2013_07
23
(Tue)11:59

昔話 3

【設定・未来・お子さまなし】
【オリキャラが色々と出ます】
【陛下の過去捏造】


*陛下が黒ずんでおります。夕鈴が可哀想です。苦手な方はご注意下さいませ。





《昔話 3》






「・・・・陛下?」


心配そうに僕を覗き込む君の瞳が、潤みを帯びる。


「・・・・あの、私・・・・」


僕の胸にそっと手を当て、頬を寄せ。

夕鈴から僕にこんな風に近づいてくれるなんて。

ドキドキする。


「大丈夫、ですから。陛下は、今は私の陛下ですけれど・・・・私とこうなる前の陛下が、どんな方と一緒に過ごされたか・・・・」



ちょっと待て。

何を言っているんだ?


「気にならないと言えば、嘘になります。」

「ゆう」

「でも。秀麗さんは、本当に良い方ですし、私にとても良くして下さいます。だから」

「ちょっと待って、夕鈴。」



冷や汗が背を伝う。

誤解だ。

とんでもない、誤解だ。



秀麗と僕が、なんだって?!

何でそんな酷い誤解を?!



ちらりと周囲に目をやると、戸惑った様に視線を彷徨わせる、侍女たちが視界に入る。

一様に青ざめ、肩を震わせ。

狼陛下の一瞥に、身を凍らせている。



________そうか。なるほど。


わかった。



「・・・・・皆下がれ。」


侍女達は強張った表情のまま、退室し。



急に不機嫌になった僕に、夕鈴は戸惑った顔を向けた。



「あの・・・・陛下?」


「夕鈴・・・・・誰が誰と、なんだって?」


「え・・・・その、秀麗さんはとてもお綺麗で・・・・陛下に、久しぶりって仰って・・・・」


「ああ、確かに久しぶりだな。会いたくもなかったが、な。」


「そ、そんなっ言い方!!」


「・・・・他には?」


黎翔は夕鈴の頤を捉え、上を向かせ。

問い詰める。


「うっ・・・・・侍女さんたちも、なんだか困ったような顔で・・・・っ!痛っ!」


夕鈴の手首を、黎翔が力任せに掴み。

痛みに顔を顰めながらも、夕鈴は力強く黎翔を睨みつけ。


「む、昔のことは、気にしないって言っているでしょう?!」


叫ぶ。





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