2013_07
29
(Mon)22:27

【設定・未来】
【オリキャラでます。次男明翔君です。】



《琉》





深い深い、海の色。

どこまでも、広く、深く。

全てを受け入れ、浄化する。


生命の源の、色。



そして。


_____________王を目指す、幼子。










「_____________ははうえ?だいじょうぶ?」



誰にも見つからないって、思ってたのに。

バイト時代に見つけた隠し部屋でこっそり泣いていた私を、明翔が見つけた。


「いたいの?かなしいの?いやなこと、あったの?」


頑是無い幼子なのに、こんなときは妙に勘が良くて。



清翔は青慎の講義。

桜花は、芙蓉さんへ。

明翔は浩大に預けたはずなのに、なぜかここにいる。



今朝方耳にした、『噂』。


国境を接する、西方の国の『噂』。



____________我が国のただ一人の皇女に、白陽国王のお種を頂きたく。



打ち続く旱魃の影響で、貧困に喘ぐ国の、王位継承問題。

揉めに揉めた末、彼の国が選び出した『答え』が、それで。



陛下の治世が始まってから、往時を凌ぐ勢いを見せているこの国の威光を、借りたい。


そんな意図はよくわかるけれど。

私が、本当の『王族』なら、笑って受け入れられるのかもしれないけれど。



やっぱり、だめ。



「ははうえ?・・・・やっぱり、かなしい?」


心配そうに私を覗き込む紅い瞳を、ぎゅっと抱き締めた。


「悲しいんじゃ、ないの。」

「ははうえ?」

「自分の醜さが・・・・情けない、だけ。」

「ははうえ・・・?」

「苦しんでいる人たちのためだって、分かってるのに・・・・でも、それでも、いやなの。」



少し考え込んだ明翔の顔に、笑みが浮かぶ。


「にしの、くにには。おじさんたちが、たくさんたくさん!!ごはんをあげたらいいんだよ!」

「・・・・めい、しょう?」

「きがく、おじさん!おばば、さま!!いっぱい、いーっぱい!おいしいもの、たっくさん!!」

「あ・・・・・・」



満面の笑みを浮かべる明翔の、愛らしい笑顔を見つめる、夕鈴の背に。


「・・・・・妙案だ。」


夫の声が、降り注いだ。



「いい事を思いついたな、明翔っ!!」



晴れやかな笑みの黎翔と、嬉しげにはしゃぐ明翔を。


「・・・・・やっと、みつけた・・・」


ぜえぜえと息を切らした隠密が、困り果てた顔で見つめていた。
鎮静剤   
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