2013_06
11
(Tue)18:05

浩大の発熱

食器洗い機の修理が思いのほか手間取りまして。

待ち時間に、1個書いてみました。

しかも、今日は直らず。

後日部品取り寄せて再修理。

うわーん!!





【設定・臨時花嫁・原作沿い】




《浩大の発熱》




____________いやな、季節だ。


そう思った時には、もうやばかったんだと思う。


「・・・・・・けほっ」


喉が痛む。

ぞくりと背筋が粟立つ。


「・・・・・あー・・・・やっちまった。」


視界が、霞んだ。








「おいこら、小僧!起きんか!」

「・・・・う・・・・」

「ほれ、もう一刻経ったぞ?!」

「ああ・・・ありが、と。」


鉛のような身体を、引きずり起こす。


「・・・・・ぐっ。」


せり上がってきた何かを、飲み込み。


浩大は、護衛に戻った。


「小僧・・・・ちと、まずいかの・・・・」


出て行った浩大を見送った老師は、少し急ぎ足で回廊を歩き出した。








しとしと、冷たい雨が降る。

じっとりとまとわりつく、いやな温度。


「・・・・いっそのこと、氷雨ならしゃきっとするのに・・・」


大気を潤ませるような雨が、浩大の熱を上げ。


「・・・っ!ぐっ、げ、ほっ・・・・」

かろうじて咳き込むのを耐えていた浩大の視界に、『客』が映る。


身についた反射が、思考を研ぎ澄ませ。

目を瞑っていても、身体は動く。


どすん、と、『客』が落ちる音が聞こえ。



_____________あ、れ?


なぜか、自分の身体までもが宙に浮き、落下していくのを、感じた。








「__________老師。看ろ。」


濡れ鼠で、完全に意識のない浩大を、黎翔は静かに寝台に寝かせる。


「陛下にお手数をおかけするとは・・・・」


恐縮する老師を、黎翔は冷たく見下ろし。


「・・・・浩大は、夕鈴の護衛だ。ここまで傷む前に手を入れるのがお前の役目であろう。」


怒気をこめて、言い放つ。


「____________申し訳のしようも、ございませぬ・・・」


うな垂れた老師は、それでも手を動かし、浩大の脈を取り、容態を確認する。


徐々に老師の眉間の皴が深くなっていくのを認めた黎翔は、再び口を開いた。


「・・・・どうした。」


「陛下・・・・小僧以外で、お妃様の護衛を任せられるものは・・・」


「おらん。」


「むぅ。」


「なぜだ。」


「かなり酷く傷んでおるようで・・・おそらく、前任地からの疲労も積もっておったのでしょうが・・・病が癒え、今までどおりの動きができるようになるまでには_____三週間、必要ですな。」


「長いな。」


「最短で、申し上げております。」


「_________そうか。わかった。大事にせよ。」




黎翔は、老師の部屋を後にした。









回廊を渡る黎翔の足取りは、重い


「浩、大・・・・」


青ざめ、虫の息で。

頬を叩いても、反応はなく。

揺さぶっても、何をしても、目が開かなかった。


「・・・・無理をさせた、か。」


こんな時でも、頭に浮かぶのは、『次』の対処方法。

もし、浩大が助からなかったら、次善の策は何か。

もし、浩大の目が開かなかったら、どうやって夕鈴を守るのか。

大事な『道具』の心配よりも、『次』の事を考えてしまう。



「___________自分に、嫌気が差すな。」



黎翔は、しとしとと降り続く雨を、見上げた。










二週間後。



「・・・・静養ってのも、たまにはいいもんだね!陛下!!」

「・・・・・うるさい。」


汀家の台所は、混み合っていた。


「・・・夕鈴、この方達は・・・」

「職場の上司よ。二人とも!!」



おろおろと戸惑う岩圭に構うことなく、夕鈴はてきぱきと食卓を整える。


「それじゃ、姉さん、行ってまいります。」


少し躊躇いがちに、姉に声をかけた青慎を。


「「「行ってらっしゃい!!!」」」


賑やかな声が、送り出した。




「__________浩大。お前、いつまでいるつもりだ。」

「え?だって、俺の『静養』じゃん!あと一週間のんびりするよ!」

「・・・・・ほう。それでは『リハビリ』も必要だな?」

「・・・・え?」

「表に出ろ。」

「ちょ、ちょっと待って陛下!俺、ほんとに病み上がりだって!!やっと昨日熱が下がったばかりの、か弱い隠密です!!」

「______________得物は何がいい?」

「話し聞いてー!!」





夕鈴は、洗濯物を干しながら。


「・・・・ほんと、仲が良いわねー。」


のんびりと、呟いた。
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くふっ。

やんっ!てっきり陛下が浩大を温めてあげるのかと←
私の浩大っ!目を開けてくれ。とか言っちゃって!
チュウの手前で
「マジ勘弁。口付けは俺からだろ?」
くふっ。
陛下、王宮には夕鈴ちから通ったのかしら。
まさかっ!ずっと、来ちゃった!状態?
熱にうなされ寝乱れる浩大に、看病する夕鈴を熱い視線で見守る陛下に、陛下を連れ戻そうとする李順さんに、汀家、蒸し風呂状態。
若い男がたっくさん♪←
ちょっ、あさ様。早く止めて?

2013/06/11 (Tue) 18:18 | 羽梨 #- | URL | 編集 | 返信

Re

そこまで書くのは自粛したのに!
汀家の蒸し風呂状態!なぜお分かりに?!
さすが羽梨さまでございますわっ!(だれ)
油断すると王宮に『出勤』しない陛下に、李順さんが大忙し。
浩大を懸命に看病する夕鈴から一時も目を離したくない、陛下。
「・・・・熱、でないかなー・・・」
頑健な自分に、さらに嫌気が差したらしいですよ。笑

2013/06/11 (Tue) 18:45 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

Re

うお、肝心の事を書き忘れた!!
・・・・止めませんよ。羽梨さま。
さあ、ご一緒に!
若い男達でむんむんしてる、汀家へ!
夕鈴の自室に男がいっぱ(自粛)

2013/06/11 (Tue) 18:51 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

浩大verでの、このおまけ書いてほしいですー!!浩大が夕鈴の実家でお世話になる際の自分と陛下の実況見聞も兼ねて…ぜひぜひ書いて頂きたいです☆

2013/06/16 (Sun) 16:26 | #- | URL | 編集 | 返信

Re

コメント有難うございます。
おお、「おまけ」ですか。
楽しそうですね~。書けるかな?
近々、妄想してみますね♪
> 浩大verでの、このおまけ書いてほしいですー!!浩大が夕鈴の実家でお世話になる際の自分と陛下の実況見聞も兼ねて…ぜひぜひ書いて頂きたいです☆

2013/06/16 (Sun) 16:37 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

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