2013_09
02
(Mon)09:46

探し物

ストレス解消のために書きました。

笑って読み流してやって下さいませ。


内容があれなので、一応鍵をつけました。





【設定・たぶん恋人←アバウトにも程がある。】



《探し物》




__________ない。

どうしよう。

大切にしてたのに。



夕鈴は、青ざめた顔で必死に四阿の周りを歩き回っていた。


月明かりを、頼りに。







今日の夕刻。

少し遅い時間に散策に出た夕鈴は、侍女たちと談笑しながら四阿で茶を楽しみ。

夕日を眺めながら、部屋に戻った。


「お妃様、夕餉の前に湯殿を使われますか?」


まだ残暑が厳しい時期。

悟らせぬように気を使ってはいたが、首筋も、背も、汗で気持ちが悪かった夕鈴は、


「お気遣いありがとうございます。・・・では、湯殿を使わせて頂きますね。」


にっこりと、笑い。

侍女たちも微笑みながら主のために仕度を始めた。


「・・・・湯上りのお飲み物は果実水が宜しいでしょうか、それとも冷やした花茶に致しましょうか?」

「夜着は、薄い物にせよと陛下が・・・明け方は冷えますもの、掛け布を少し厚地の物に替えましょう。」

「御髪も結い上げさせて頂きましょう。」


優しい主のためならば、手間を惜しまぬ侍女たちは。

いそいそと動き始めた。




その頃、夕鈴は。

__________慌てていた。


衣装を汚さぬように脱いで、綺麗に畳み。

襦袢の懐に忍ばせている大切なお守りを取り出そうとしたのだが・・・ない。

小さな小さな、お守り。

それは下町の夜店で買った、ただの小さな鈴なのだが。

母がいた最後の夏祭りの、大切な思い出の品で。


失くす訳には、行かなかった。




手早く湯浴みを済ませ、気もそぞろのまま、夜の仕度をされ。

味の分からぬ夕餉を摂り、侍女たちに不審がられぬ様、気を配りつつ早めに休んだ。

寝台の上で息を潜め、侍女たちの足音が遠ざかるのを確認し。

夕鈴は、浩大がいつも出入りしている窓から抜け出した。



りーん、りーん、と虫の音が聞こえ。

秋の月は甘い色で後宮の優美な庭園を照らしていた。


「・・・これだけ明るければ、きっと見つかるわ。」


自分を励ますように呟いた、夕鈴は。

下を見ながら、散策の道程を辿りだした。

季節柄、下草は少し伸びていて。

小さな鈴くらい容易く隠してしまう。

注意深く、爪先で草を掻き分けるように歩を進め、一歩ずつ、一歩ずつ・・・・

鈴の音を聞き漏らさぬよう、耳を澄ませて探し続けた。


だが。


「・・・・ない。」


侍女たちと茶を飲んだ四阿まで辿り着いてしまったのに、一向に鈴は見つからず。

諦めきれない夕鈴は、四阿の中を這い蹲るようにして探し。

ぐるぐると周囲を歩き回った。


__________ない。


どうしよう。


喪失感と共に、嫌な汗が噴き出す。


『・・・・よかったわね、夕鈴。大切になさいね?』


夜店の灯りに照らされた母の優しい笑顔。


『大切にしてね?・・・・・・約束だよ。』


ちりん、と私に鈴を渡してくれた、あの子は・・・・誰だったかしら。


母が私を見つけた時には、もう鈴をくれた子はいなくなっていて。

母はちょっと驚いたような顔をしたけど、すぐに笑顔になって。


『誰かの親戚の子かもしれないわね。・・・また来年、お祭りで会えるといいわね。』


それまで大切にするのよ?

そう言って、鈴に紐を通してくれた。


________そして、それから、すぐに。


母は急な病に倒れた。





「やっぱり・・・・ない。」


膝から力が抜け、へたり込む。

薄い夜着越しに草の感触が伝わるけど、もうどうでもよかった。


ただの鈴よ、夕鈴。

小さくて古い、なんてことない、鈴よ?


ほら、もう帰らないと、みんなに心配かけちゃうわよ?


力の入らぬ身体を引きずり起こし、ふらふらと立ち上がった夕鈴を。

急な浮遊感が襲う。


「っ?!」

「夕鈴。何をしている。」

「へ、へい・・・・っ!」


夕鈴を抱き上げた黎翔は、冷たい怒気を纏い。


「す、鈴・・・・失くしちゃって・・・」


言い訳をする夕鈴に一瞥もくれず、早足で部屋へ戻った。

窓から部屋に上がり、真っ暗な寝室に灯りを点し。

カタカタと震える夕鈴に、黎翔は凍えるような笑みをくれる。


「______________私がどれほど心配したか、分かるか?」


カツン、と靴音が響く。


「報告に来た浩大が部屋に戻ると、君はおらず・・・・」


ぐいっ、と乱暴に頤を捕らえられ。


「っ!へい_______」

「窓が開いていて、上掛けもそのままになっていて。」

「・・・・か。」

「寝台で眠る君を、不届き者が連れ去った・・・・のか、と。」

「ごめん、なさい・・・」

「私がどれほど心配したか、君は少しも理解していない。」


紅い瞳が燃えるようだ、と夕鈴が思ったときには。

唇を塞がれていた。


「__________んっ・・・ぅんっ・・・・」


ぬるりとした温かくて大きなものが、入ってくる。


「んぐっ・・・・・ぁ・・・・ふ、はっ・・・・」


いっぱいに満たされて、息が出来ない。


「ん・・・んん・・・・ん・・・」


絡め取られて、吸い上げられて。

飲み込めない唾液が口の端から伝い、顎まで濡らすのが分かる。


「んんっ・・・・・は、ぁっ・・・・・」


大きな掌が、私をまさぐる。

ぐっと胸を掴まれても、声すら出せなくて。

夜着の上から陛下の指先が私の乳首を爪弾くように弄ぶ。

びくんっ、と自分の意思とは関係なく、身体が跳ねる。

ぞくり、と腰の辺りを知らない感覚が走り抜ける。


「ああ・・・・あ・・・・」


唇が開放されて、首から顎までを舐め上げられて。

薄い夜着を下ろされ、陛下の熱い吐息が私を貪る。


くいっ、と乳首を摘まれ、乳房を自在に弄られて。

口付けで酸欠になった頭では、どうしたら良いのか分からなくて。

とろり、と恥ずかしいところから何かが湧き出すのが分かる。


「・・・・夕鈴・・・・思い知るといい・・・」


掠れた陛下の声が、私の思考までも霞ませて。

長い指が、私の中を自在に探り、私を壊す。


「ん・・・ん・・・・ぅあ・・・・・あ、ひぃっ!」


あられもない声が、自分から漏れ出して。


_________もう、だめ。


陛下に溺れかけた私の耳に。


ちりん。


鈴の音が届いた。




「___________す、鈴っ!!」


はっと我に返り、襟を掻き合せて。

驚いた陛下の動きが止まった隙に、身体を離した。


「・・・・っあ」


ずるり、と陛下の指が抜ける感覚に、思わず声が出てしまった、私を。

陛下が決まり悪げに見下ろしているのに気付いた。



_____________まさか。


まさか、陛下。


「・・・・陛下、鈴・・・」


「あー・・・・うん。湯殿に落ちてたって。」


「っ!」


「僕に相談してくれたらよかったのに。」


「う・・・」


「夜着のまま部屋を抜け出して探しに行くなんて。」


「・・・・ごめんなさい。」


「この鈴、大事に持っててくれたんだね!ありがとう、夕鈴!でも、それとお仕置きは別だからね?」


「え?・・・え?え?」


愛らしく鳴く大事な鈴を、黎翔は嬉しげに抱き上げた。
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C.O.M.M.E.N.T

興奮

恋人設定じゃないって、自己暗示をかけて読みました。
興奮。←へんたい
「思い知るがいい。」→興奮。
さすがドSのあさ様。
ツボを得てらっしゃる。
ぞくぞくしました(笑)←へんたい

2013/09/02 (Mon) 15:21 | 羽梨 #- | URL | 編集 | 返信

Re

うお。ばれた?
本当は臨時花嫁設定で書いたの、ばれた?
陛下がただの強引ドS男になっちゃうから保険かけて恋人設定っぽくしたの、ばれた?!
書いた私がヘンタイなんです。
ふふ。楽しかったです。

2013/09/02 (Mon) 15:48 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

NoTitle

鈴、やっぱり陛下からだったのかw
臨時妃設定の方が燃え…ゴホゴホ、萌えますよね、陛下もw

2013/09/02 (Mon) 18:18 | Norah #- | URL | 編集 | 返信

Norah様へ

そちらの方がお好みですか?
ふふ。
鈴。
陛下、兎の首に鈴をつけていたみたいです。

2013/09/02 (Mon) 20:43 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

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