2013_05
22
(Wed)17:28

手合わせ

SNSで20000人目のお客様となられた、おりざ様のリクです。

「スポーツ・芸能・エンタメのどれか!」という事でしたが・・・。

どうして、こうも思うように書けないのでしょうか。笑



【設定・未来夫婦・おこさまなし】
【オリキャラが名前だけ登場します】



《手合わせ》



ある日のこと。


「是非、正妃様をお連れ下さい」


そんな李順の要請により・・・・正妃となった夕鈴は、黎翔に連れられて調練場へ赴いた。


後宮にはない、物々しい物音と濛々と上がる土埃。


正妃の登場により、一気に活気付いた兵士達は、一糸乱れぬ統率を見せる。


・・・・正妃様にお出で頂いて、正解、でしたね。


李順はほくそ笑んだ。


正妃付きの侍女たちは、容姿端麗なうえ、正妃・夕鈴の穏やかな性質を反映してか、非常に性格が良い。


_________つまりは、官吏や武官の憧れの的。高嶺の花、なのである。




___________士気が上がるのは、非常によいことです。



順調に、閲兵は終わった。












「ねえ、李順。ちょっと付き合ってよ。」



夜も更け、そろそろ退宮しようとしていた李順に、黎翔が声をかけた。


同席していた夕鈴は、


「・・・・陛下?こんなに遅くに・・・どちらへ?芙蓉さんも玉華ちゃんも待ってるんです。早く帰して差し上げないと・・・」


眉をひそめて、夫を諌める。


だが。


「うーんとね、今日の閲兵で気付いたんだけどさ・・・僕、最近、棒術の稽古をしてなくて。師範に手合わせ願わないと・・・・。」

「え?!棒、術?師範??」

そう言えば、武官の方々が長い棒を軽々と振り回していたような・・・

首を傾げる夕鈴の頬に、軽く口付けを落とした黎翔は。


「___________では、お手合わせ願います。」


李順に、礼を取った。









今夜は、三日月。


すらりとした身体が、優雅に動き。

身の丈より少し長い、黒光りする得物を、ほとんど音も立てずに捌く。

後ろで束ねられた、長くて色の薄い、ゆったりとうねるような癖を持つ髪が、ふわりと広がり。


どことなく幻想的な光景を、淡い光が照らし出す。


「__________さて、宜しいですよ、陛下。」


『手合わせ』が、開始された。




「っ!」

するりと間合いをつめ、黎翔は棒先を的確に突き出す。

それを李順はほとんど動かずに、避け。

「・・・・遠慮なさらず。」

いつも通りの声音で、黎翔を煽る。

「________言ったな。」

黎翔の口の端が上がり、棒を繰る速度が増す。


ざりっ、と、黎翔の足元の玉砂利が軋む。

一方、李順の足元は、まるで舞うようで。


「陛下・・・棒術は、捕らえるための術です。最近剣ばかりをお使いでしたから・・・・」


初めて、ひゅんっと、李順の棒が音を放つ。


「・・・・・鈍って、おられるっ!!」


カンッと鋭い音が響くと同時に、黎翔の棒を李順のそれが絡めとり。


黎翔が、膝をついた________ように、夕鈴には、見えた。


が。


「っ!!」


ゴンッ、と鈍い音がして・・・・折れたのは、李順の棒。


「_________参りました・・・」


李順は微笑んで、膝をついた。






「うわぁー・・・・すごい、李順さん、お強いんですね・・・」


放心したように、夕鈴は呟いた。


「・・・強い、わけではないのですよ。必要に迫られて身につけたものです。」


どことなく恥ずかしそうに答え。

李順は、きっちりと礼を取り、退出していった。






「・・・・ふぅ。やっぱり鈍ってた。ごめんね、夕鈴、遅くまでつき合わせちゃって。」

折れた棒を弄びながら、黎翔は夕鈴に笑いかける。

その額には、汗が浮かび。

淡い月光に照らされた艶やかな黒髪が、少し貼り付いている。

「陛下、汗が・・・」

懐から手巾を出し、夕鈴は額の汗を拭う。

「汗びっしょりじゃないですか!」

首筋にまで伝う汗に、夕鈴は慌てた。

「風邪を引いちゃいますよ!お部屋でしっかり拭かないと!あ、それより、湯殿?」

黎翔の手を引き、自室へ戻り。

風邪を引いたら大変!その一心で、黎翔の衣に手をかける。


「さ、陛下、お拭きしますから脱いでくださ・・・・って!ご、ごめんなさいっ!脱がないでいいです!私、衝立の後ろにいますから、どうぞご自分で・・・・って、ちょ、ちょっと待って、近寄ってこないでー!」


我に返った夕鈴は、自らが招いた事態に悲鳴を上げたが、すでに遅く。


「・・・・君の願いどおり、脱いでやろう・・・・さあ、次は・・・何が望みだ?」


広い正妃の居間の、豪華な衝立の向こう側。

手狭な空間で、黎翔は嬉しげに兎を追い詰める。


「・・・・夫に風邪を引かす気、か?」

微笑みながら距離を縮める黎翔の、汗ばんだ肌から漂う精悍な男の香りが、夕鈴を襲う。




____________もう、だめ。

くらくらする。

目が眩む、って、こういうことを言うのかしら。

熱い肌と、汗の香り。

しっとりとした手触り。

・・・・・ああ、だめよ。夕鈴。

___________だめ、だったら。


自分の意思とは裏腹に、手が、鍛え上げられた身体を撫で下ろす。

__________この、人が、私の、夫。


目も眩むような感覚が、夕鈴を襲い。

我知らず、背に口付け・・・・まさぐった。





「・・・積極的な君に会えるとは・・・・今日は何とも嬉しい日だな。」


思わぬ『手合わせ』の成果に、黎翔は笑みを深め。

滅多に味わえぬ、逃げない兎を、心ゆくまで味わったのだった。
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C.O.M.M.E.N.T

はあはあ(*´д`*)

あさ様。何のご褒美でしょう。
羽梨、いけない事しかしてないんですが(*´д`*)
おりざ様もありがとうございます。
もう、羽梨はお星様になってます。
髪がふわりと・・・、その動いた空気、羽梨に下さい(*´д`*)
陛下の師匠ですかっ!
では、李順さんの棒術の師匠は劉先生ですね!
「お前は線が細いが、軸さえ操ればその身体でも、黎翔皇子を守ることは出来る。倒すのではなく、捕らえれば良い。」
なんてね(≧∀≦)きゃっ♪
高まりすぎて、眠れんばい!←どこの人?
羽梨

2013/05/22 (Wed) 19:50 | 羽梨 #- | URL | 編集 | 返信

Re

ほんとはね?陛下にスポーツをさせるべく、李順さんをつき合わせるはずだったんですよ!
そしたら、いつの間にかこんなことに!!なんで?!
ちょっと待って。
おじさまが李順さんの師匠?!なんですかそれ!うっわー!
少年李順さんに棒術を伝授するおじさま。
余裕の笑みを浮かべて、かわいらしい、を連発しながら!!
私は侍女になり、北へ参ります。
ええ、劉のおじさまの汗を拭って差し上げるために!!
骨は拾ってください(こら)

2013/05/22 (Wed) 20:26 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

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