2013_07
19
(Fri)10:20

避暑 6 




【設定・未来・捏造の塊もいいところ】
【オリキャラがいっぱいです!!】

*オリキャラ説明*←

李芙蓉・・・李順の奥さん。李・本家の息女。
李玉華・・・李順と芙蓉の長女。太子(清翔)がロックオン済み。
李正・・・・李順と芙蓉の長男。太子・清翔の一歳下。
李章・・・・李順と芙蓉の次男。明翔と同い年。
李玲華・・・李順の実母。芙蓉の継母。黎翔の乳母。ややこしい。←

もう、李家、勢ぞろい。笑

《避暑 6》




予定より随分と早くに訪れた正妃を、離宮の者たちは喜びと共に出迎えた。


「急に来てしまって、お世話をおかけします。」


優しく声をかける正妃に、離宮の女官達は頬を染めて礼を取り。

心を込めて、もてなす。


「・・・・あ、それと。」

「なんでしょう?正妃様。」


荷を解く侍女に、夕鈴はにっこりと笑いかけ。


「もうすぐ、客人が見えます。少し人数が多いのですが、おもてなしをお願いします。」


言った矢先に。


「___________母上っ!!」


バタン、と扉が開き、見慣れた我が子の姿が現れた。


「清翔・・・あなた、一人で来たの・・・?」


さすが陛下の子だわ。

夕鈴は、ふぅ、とため息をついた。




「・・・あれ?玉華、は?」


きょろきょろと部屋を見回す清翔に、夕鈴は茶を勧め、落ち着くように促し。

清翔も、決まり悪げに、椅子に座る。


「清翔?」

「はい、母上。」

「玉華ちゃんはね、貴方の事が好きだと思いますよ?_______とても。」

「・・・・」

「そして。貴方も、玉華ちゃんをとても大切に想っている。・・・そうよね?」

「はい。」


でも。

と言い置いて、夕鈴は清翔の手に自分の手を重ね。

諭すように、言い聞かせる。


「今はまだ、その時ではないの。_________清翔。貴方に、玉華ちゃんを待つ、自信はある?」

「・・・・待つ?」


怪訝な顔をした清翔が、何か言おうと口を開きかけたとき。


どさどさ、と、庭から大きな音がして。


「・・・あたたっ・・・・あーあ、見つかっちゃった・・・・」

「お前が無理に動くからだ。章。」

「兄上の方こそ、距離を取り過ぎなんですよっ!」


李正と李章が、樹上から降ってきた。


「__________お前たちまで、いるのか・・・・・」


うんざりとした、清翔の声に。


「お久しぶりです、太子っ!」

「お元気そうで何よりです。」


李正と李章、二人は揃って、にっこりと笑った。






「・・・・だーかーらー、お祖母様が動き出すまえに、姉に手をつけちゃえば良かったんですよー。」


李章は、茶菓に手をつけながら、事も無げに言い放つ。


「おまえ、凄い事言うな・・・」


呆れ顔の清翔。

それを見やる李正は、いつも通り飄々とした表情だ。。



しばし後。


「________それで、どうしてここへ?」


不機嫌そうに問いかけた清翔に、李正はあっさりと白状した。


「お祖母さまの眼を盗んできたんですよ。だって、僕らがいないと、太子、負けますよ?」

「そうそう、あのお祖母さまが相手ですからね。無理無理、絶対、むり。お父様でも敵わないのに。太子じゃ、無理。」

「お前たち・・・少しは遠慮というものをだな・・・・」

「してますよー。」

「ええ。しておりますが?」

「・・・・もう、いい・・・・」


仲が良いのか悪いのか。

いずれにせよ、二対一で圧倒的に分が悪い、清翔は。


「___________それで、何かいい案があるのか?」


冷ややかに、二人を見つめ。


李正と李章は。


「___________もちろん。」


自信ありげに、答えた。











「お祖母さま。」


北の離宮が見え始めた頃。

玉華は、祖母に向き直った。


「おそらく、離宮には」

「太子がお出ででしょうね。正妃様も。おいおい、芙蓉も来るでしょう。」


それから、李正と李章もね。

玉華の言葉を引き取った玲華は、淡々と語る。


「人には、役割があります。玉華。貴女は、李・本家の跡取りです。今のうちにやらねばならぬことが、山ほどあります。」

「はい、お祖母さま。_________今のうちに。」

「そうですよ・・・・今。今しか出来ぬ事が、貴女にはあるの。」

「__________はい。」

「それはいずれ、貴女の力になりましょう・・・。」


玉華は、ぎゅっと手を握り。

力強く、頷いた。



馬車が離宮に到着し。

玉華は、静かに馬車から降り立ち。

玲華も、続く。


李正と李章が、にこやかに出迎え。


「お久しぶりでございます、姉上っ!」

「お姉様、お久しゅうございます。」


さも当然とばかりに、玉華の手を引き。


「太子がお待ちですよ。」


と、歩みだす。


が。


「___________李正、李章。私は、お祖母様の付き添いです。太子様には、お会い致しません。」


きっぱりと言い放った玉華に、弟達から笑顔が消え。


「参りましょう?お祖母様。」


そんな二人を一顧だにせず、玉華は玲華の手を引き、歩き出した。


「・・・こ、怖い・・・」

「ああ・・・・無茶苦茶、こわいな・・・」


凍りつく弟達を、置き去りにして。





「____________全くもう!一国の太子ともあろう方が!!何を・・・・・!!」


怒り心頭の玉華。


「まあまあ、玉華。そう怒らずに・・・」


宥める玲華の顔は、笑っていたが。

眼は、玉華同様、冷たく澄んでいて。


「_________でも・・・本当に。正妃様と太子様が同時に、警備が手薄な離宮にお出でとは・・・・」


ちらりと、周囲に眼をやり。

玲華の意を受けた李家の隠密が、警護に回る。


「少し、自覚をお持ち頂かねばなりませんわね。」


ため息と共に、呟いた。




«  HOME  »

C.O.M.M.E.N.T

コメントの投稿

非公開コメント

トラックバック