2013_05
31
(Fri)18:43

皇子の願い⑥

【設定・未来・お子様あり】
【ご注意!オリキャラ(お子さま三人・李順さんの奥さん・その他)でまくりです。】
【捏造の塊でございます】
【ほぼ、お子さま世代がメインの話しです】


☆人物説明

珀清翔(長男にして、李順の長女と夫婦。李家に居候中。)
珀明翔(次男にして、時期国王・・・なのは、まだ内緒。)
珀桜花(三人兄弟の末子。長女にして、女王。几鍔の嫁になることが決まっている。)

李芙蓉(李順さんの奥様。)
李玉華(李順さんの長女。清翔の妻。姉さん女房。)


この他にも、オリキャラさんが出てくる予定です。


苦手な方は、ご無理なさらず!!





《皇子の願い6》




李家。


「お帰りなさいませ、お兄様。」


芙蓉は今日も心から嬉しそうに微笑み、李順を出迎える。


「今帰りました、芙蓉。・・・・玉華は?」


最近の李順は、帰邸時に必ず娘の様子を尋ねる。


なにかある、と察しはするが、芙蓉は夫を問い詰めるような事はしない。


____________話さない理由がおありなのね。


夫の微細な表情の変化から、芙蓉はその心情を推し量る。


「・・・今日は特に外出もせず、ゆっくりと書画を楽しんでいたようですわ。」


おっとりと、芙蓉は答え。


「・・・・そう、ですか。」


李順は、ほっとため息をついた。





___________夜半。



明翔を待つために王宮に泊まることになった清翔が、冴え冴えとした月を見上げていた頃。


「・・・・・ごめんなさい・・・・」


蒼く美しい夜空に浮かぶ月を見上げ、声を震わせて、呟き。


李家から、玉華の姿が・・・・消えた。












翌日、早朝。


王宮では。


「清翔様っ!!」


王宮の自室で、着替えを済ませたばかりの清翔のもとに、李順が駆け込んできた。

異変を察し、清翔の気が尖る。


「玉華、がっ!」


「っ!」


清翔は、飛び出した。

_________王宮の、外へ。





王宮の外門には、すでに浩大が待機していて。


「足取りは。」


久方ぶりの清翔の怒気交じりの声音に、浩大ですら一瞬口ごもる。


「・・・わからない。」


「っ!」


ぴたりと清翔の足が止まり、浩大が静かに報告する。


「玉華ちゃんが持ち出した路銀は、かなりまとまった額だ。足が付かないよう、馬車を借り切ってどこか遠くまで行くつもりだと思う。馬車を長期間借りた女性を捜索中。でも、金で口止めしている可能性もあるから・・・そうなると、捜索に時間がかかって、足取りはますます追い辛くなるね。さすがは李順さんの娘だ。簡単には探せない、かな。」


感心した口ぶりの浩大を、清翔は睨みつけた。


「李家に、なにか書置きは。」


「探すな、と一言。」


「________『探すな』だと・・・・?」


清翔の冷たい声音に、浩大の背筋を懐かしい感覚が這い登る。

____________さすが陛下の息子だ。怒気だけで人を殺せるよ。


清翔の紅い瞳が濃く色を変え。

口元には、鮮やかな笑みが浮かぶ。

本気で怒ったときにだけ見せる・・・・極上の、笑み。


「・・・・絶対に、見つける。」


清翔は、李家に向って走り出した。











同時刻。几商店。



「なんだって?!荷馬車が足りねえ、だと?」


朝から几鍔の大声が響き渡る。


「すいません、アニキ。なんでも急に荷馬車を数台買い上げたいってやつがいたらしくて。」


「だからって、『足りねえ』じゃぁ・・・・こっちが困るんだがな。」


うーん、と考え込んだ几鍔の後ろから、遠慮がちに明翔が声をかけた。


「あのー・・・泊めてもらってありがとう。僕、帰るね。」


「おお、気をつけてな!・・・あんまり、考えすぎるんじゃねえぞ?お前が思うより、世の中もっと単純にできてんだ。」


「うん、ありがとう、おじさん。」


明翔は、王宮に向って歩き出した。




早起きが常の下町だが、さすがにまだこの時間は人通りもほとんど無く。

明翔は、まっすぐに王宮を目指す。



__________世の中、もっと単純、か。


人を安心させる、几鍔のおおらかな笑顔が浮かぶ。


__________悩まずに、『彼女』に伝えてみようかな。




僕の、『願い』を。



昨日とは打って変わった足取りで、明翔は歩き続け。


「・・・・・?」


異変を、感じ取った。


早朝の空気をかき乱すように走る、あれは・・・兄上、か?


「兄上?!」

「明翔!お前も来いっ!!」


有無を言わさず、腕を引っ張られ。

玉華が身を隠した経緯を聞かされながら、明翔は李家に連れ込まれた。










離宮。


「________陛下っ!」


最近の朝寝のおかげで、黎翔はまだ寝室にいた。


「なんだ、朝から。」


不機嫌そうに返事をする黎翔に、浩大は苛ついた声を投げる。


「起きろよ!アンタがいつまでもぐずぐずしてるから、玉華ちゃんが消えたんだよ!!」


「っ?!玉華が、消えた?!」


「少し考えれば、分かる事だったろ?!玉華ちゃんが、太子が即位後に自分が正妃になるのは得策じゃない、って考えてたの、あんた知ってたよな?あの李順さんの娘だぞ?こっちが先手打っておかなきゃ、って・・・・さんざん、言ったぞ?俺は!!」


「・・・・ちょ、浩大、陛下、なんの話し?」


騒ぎを聞きつけ、寝室に戻ってきた夕鈴にかまわず、浩大は吠える。


「あんなに!!あんなに太子が大切にしてたのに!いつまでも昔の事にこだわってるあんたのせいで!どうすんだよ!陛下!!」

ぜえぜえと、肩を上下させて、浩大は黎翔を怒鳴りつける。

初めて見る浩大の形相に絶句していた夕鈴が、ようやく口を開いた。


「___________陛下、浩大。きちんと、教えて。」




・・・黎翔は、うなだれて説明を始めた。



曰く。



明翔が数週間前に翠国の皇女を見初め、妃に望んでいること。
その皇女・玉水蘭は、第一皇女にして国王唯一の、直系長子であること。
それを知った明翔が、思い悩んでいる事。


そして。


明翔の悩みを察した清翔が、『太子』に戻る覚悟を決めた事。
玉華が、自分には『正妃』の価値がない、と、譲らぬ事。


そして。


「明翔が、翠国に入る。」


それで、全てが解決する、こと。


そして。


どうしても、自分がそれを許せない、こと。




手早く、だがしっかりと全てを語り終えた黎翔は、力なく寝台に座り込み。


「_____________私の、せいだ・・・・」


低く、呻く。


そして。


「行くぞ、浩大。」


「ちょっと待って、私も行きます!」


李家に、向った。



皇子の願い⑦へ

C.O.M.M.E.N.T

はあ(*´д`*)

なんですか?あさ様!!
これは映画化いたしましょう!
壮大かつ感動の嵐!
これを、旦那を迎えに行った車の中で読んでしまった私。
満面の笑顔でお出迎えしてしまいました。
ああ、焦る李順さん(*´д`*)←
玉華ちゃん、どこに行ったのー?
お父さんが心配してますよー?
ああ、楽しい(*´д`*)

2013/05/31 (Fri) 21:00 | 羽梨 #- | URL | 編集 | 返信

Re

ナレーションは、李順さんで!笑
お話しが進まないので、一気にわーっと書いてみました。
少しすっきり。
でも、まだ終わらない・・・長い。
書きすぎ?

2013/05/31 (Fri) 22:52 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

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