えた。

蹂躙された、痛々しい姿の夕鈴。
涙の跡。
散った紅。

「・・・・っ!!!」
僕は、唇をかみ締めた。

その時。
僕の頬にそっと触れたのは____君の、優しい手。

痛々しく微笑みながら、君は言葉を紡ぐ。

「だいじょうぶ、ですか?・・・陛下」
「・・・・夕鈴・・・・」
「私なら、だいじょうぶ、です。_____陛下にされて嫌なことなんて、ないですから。」


生まれて初めて、心から悔いた。

「夕鈴、ごめん。・・・・でも、居なくなって欲しくないんだ・・・」

「・・・陛下。」

「どこにも行かないで。ここにいて。僕を独りにしないで。君が良いんだ。」

「大丈夫ですよ、私は、貴方の側にいます。」

「_____いつまでも、いてくれる?」

「____はい。貴方が私を必要としなくなるまで。」

「・・・・では、永遠に、我が側に・・・・」





君の優しさに甘えた。
どうしても、押さえきれずに暴走した自分。
・・・雪のせいにはしたくない。できない。

君を欲する気持ちに、嘘はないから。


疲れ果てて眠る君の髪を梳きながら、囁く。

「・・・ごめんね、夕鈴。・・・こんなはずじゃ、なかったんだ・・・」

恐怖と混乱の中、僕を案ずる言葉を紡いだ、君。

雪は、僕を黒く染め。
雪は、君を浄化したのか。


『心が清められる気がします』

君といれば、僕は白さに癒されるのだろうか。








朝日が昇る前に、目覚めた。

心地の良い、後宮の寝台。
ふかふかだわ・・・。あったかい。
・・・いい香り。
・・・・陛下の、香り。

・・・・っ?!陛下の?!

バチッっと音がしそうな勢いで目を開けると、目の前にあるのは、陛下のたくましい腕。
首筋に感じるのは、陛下の寝息。

・・・・ちょっと待って。冷静に。
ええと、昨夜は、陛下とお茶を飲んで、ええと。

_____夕鈴は、一気に青ざめた。


一糸纏わぬ自分と黎翔。
夜明け前の薄い闇の中でも分かる、わが身に散る紅。
徐々に昨夜の記憶が甦り、体が強張る。


・・・・昨夜の陛下は、本当の狼みたいだった。

『永遠に、我が側に・・・』

あれは、本当の言葉?
気まぐれで抱いてしまったバイト娘への、一時の労わり?


・・・・だんだん、腹が立ってきたわ。



夕鈴は、くるりと体を反転させ、陛下の顔を正面から覗き込んだ。

・・・綺麗な顔。
って、感心している場合じゃない。

怒りに任せて、怒鳴ってみた。

「陛下!!!!!起きてください!!!!!」


夕鈴の怒声に、黎翔は一瞬で完全に覚醒した。

刺客かと思ったが、殺気がない。

・・・が。

目の前には、怒りで髪を逆立てた、愛しい妃が。

「夕鈴?」

「・・・・陛下。お聞きしたいことがございます。」

「・・・・はい。でも、先に僕も言いたいことが」
言いかけたセリフは、夕鈴に遮られた。

「ダメです!」

「・・・はい。」

「では、改めて。・・・陛下。」

「はいっ」

「昨夜のことは・・・・酷いと思います。」

「・・・ハイ・・・」

「陛下にとっては、気まぐれでも!私にとっては一大事です!!ただでさえ、嫁き遅れなのに、もう貰い手がつかないじゃないですか!!!」

「・・・・夕鈴」

おとなしくしていた小犬が、狼に変った。

「・・・・君は、私が気まぐれで君を抱いたと・・・?」

昨夜同様の、底光りする紅い瞳。

「だって!」

「夕鈴。昨夜はいきなりの事で、本当にすまなかった。・・・怖がらせて、申し訳なかった。」

「・・・ハイ」

「だが、『気まぐれ』とは心外だ。」

「・・・え?」

「私はずっと堪えていたのだぞ?兎を狩るのを。」

「・・・は?」

「だから、夕鈴。私は君を、本当の妃にしたかったのだ。ずっと、ずっと。」

「はあっ?!」


ああ、もう。
どうして本気にしてくれないんだろう。


深くため息をつき、もう一度繰り返す。

「あのね、夕鈴。こうなったら、何度でも、君が分かるまで繰り返すよ?」

「・・・・」

「だからね、僕は君が好きなんだ。嘘偽りなく、ずっと、ずっと、君を僕のものにしたいと思い続けてきた。本当は、昨夜みたいに強引に手に入れるんじゃなくて、君の気持ちを大切にしたいと思っていたんだけど・・・・。ごめんなさい。」

「・・・えっと、あの。」

「夕鈴。『貴方の側にいます』という言葉は、偽りか?」

「・・・いいえ。」

「永遠に私の側にいろ、と言ったはずだが?」

「・・・・ハイ」

「なぜ、我が言葉を疑う?」

「・・・・・ゴメンナサイ」


(なんで私が謝ってるの?!)
夕鈴は、心の中で盛大に突っ込んだ。

が、目の前には恐ろしいほど晴れやかな笑顔で自分を見つめる狼陛下。

「汀夕鈴。永遠に、私の后となれ。」

「・・・はい。陛下。___永遠に。」

黎翔の笑顔につられるように、夕鈴も満面の笑みを浮かべた。






夜が明ける。
冬の澄んだ空気と、清らかな陽射しが室内を照らす。

その眩い光に照らされた夕鈴を、黎翔は眩しげに見つめる。

「朝ですね、陛下。」

「うん、夕鈴。・・・おはよう。」

「おはようございます、陛下。」

寝台で正面から向き合い挨拶を交わす。

二人の顔に浮かぶのは、優しい微笑み。


黎翔は、夕鈴を優しく抱きしめた。

「・・・ねえ、夕鈴。昨日のやりなおし、してもいい・・・?」

遠慮がちに言い出した小犬の願いを、優しい兎は受け入れる。

「・・・優しく、して、下さいね・・?」

「・・・うん、昨日はごめんね。もうしないから。」


柔らかく、優しい口づけ。
温かい舌が、労わる様に夕鈴の口内をまさぐる。

朝日に照らされた、輝くような肌に散る、痛々しい紅。
黎翔は、その一つ一つに懺悔するがごとく、優しい舌を這わせた。


狼は、兎を包み込むように、懐に抱く。
兎も、温もりを分けるように、狼を抱く。


昨夜とは違い、甘やかな悲鳴と、低い囁きが寝所を満たす。

・・・・・あぁ・・ん、ん・・・

ゆうりん、だいじょうぶ?

は、い・・・あ、あ・・んゃぁ・・

ゆうりん、ゆうりん。

あぁ・・・へ、い、か・・・・っん!あぁ!

ゆうりん、ゆう・・・!


朝の仕度のため、様子を伺おうとした侍女たちは、皆一様に頬を染め、できる限り静かに、静かに、部屋の帳を再度下ろした____



☆おしまいです!
 陛下が酷すぎたような・・・。ごめんなさい。
花蔵   
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C.O.M.M.E.N.T

いつもありがとうございます!!

文章を書くのは苦手で・・・
メッセージを残す場所をみきわめる事ができなくて、思い切りタイミングをはずしてしまいました…
『仮初の春』の続きをとても楽しみにしていました、いつか読ませていただけたらと願っています!!!

2014/08/28 (Thu) 10:58 | SALLY♪ #- | URL | 編集 | 返信

Re

SALLY様へ
こちらこそ、「仮初の春」の続きを楽しみにして頂けてありがとうございます。
嬉しいです。本当に。
いつか書き切りたいと思っております!
ありがとうございます。

2014/08/29 (Fri) 12:23 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

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