2013_10
09
(Wed)20:22

いつか 2

なにやら、疲れが出たようです。

お話が、迷走しております。

・・・・すいません、いつも、ですね。はい。笑


ちょっと、体調が悪いので。

今日はここまで、です。


少し疲れが出ただけですので、一晩眠れば大丈夫!

やっと長女も帰宅したので、本日は早々に休もうと思います。

明日はお弁当だし、美容院にも行かなくちゃいけないし。←行くな


それでは。

もし宜しければ、お付き合い下さいませ♪





【設定・臨時花嫁】



《いつか 2》





いつかは終わる、春。

優しい癒しの季節。


四阿で茶を淹れてくれる、君の。

すぐに染まる頬。

柔らかい掌。

さらりとした茶色い髪。

くるくるとした表情豊かな瞳と。


____________しっとりとした、唇。



「__________っ。」


李順。

釘を刺したか。


『・・・いつまでも、このままでは・・・』

『善良で何も持たない・・・』


どいつも、こいつも。


僅かな春すら、許されぬ。


王とは__________


「窮屈なもの、だな。」


苦笑が浮かんだ。



『陛下。あと三ヶ月です。』


李順の言葉が甦る。


『無事に帰してやりましょう。』


うるさい。


『___________大切、なのでしょう?』


黙れ。


夕鈴は、いつか、帰る。

そんな事は、分かっている。


あと、少し。

_____________あと少し、だけ。




心地よい風が抜ける、四阿で。

傍らの温もりに寄り添うように眠ってしまった、夕鈴の頬を。

黎翔の指先が、そうっと、撫でた。


壊れ物に触れるように。

優しく、優しく。


愛しげ、に。










日々は流れ。

夕鈴の借金が終わるまで、あと半月となった頃。


後宮の立ち入り禁止区域では、今日も夕鈴が掃除に勤しんでいた。


「・・・おい、掃除娘。朝から晩までそんなに働き詰めでは、身体を壊すぞ?」

「そうだよー、お妃ちゃん。休憩しなよ。」


一心不乱に窓を磨く夕鈴を、心配そうに見つめ。

張元と浩大は、遠慮がちに声をかけた。


広大な立ち入り禁止区域は、一人の人間で掃除が出来るような代物ではなく。

夕鈴が本来行うべき掃除は、本格的な修繕が入る前の、簡易的なものに過ぎない。


なのに。


バイト終了を告げられた、三ヶ月前から。

夕鈴はただひたすらに、窓を、床を、壁を、調度を、磨き続けていた。



「老師、浩大。先に休憩してて下さい!私、この部屋を片付けてからお茶を頂きます!」


明るい笑顔で声を投げた、夕鈴は。

手桶を持って、部屋の奥に向った。



いつか。

いつか、陛下が。

少しでも私を思い出してくれたら、それで、いい。

掃除が好きだった、下町からきた、『臨時花嫁』。

貴方の記憶に、ほんの少しでも、いい。

_____________残せたなら。

_____________残せるのなら。


いつか。

いつか、貴方が。


この、広い後宮で。

本物のお妃様達に、囲まれながら。


私を思い出してくれたら。




『__________陛下の御世も、安定してまいりました。』


李順さんの言葉が甦る。


『後宮を整え、正妃を迎える日も・・・・そう、遠くはないでしょう。』


当たり前の言葉が、胸に刺さる。


『夕鈴殿。・・・・貴女でよかった、と、思っているのですよ。』


静かな瞳の、李順さんは。


『陛下の為にお仕え頂いて・・・・ありがとう、ございました。』


優しく微笑んで、頭を下げてくれた。





王宮の、執務室で。

書簡の山に囲まれながら、黎翔は思う。


_____________いつか。




後宮の、井戸端で。

手桶の水を替えながら、夕鈴は思う。


_____________いつか。




思い出して、もらえたら。

思い出して、もらえたならば。


それで。

それだけで。


____________いい。











「・・・・酷なことを、するもんじゃの。」


深夜。

老師の部屋には、李順の姿があった。

酒盃を口に運びつつ、張元は李順を詰り。

李順は眉を顰めて口を開く。


「酷、とは心外ですね。」


ほろ苦い酒を、口に含み。

息を吐きながら、李順は張元を睨み付けた。


「・・・心の準備を、と、思っただけです。」

「嘘を吐くな。」


張元が食い下がる。


「お主は、『枷』を嵌めたのじゃ。・・・・違うか?」


黙って酒盃を重ねる、李順に。

張元は鋭い視線を注ぐ。


「___________あと三ヶ月。あと少しの間しか、共に居られぬ、と。」

「・・・・」

「陛下と掃除娘に、『枷』を。これ以上思いを募らすな、と。無事に帰してやれ、と。」

「老師!」

「暗示のごとき『枷』を嵌めたのじゃ!!」

「________っ!お二人のため、です!」


静かな後宮に、怒声が響き。

虫の音が止む。


「・・・老師。私に、どうしろと?」


拳を握り締めた李順は、冷たく光った眼で、張元を見つめ。


「・・・・陛下の安らぎを、奪わんでくれぬか・・・」


視線を落とした張元は、ゆっくりと答える。


「奪われるばかりの、陛下に・・・せめてもの、安らぎを。あの娘を・・・」


縋るように、李順を見上げた、張元に。


「・・・それこそ、酷というものですよ・・・」


静かに呟いた、李順は。

そっと、目を逸らした。




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2013/10/09 (Wed) 22:52 | # | | 編集 | 返信

ビスカス様へ

ありがとうございます。
おかげさまで、大分良くなりました♪
ちょっと忙しくて、お返事が遅れてしまって、ごめんなさい!
「いつか」。
まだ少し辛いシーンが続きますが、もう少しお待ちくださいね♪
無理しないように、ゆっくり書いております~♪

2013/10/10 (Thu) 19:19 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

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