2013_08
09
(Fri)23:38

懐歌

開き直りとは、恐ろしいものです。

明日から夏休みのだんなさんがすぐそこにいるのに、SSS書けました。


「夏コミって、コスプレもあるんだ!」

「そうみたいだね。」

「・・・・しないの?何にも、着ないの??」

「・・・・誰が、かな?」


なんでしょうか。満面の笑みなんですが。この人。

何を着て欲しいのか。←


着ませんよ?!





短くて、特に起伏もありません。


お暇つぶしに、もし宜しければ♪






【設定・未来夫婦・お子様ありなし、どちらでも】



《懐歌》





ふと口ずさむ、懐かしい、歌。

昔、貴方が歌ってくれた・・・・あの、歌。







ふぅっ、と、風の香りが変った。

しっとりして、甘くて、生命力に溢れた、香り。


「・・・な、に?この香り。」

「海の香りだよ。潮風、だ。」


海。

生まれて初めて見る、海。


初めて訪れた、南の隣国・蒼玉国。

その王都は、海を臨み。

海運の都は、様々な文化と物資が交流する。


でも。


どんなに珍しくて美しい品も。

海の広やかな大らかさと、吸い込まれるような深みと。

畏怖すら感じさせるほどの深遠には、敵わない。


「_________琉、と。この深い色を、そう呼ぶ。彩り溢れる豊かな大地から生み出される、清らかな流れを集めて作られる、色だ。」

「琉、ですか・・・。大海に浮かぶ、連なる玉という意味だと、老師が。」

「ああ。そうだな。王を目指す幼子、という意味もある。『珀』にも繫がる言葉だ。」

「・・・つまりは、『無垢』ということなのでしょうね。すべての可能性を秘めた、『海』そのもの、ですね。」

「ああ、そうだな。無限の可能性、だな。」

「ふふ。素敵ですね。」

「ああ。」



海を見つめる私達から少し離れたところで。

子ども達が愛らしい声で歌を唄っていた。


「・・・あの歌。私、知ってます。」

「え?」

「えっと・・・あれは誰だったか・・・母さんを思い出して泣いている私を、誰かが慰めてくれて・・・」

「・・・」

「井戸端で泣いていた私の頭を撫でてくれて・・・」

「____________こんな、風に?」






私を見つめながら、優しい旋律を口ずさむ貴方の瞳の、色は。


______________真紅。


命の、色。


あの日見た、瞳の色。



「___________陛下、だった・・・・の?」


驚き固まる私に、陛下は微笑み。


「そう。僕だよ。」


事も無げに、言う。


「だからさ、夕鈴。」


私の頤に指をかけ。


「_______君が、僕に囚われるのは・・・・」


艶やかな唇が、吸い寄せられるように、近づく。


「_______決まって、いたんだ。」


「_______『最初』、から?」


喰らわれる寸前。

くすっ、と笑いながら問いかけた、兎に。

少し驚いたように目を見開いた、狼は。


「・・・・・・いや。違うな。」

「?」


きょとん、と首を傾げる兎に唇を寄せながら。


「・・・狼が兎に囚われたのが・・・・『最初』だ。」


唄うように、口付けた。

C.O.M.M.E.N.T

それはもちろん

着て欲しいんですよ。何かを。旦那さんが。
ふふふ。
言葉って美しいですよね。
漢和辞典などで時々語源や意味を調べると、思わぬ由来が分かったりして一人感動することがあります。
一人で。辞書の前で←

2013/08/10 (Sat) 12:33 | さき #- | URL | 編集 | 返信

Re

何を着ましょうかね。
浴衣しかないよ??ああ、水着はNGです。ぷにぷにのぷよぷよのたるたるだから。
漢和辞典。奥深いですよね。

2013/08/11 (Sun) 01:25 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

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