2013_10
17
(Thu)13:50

おしおき

少し陛下を苛めてみたくなりました。
夕鈴を苛めると、辛くなりますが。
陛下を苛めると、笑みが浮かびます。←

私はいつか陛下に斬られると思います。





【設定・未来夫婦・お子様有り無しどちらでも】
【ほんの少しだけ、大人の香りが致します。】


《おしおき》




「_________后は、どこだ?」


やり過ぎた自覚は、あった。

過ぎた嫉妬心だと、自分でも分かっていた。


顔見知りの官吏が山ほどの書簡を抱えて、困っていたから。

声をかけ、侍女に手伝わせた。


ただそれだけの事だと、分かっていたのに。


官吏に微笑みかける君の、横顔が。

僕が知らない、『君』に見えて。

つい。

思わず。


___________ああ。


やり過ぎた・・・・。


黎翔は、頭を抱えた。







二日前。


『ええっ?!なんで、こんな・・・!』

衣装では隠し切れぬほどの、首筋の華に。


『________っ!こ、こんなになるまで・・・!』

力の入らぬ、身体に。


『陛下のバカっ!!もう、知らないっ!!!』

本気で怒った夕鈴は。


黎翔を締め出した。


さすがに反省した、黎翔は。

大人しく許されるのを待ち続け。

政務にも励み、足繁く後宮に通い続けた。


だが。

どうにも、様子がおかしい。


静か過ぎるのだ。

夕鈴がそこにいるだけで、後宮は陽だまりのような温かさに満ちているのに。

今は、虚ろだ。


不安に苛まれ、黎翔は強引に正妃の部屋に入り込み。

異常に、気付く。


いない。


綺麗に片付けられた室内は、がらんとしていて。

誰も使っていないかのように、整然としている。


「夕鈴?!」


寝台には、掛け布すらなく。


「夕鈴っ!!」


文机には、何もない。


「___________っ!!」


部屋中を見回しても、夕鈴の痕跡はなく。

黎翔は、部屋を飛び出した。


「____________后は、どこだ?!」


女官を問い詰めても。

侍官を捕まえても。

皆、口を揃えて「知らぬ」と、言い。


「浩大、浩大っ!!」

いくら呼んでも、返事はない。


「老師!夕鈴は・・・!」

薬臭い、老師の部屋には。

誰も、居らず。


「逃げたか・・・」

黎翔は、自分がどす黒く染まっていくのを感じた。



どこだ。


下町か?

氾紅珠の邸か?

どこかの離宮か?



頭に血が上る。



__________私から、逃げようなどと・・・


「許さん。」


暴走しかけた黎翔の頭の中に。


『陛下のバカっ!!もう、知らないっ!!!』


涙を浮かべた夕鈴の声が、甦る。



「・・・・・・ああ。もう、どうしよう・・・」



黎翔は、成す術もなく。

その場に座り込んだ。




どれほど、そうしていただろうか。

短かった影が、随分と伸び。

赤い夕日が黎翔を照らし始めた頃。


「・・・陛下。こちらでしたか。」


現れた、李順は。


「・・・夕鈴を、知らない?」


俯いたまま、問いかける主に。


「________随分と、反省なさったようですので・・・こちらを。」


一通の書簡を手渡した。


「え?」

「正妃様が、『陛下が反省したら、お渡しして下さい』と。」


慌てて封を切り。

夕鈴の香りがする料紙を、開くと。


『お部屋で、お待ちしております。』


まだ少し、怒ったような。

__________愛しい妻の、筆跡。


「うん!わかった!!」


嬉しげに立ち上がった、黎翔は。


足取りも軽く、政務に向う。


「陛下?!どちらへ?」

「政務室だ。午後の仕事を済ませてからでなくば、許してはもらえぬだろうからな。」


晴れやかに笑う、黎翔の背を。


___________さすがは、正妃様。


側近は、驚きを持って見つめた。

C.O.M.M.E.N.T

NoTitle

流石です。
「最強」のお后様vvv素敵過ぎですvvv
すっかり狼を手懐けて、良いようにあしらっておられる(笑)
鬼姑にすら「さすが」と言わしめる手腕に
惚れ直します~vvv
頭に血が上った後、しゅんっとなった陛下がvvv
お母さんを見失って、べそかいてる5歳児のようだvvv

2013/10/17 (Thu) 14:37 | twomoon #- | URL | 編集 | 返信

流石 夕鈴

白陽国で最強の人物は? と問われたら、
「お后様です」と、自信を持って答えます(笑)
大きくなっちゃった狼の躾は、中々大変でしょう
けど、愛が有れば大丈夫?!
私も凹んだ陛下は、大好物です(笑)
一緒に斬られるのは、ちょっと遠慮したいケド(笑)
あささまにも鎖帷子でもご用意しますので、
コレ着て逃げられる脚力付けましょう?(笑)

2013/10/17 (Thu) 16:32 | Fullむんっ #- | URL | 編集 | 返信

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2013/10/17 (Thu) 22:41 | # | | 編集 | 返信

towmoon様へ

陛下を凹ませてみました。
そのせいでしょうか、腰とお腹が痛いです。さすが陛下。←違
5歳児みたいでしょう?
お手本がおりますので。しょぼくれる所を、真似てみました!

2013/10/18 (Fri) 10:12 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

Re

Fullむんっ様へ
夕鈴、最強ですか。
うん、ある意味そうかも!
鎖帷子、重そうですよね。
うーん。あれって身体しか守れませんよね?
それに、陛下なら鎖も断ち切りそうな。
もう、大人しくばっさりやってもらいます。
苦しまずに逝ける様にしてもらいます!!

2013/10/18 (Fri) 10:14 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

慎さまへ

ありがとうございますっ!
待ては得意ですので、ちゃんとおりこうに待ってます♪
『夕鈴が本気で怒ったら、陛下はどうするんだろう。』
そう思って書き始めたSSでした。
逆ギレは、いけませんものね。
ちゃんと反省した陛下には、夕鈴の手料理というご褒美が待っていた模様です。

2013/10/18 (Fri) 10:17 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

コメントの投稿

非公開コメント

トラックバック