2013_08
12
(Mon)21:07

双花のお茶会

SNSの我が家にて30001人目のお客様となられた、Nさまのリクエストです。




【設定・未来・お子様なし】
【オリキャラ出ます。芙蓉さん(李順さんの奥さん)です。】



《双花のお茶会》





李順と芙蓉が婚儀を挙げて、まだ二月ほど。

黎翔のわがままで、新婚の李順が二週間近く家に帰れなかったりしたこともあるが。

李順からの「休暇申請」のおかげで、二組の夫婦は至極順調に新婚生活を営んでおり。

芙蓉は週に一度は後宮に上がり、夕鈴とおしゃべりをするのが決まりになっていた。





「うわぁっ!芙蓉さん、素敵なご衣装ですね!」

「ありがとうございます。ご正妃様。少し派手で、恥ずかしいのですけれど・・・・」

「とてもお似合いです!李順さんのお見立てですか?」

「っ!どうしてお分かりに?!」


頬を染め、視線を彷徨わせる芙蓉の愛らしさを、夕鈴は微笑ましく見つめ。


「妻の衣装を見立てるのは夫の役割だ、と、陛下が・・・」


何気なく、答える。


「っ!そうなんですの?私、今まで自分で見立てておりましたもので、お兄様にあれこれとして頂くのが申し訳なくて・・・」


俯く芙蓉を見つめる侍女たちの視線は、大変に優しく。


「布地や色味や・・・襟元がどうの、とか・・・・いつも陛下もこだわっていらっしゃいますよ?」


正直な正妃に、侍女たちの視線が集まる。


「まあ、陛下お手ずから、なんて。商人が怯えてしまいますわね。」

「ふふ、そうなんです。この間も、夏の生地を見せてくれた途端に、陛下のご機嫌が悪くなられて・・・」



_________あの生地は、仄かに肌を見せる、艶やかなものでしたもの・・・ねぇ。



侍女たちは声に出さずに頷きあう。


「我が家にも先日商人が参ったのですが・・・・また後日お越し下さいとお願いしたものの、お若い方で。とても困った顔をなさったので、何か一つだけでもと、部屋に通しましたの。」


_________芙蓉様?!それは李順様がさぞかしお怒りに!!


侍女たちの表情が強張った。


「売れるまで帰れないとおっしゃって・・・・お気の毒で。」

「・・・芙蓉様、それは・・・常套手段と言うか・・・」

「え?」

「いいえ、それからどうなさいました?」

「はい・・・いくつか布地を見たのですが、これと言って気に入るものが無く、困っておりましたら、商人さんが布地を肩に当てて下さって・・・」


_________っ!!芙蓉様に、商人ごときが触れたのですか?!


ぴきん、と侍女たちが固まる。


「・・・それって、押し売り・・・」


_________正妃様、そこではございません!


「困り果てておりましたら、お兄様がお帰りになられまして・・・なぜだか、とっても怖いお顔で・・・・」

「まあ・・・・」

「とても怒られてしまいましたの。」

「ええ?!李順さんが芙蓉さんを怒ったのですか?!」

「・・・・はい・・・・」


真っ赤になり、目を潤ませた芙蓉を、労る様に。


「__________私も良く陛下に怒られます。」


ぼそっと、夕鈴は呟いた。


「え?陛下がご正妃様をお叱りに?」

「ええ。官吏の皆さんと書庫でほんのちょっとおしゃべりしただけなのに!休憩時間だったんですよ?!政務のお邪魔はしてなかった筈なのに、とてもお、お、おこられ・・・」


怒られ方を思い出してしまい、耳まで真っ赤になって俯いた夕鈴を。

侍女たちは嬉しげに見つめ。

翌朝遅くまで起きられなかった正妃の寝乱れた姿を皆一様に思い出していた。


「と、とりあえず!!お、お茶のおかわりはいかがですか?芙蓉さん!!」

「ご正妃様、私が致しますわ。」


同時に立ち上がり、茶器に手を添え。


「ふふ。では、ご一緒に・・・」

「はい。」


楽しげに茶を淹れ始めた二人の背後から。


「・・・・あと二つ、淹れてくれぬか。」


優しげな声が降り注いだ。


「陛下っ!」

「_________陛下、拝顔叶いまして・・・」

「芙蓉、そのままでよい。李順、お前も休憩しろ。」

「・・・・仕方ありませんね・・・・」


侍女たちの視線に、妙な生温かさを感じながら。

それぞれの妻の横に座った、夫達は。


ひと時の安らぎに、身を委ねたのだった。
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C.O.M.M.E.N.T

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わたくしも侍女に扮して潜入し
生温かく見守りたいです…(笑

2013/08/12 (Mon) 23:00 | おりざ #iPUlC.7. | URL | 編集 | 返信

おりざ様へ

私も一緒に参ります!
生温かくもなるってもんですよねー・・・。ふふ。

2013/08/13 (Tue) 05:55 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

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