2013_06
11
(Tue)09:54

不可侵

【設定・未来(本物夫婦・立后前)
【李順さんと女官しか出てきません!あと、オリキャラさんが名前だけ】
時の記念日 「丑の刻」のおまけです!】


*趣味に走ってます。

なんでもこい!な方のみ、どうぞ宜しくお願いします。


よろしいですか?


よろしいですね?(しつこい)







《不可侵》





陛下が後宮へ下がったら、なるべく早くに眠りに就くようにしている。


________深夜に訪れる、『報告』を待つために。




李順の役目は、『側近』。


__________表と裏を、繋ぐ役。



程々に、白く。

程よく、黒く。


白にも黒にも染まらぬ冷静さが求められる。



「____________さて、と。」


夜着をさらりと身体から離して、寝台に落とし。


湯巻を羽織り、官吏用の湯殿へ向う。





月明かりの中、李順が独りで湯殿を使うのは、王宮泊まりの常だ。


それを心得ている女官達は、何も言わずとも仕度を済ませてくれる。


「李順様、お湯加減はいかがでしょう?」


「有難う、ございます。_______ちょうど宜しいですよ。」


「それはようございました。・・・・お背中を、お流し致しましょうか?」


「それには及びません。深夜に湯殿を使うだけでも、充分にご迷惑でしょうからね。」


口調は柔らかいが、李順の目は笑っておらず。


______________________煩わしい。


表情は、雄弁に李順の気持ちを物語っていた。




李順が湯殿を使った後。


女官の詰め所では。



「・・・・いかがでした?」

「今日も、柔らかくあしらわれてしまいましたわ・・・」

「ああ、これでもう五日連続完敗ですわね。次は・・・・」

「私、ですわ!」

「いえ、私が!!」

「ああ、本当に・・・・どうすれば、あの方のお心を・・・・」

「ええ、本当に。」


ほんの少しの沈黙の後、かなり年嵩の女官が口を開いた。


「________皆様、ご存知?」

「え、なにを、ですの?」

「・・・なんでも、李順様のお屋敷には、それは美麗なお方が・・・」

「っ!?あ、あの!詳しくお聞かせくださいませ!」

「それが、先日知人から聞いたところによりますと・・・なんでも、そのお方を見初めた某大臣のご長男、いえ、ご子息が、縁談を申し込んだと・・・・」

「ええ?!ま、まさか、あのお方が?!」

「・・・・そうですわ。あのお方ですわ。」

「・・・・・まぁ、相変わらず、命知らずな・・・・いえ、何でもございませんわ。」

「_________それで、その縁談なのですが。」

「ええ。」

「いくら使者を遣わしても、李家に到着するまでに、必ず行方知れずになるのですって。」

「・・・・・え?」

「正確には、数日後に使者は手紙を携えたまま、柳家に・・・こほん、某大臣家に戻って来るのですが・・・その間の記憶は、全く残っていないらしくて。」

「____________。」

「さすがのあのお方も、尋常ならざる様子を感じ取られたらしく・・・・」

「それは、そう、ですわね・・・」

「いずれにせよ・・・・李順様のお心を掴むのは・・・・」

「_______難しい、ですわね。」

「「「「ええ。」」」」


少しの沈黙の後、人目を引く美貌を持つ女官が、きっと顔を上げた。


「________それでも!」

「どうなさったの?!」

「私は、李順様の御髪を梳いて差し上げたいのですわ!!」

「・・・・・ああ、貴女の願いは・・・・なんてささやかな・・・・」



ふぅ、と、ため息が詰め所を満たした。






「・・・李順様、失礼致します・・・お茶をお持ちいたしました。」


カタン、と控えめな音を立てて、先ほどの美しい女官が卓に茶を置く。


「・・・・お願いは、しておりませんが?」


ふふ、と愛らしく微笑み、女官は李順を見つめ。


「_________ちょうど、私どもが頂いておりましたの・・・・香りが宜しいものですから、お目覚ましにはちょうど良いかと存じまして。」

「・・・・」


「差し出がましい事を、致しましたでしょうか・・・・」


悲しげな女官の声。


ふぅ、と軽くため息をつき、李順はようやくその女官を見た。


「________いいえ、ありがたく頂きます。」


振り返った李順の髪は、まだ濡れていて。


長い髪の先から、ぽたり、と雫が伝っていた。


「________あ、李順様、御髪が。」


本当に、咄嗟に、だった。


懐から絹の手巾を取り出し、髪から滴る雫を、拭おうとしただけ、だった。


・・・・が。


女官の手は、李順には届かず。


少し柑橘の香りがする香の余韻だけが、女官が感じる事のできた、全て、で。



少しの間をおいて、李順は茶を品よく飲み干し。


「_________ごちそうさまでした。」


茶杯を卓に戻した。







女官が下がって、しばらくして。


濡れた髪がほとんど乾いた頃。



「_____________貴女以外に触られるのが、これほど不快だとは・・・」



_________思いませんでしたよ、芙蓉。




さて、日毎に増す、貴女への『縁談』を、どうしたものか。



まだ夜も明けきらぬ、暗闇の中。

政務の準備よりも困難な議題に、李順は取り組み始めた。
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C.O.M.M.E.N.T

ハアハア(*´д`*)

あさ様・・・息が苦しい。
苦しいのに、によによがとまらない。
あうあう!ぬれたかみからしずく、しずく。
とどかなくてもいいです。
お茶飲んでくれたもんね!
幸せだあ!
台風の低気圧なんかに負けないぞ!
1ヶ月分くらいの萌えチャージしましたよ!
ありがとうございます(拝)南無南無。

2013/06/11 (Tue) 11:03 | 羽梨 #- | URL | 編集 | 返信

Re

血中酸素濃度、大丈夫ですか?!ほら、救急車!!
救急隊員は、李順さん。
「・・・貴女、我慢にも程がありますよ?」
って、人工呼吸してくれたら、もう。(おい)
お茶、美味しかったみたいですよ?飲み干しましたから♪
ふふー。

2013/06/11 (Tue) 11:07 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

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