2013_05
30
(Thu)20:07

皇子の願い④

【設定・未来・お子様あり】
【ご注意!オリキャラ(お子さま三人・李順さんの奥さん・その他)でまくりです。】
【捏造の塊でございます】
【ほぼ、お子さま世代がメインの話しです】


☆人物説明

珀清翔(長男にして、李順の長女と夫婦。李家に居候中。)
珀明翔(次男にして、時期国王・・・なのは、まだ内緒。)
珀桜花(三人兄弟の末子。長女にして、女王。几鍔の嫁になることが決まっている。)

李芙蓉(李順さんの奥様。)
李玉華(李順さんの長女。清翔の妻。姉さん女房。)


この他にも、オリキャラさんが出てくる予定です。


苦手な方は、ご無理なさらず!!



奪還をお読み頂いてからのほうが、分かりやすいかと思われます。



《皇子の願い4》




明翔はふらふらと下町を歩いていた。


大好きな、市場の賑わい。

心浮き立つ、人々の活気溢れる笑顔。


_________でも、だめだ。



ふわりとしたこげ茶色の髪。

同じ色の、澄んだ瞳。

翳りのない、笑顔。



『彼女』の面影ばかりが浮かぶ。












数週間前、明翔はお忍びで東の国境に視察に赴いた。


東の隣国・翠と白陽国との間には、未だにある種の緊張感がある。

もう随分と前の事になるが、翠国の前国王・玉禮が、夕鈴欲しさに白陽国に侵攻した過去があるからだ。

今の国王・玉環は、前王とは違い、極めてまともな神経の持ち主であるため、狼陛下の正妃に手を出すなどという自殺行為は、しない。


ここ数年は、両国間の交易も盛んになり、一時ほどの緊張状態は脱したが・・・・。


黎翔が在位中は、『翠国』という言葉を口にする事は、ある意味、禁忌ですらあった。

狼陛下の機嫌を急降下させる禁句。

それが『翠国』だったのだ。




桜花が即位して三年が経過した今では、清翔たちの狙い通り、『白陽国は文治路線に舵を切った』と近隣諸国は考えているようだ。

それに伴い、交易や文化交流も盛んになり、李順の手腕も遺憾なく発揮され、白陽国の国庫は潤沢に潤い始めている。


そんな中でも、この東の国境への視察だけは、欠かさない。

白陽国王家の、翠国への怒りの程が、その一事だけでも窺い知る事ができた。




「_________この河が国境、か。」


随分と前、兄・清翔とともに、翠国王宮を占拠するためにこの河を渡ったときのことが思い出される。


「あの時ほど腹が立った事はなかったなぁ・・・・」


普段は明るい明翔の瞳に、一瞬、翳がよぎる。


「__________ふぅ。」


少しの間冷たい水と戯れ、そろそろ移動するか、と腰を上げた時・・・明翔は『その人』に気付いた。


「・・・・・あ。」


河の向こう岸。

栗毛の駿馬を労わりながら朗らかに笑う、すらりとした長身の・・・・男、か?

そう、明翔が思った瞬間。

すっ、と髪に手をやり、その人は長い髪を解き放った。


「___________っ!」


ふわりと広がる、豊かな髪。

遠目でも分かる、明るい笑顔。


・・・・・あれ?女の人、かな?


明翔の心の声が聞こえたのか、その人がこちら岸を見た。


「・・・・あのっ!!!」


明翔は、我知らず大声を上げ。


「そちらに伺っても、宜しいですか?」


___________何を言っているんだ、私は。


我に返った明翔が自分に突っ込みを入れたとき、向こう岸の『彼女』が・・・にっこりと笑い、手招きを、した。


___________行くしかない。


明翔は躊躇なく、馬を河に乗り入れた。







「こんにちは。」

「こんにちは。」


「遠乗り、ですか?」

「・・・ええ。そうです。」


「________良い馬ですね。」

明翔は傍らの馬に目をやり。

馬を褒められたその女性は、にこっと笑った。


「ふふ、ありがとうございます。綺麗な子でしょう?」

「______ええ、とても美しいですね。まるで、貴女の様です。」

「・・・・は?」


邪気のない笑みで、明翔は素直な気持ちを口にする。


「この美しい栗毛の馬同様、貴女もお美しい、と、申し上げたのですが・・・お気に触りましたか?」


女性にしては長身だが、明翔よりは低い位置にある美しい顔を、覗き込んだ。


その、澄んだ紅い瞳で。


ぴくっ、と『彼女』の体が強張ったのを、明翔は見逃さず、問いかける。


「・・・なにか、気になることでも?」


ことん、と首をかしげて『彼女』を見つめた明翔に、はっとした様子で『彼女』は言葉を継ぐ。


「いいえ、失礼を・・・・。美しいのは、貴方のその紅い瞳ですわ。」


衒いのないその言葉に、明翔の頬が染まる。


「・・・ありがとう、ございます。」


「・・・・ふふっ」

「・・・・ぷっ」


二人は、微笑を交し合った。


少しの間、二人で馬を走らせ、当たり障りのない、だが、心安らぐ会話を交わし。

いよいよ夕刻が迫ってきた頃。



「_________また、一月後に、ここでお会いできますか?」

「ええ、喜んで。」


よかった、と、明翔が安堵のため息をつくと、『彼女』は朗らかに笑った。


「・・・・僕は、珀明翔。貴女の名、は・・・・」

「____________それは、今度お会いしたときに・・・・」


急に硬い表情になった『彼女』は、少し悲しげに微笑み、去っていった。











「______________まさか、翠国の皇女だったなんて・・・」


夕日に包まれていく王都の喧騒を眺めながら、明翔は立ち尽くしていた。


迷子のように。


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C.O.M.M.E.N.T

まさかっ((((゜д゜;))))

明翔くんのお相手が翠国の皇女だなんてっ((((゜д゜;))))
ああ、ドキドキはらはらの恋模様!!
前途多難な明翔くん(;´д⊂)
そりゃあ、浩大にも相談したくなるわよ。
恋に頑張る明翔くんも、可愛い(#^.^#)
頑張れ、明翔!父の子でしょ?
見事なタラシスキルだったよ?
頑張れ、明翔!母の子でしょ?
貴方の方がキレイ。→ありがとう。見事なスルースキルだったよ?
楽しみに正座して待てしてます(#^.^#)
お兄ちゃんの方の進展も、楽しみ♪

2013/05/30 (Thu) 20:34 | 羽梨 #- | URL | 編集 | 返信

Re

浩大と几鍔あたりにしか、相談できないですよね~、明翔君。
いやー・・・陛下が怒りそう(笑)
「次」の約束まで、あとわずか。
さあ、頑張れ!明翔!!
お兄ちゃんのほうは、玉華次第ですが・・・最難関です。
玉華を口説き落とすの、大変で。(泣)

2013/05/30 (Thu) 22:05 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

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2013/05/30 (Thu) 23:05 | # | | 編集 | 返信

Re

お話しが進みませんー・・・
次あたりで、少しは動こう!明翔君!!
悩んでばかりいても、事態は進展しませんよ?
玉華ちゃんも、ほら!
清翔!もっと頑張れ!!!

2013/05/31 (Fri) 13:34 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

皇子の願い、本文中のリンク
全部切れてますよ~

2015/09/02 (Wed) 23:15 | くみ #17ClnxRY | URL | 編集 | 返信

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