2013_07
11
(Thu)20:33

白詰草 4

【設定・臨時花嫁】
【夕鈴が痛いです】



《白詰草 4》




「__________遅い。」


屋根の上に上がってから、もうずいぶん経つのに、陛下は一向に戻ってこない。


何か、あったか?

お妃ちゃんの件は、陽動か?


・・・いや、違う。それならもっと派手に襲う。


なんでだ。


なんで、陛下は来ない?


不意に。


___________陛下にとっての、『最善』を、ですよ。


得体の知れない表情を浮かべた側近を思い出す。


まさか。


考えるより先に、身体が動いた。


やばい。

やばいよ。


全速力で屋根を駆け抜け、陛下の私室へ向う。

宰相と話すときは、いつもそこだから。


わざと気配をダダ漏れにして、陛下に非常事態を伝え。

ガサッ、と音を立てて、樹上に飛び移ると。


「_________っ。」


飄々とした表情の、側近さんと、目が合う。



やってくれたな。


いや、俺が間抜けだったのか。



刹那。


バタンッ


大きな音を立てて、陛下が回廊に飛び出した。


さすが、察しがいいね。


「じいちゃんのトコだ!!」


小さく陛下が頷く。


あっという間に遠ざかっていく背を見送り、俺は飛び降りた。


得物を投げつけながら。









しゅっ、と音がして、浩大の鞭が撓る。


逃げるより受けたほうが上策と判断して、右手を差し出し、巻きつけさせ。


「_________どうしてすぐに伝えなかった。」


「_________より火急の案件がございましたもので。」


猛禽類のような瞳で睨みつける隠密に、返答する。


「お妃ちゃんが、毒を盛られたんだぞ?!」


「記憶が一部欠如しているだけで、命に別状はないと伺いましたが?」


ぎりっ、と音を立てて、鞭が締まる。


「・・・・あとで、覚えていろ。」


しゅるりと鞭が解け、浩大は、陛下を追い。

腹立ち紛れに浩大が放った小刀が飛んで来る。


「_________無駄に放たないで頂きたいものですね・・・」


顔の横に飛んできたそれを指で挟み、受け止め。


「・・・刃毀れはしておりませんね。まだ使えます。」


懐紙に挟み込み、懐に収め。



____________良い機会だ、と、思いましょう。


後宮の方向を見つめながら、思う。


_______いささか、陛下は夕鈴殿に執着し過ぎておりましたから・・・・


「兎を野に帰すには・・・ちょうど良かったのかも、しれませんね・・・」



いずれは正妃を迎える陛下が。

心から愛しいと思う相手を得る事が。



_____________本当に、陛下の御為になるのか。



兎の為にも。

陛下の為にも。



「潮時、でしょう。」



少し苦しげに、李順が零した言葉は、静かに夕闇に溶けて行った。


白詰草⑤へ
«  HOME  »

C.O.M.M.E.N.T

わあ~ん(つд`)

李順さんが、李順さんが・・・。
指で小刀を受け止めた~!!
どこかのあくまで執事さんみたいじゃなかとですかっ!?
この、判断。大人(#^.^#)
そして、浩大!青春!!
え?セメント飲んだからって、壊れてませんよ?
意外と武術に優れている李順さんが好きだーーーっ!
だーーーっ!!
やっぱりあさ様んちにいるのが一番安らぐぅ。
今日は劉さんほっといて、李順さんを読み返そう!
しばらくお邪魔しますね。
よっこらしょっと。

2013/07/11 (Thu) 20:45 | 羽梨 #- | URL | 編集 | 返信

Re

セメントの恐怖から逃れようと一気にUPしてみました。
はい。羽梨さま、座布団をどうぞ。
ついでに李順さんもどうぞ。
私は北へ向う準備がありますので、ちょっとおじさまを読み返させて頂きながら、荷造りを進めます。
USBとPC。他には何がいりますか?
思いつかない。←

2013/07/11 (Thu) 20:50 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2013/07/11 (Thu) 22:00 | # | | 編集 | 返信

さき様へ

初めまして、あさ、ともうします。
SNSで読み逃げてて、ごめんなさいー。ぺこり。
大丈夫です。
私も誰がどう動くのか、予測がつきません←

2013/07/11 (Thu) 22:33 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

コメントの投稿

非公開コメント

トラックバック