2013_07
19
(Fri)10:19

避暑 5



【設定・未来・捏造の塊もいいところ】
【オリキャラがいっぱいです!!】

*オリキャラ説明*←

李芙蓉・・・李順の奥さん。李・本家の息女。
李玉華・・・李順と芙蓉の長女。太子(清翔)がロックオン済み。
李正・・・・李順と芙蓉の長男。太子・清翔の一歳下。
李章・・・・李順と芙蓉の次男。明翔と同い年。
李玲華・・・李順の実母。芙蓉の継母。黎翔の乳母。ややこしい。←

もう、李家、勢ぞろい。笑

・・・あ。本家の当主を忘れていました。どうしよう。笑


《避暑 5》




「___________夕、鈴?」


後宮へ戻った黎翔を出迎えたのは、愛しい妻の背で。

そこから漂う怒気に、黎翔は戸惑う。


「あの・・・・、僕、何かした?」


躊躇いがちに声をかけた黎翔の手が、妻の背に触れる、寸前。

くるり、と、振り向いた夕鈴の手が、黎翔の衣装をガシッと掴んだ。


「・・・・陛下。」

「・・・は、はい。」

「どうして、教えてくれなかったんですか!!」

「え、えっと・・・なに、を?」

「玉華ちゃんが、本家の跡取りだって言う事を、ですっ!!」

「え、それは、ぼくもしら」

「騙されませんよ?!」

「はいっ!」

「____________私、一足お先に参ります。」

「へ?」

「北の、離宮へっ!あっちで、待ち合わせしてるんですっ!玲華さんと!!」

「うそっ?!」




翌朝、早くに。

正妃の馬車は、北へ向って出発し。



「_________太子様?!」

「何処においでですか?太子様っ!」


太子の姿も、消えていた。










「____________お祖母さま。」


北へ向う馬車の中、少しくせのある、艶やかな髪を押さえながら、玉華は祖母を呼んだ。


「なあに?玉華。」


微笑を浮かべ、玲華は孫娘を見やる。

_________目に入れても痛くないほど、かわいい、孫娘。

大切な友人の忘れ形見である芙蓉が、自分に託した、大事な娘。

そして。

玉華の瞳は、息子によく似て、涼やかに澄んでいる。


「あの・・・・この馬車、北の領地へ向うのではないのですわね。水の匂いが、致しません。」

「_________よく気付きました、と、褒めておきましょうか。」


悪戯っぽく玲華は笑い。


「・・・どちらへ向かっているのか・・・察しはつく?玉華。」

「_________王家の、北の離宮ですわね。」


天を仰ぎ、事も無げに答える玉華を、嬉しげに見つめ。


「芙蓉は、きちんと教育していたようですね。」


誰にともなく、呟いた。











そのころ、王宮では。


「_________あーあ、行っちゃったね。」

「ええ・・・兄上ったら、もう少しお待ちになれば宜しいのに。」

「桜花、それ、無理。だって父上の子だよ?僕たち。」

「・・・・私は、待てましてよ?おじさまに相応しくなるためなら、いくらでも待てますわ!」

「いやそれ、待たされるのは桜花じゃなくて、几のおじさまの方だと思うんだけど。」

「何かおっしゃいました?明翔お兄様。」

「いや、なんでもありません・・・・」


くるくると手の中の小刀を弄びながら、明翔は遠く北の空を見つめ。


「さて、と・・・それじゃ。」

よっ、と、腰をあげ。

「僕たちも、行こうか!」

「はいっ!」


準備、できたよー、と朗らかに声をかけた浩大と共に、皇子と皇女は馬車に乗り込んだ。







その日の、昼下がり。

書簡の山を崩し終え、誰もいない後宮に戻ってきた、国王陛下は。


「・・・・・もう、僕も行っていいよね・・・」


尻尾を下げて、悲しげに呟いたという。



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