2013_04
18
(Thu)17:03

お香

4月18日は、お香の日だそうですね。


【原作沿い・浩大の独白&黎翔・臨時花嫁】


《お香》


今日は多かった。

・・・何が、って?

招かれざる客、っていうやつだよ。

朝に2回。

午後と夕方に1回ずつ。

___________それで、ついさっき、夜に1回。


久しぶりに一日フル回転で接客だったから、疲れたよ。

・・・って、まだ終わってないんだけど。

サービス業は疲れるね。

残業代貰わなきゃ、割に合わない。あと危険手当もね。

・・・さて、手当てを貰いに行きますか。陛下、いい酒くれるといいな。




伽羅が香る。


「陛下~・・・・、って、またこの香たくの?」

「・・・悪いか。」

「これからお妃ちゃんとこ?」

「・・・・・」

「湯浴みしたんでしょ?陛下。だったら大丈夫だよー。」

「うるさい。」

不機嫌な陛下が、それでもぽいっと酒壷を放ってくれた。

「お!上物!ありがと、陛下!!」

窓から屋根にくるりと登り、星を見ながら封を切る。

「くーっ!うめえ!!」

激務のあとの一杯は格別だ。

・・・それにしても。

あの陛下が血の匂いを気にするなんてな。

大切な兎に物騒な事は教えたくない、って?

大事に大事に囲い込んで、気付かせないよう、見せないよう。

「・・・・・そういうの、『守る』ってのとは違うよ・・・・」


刺客から身を守るため香を嫌うはずの陛下が、ただのバイト妃の為に、危険を承知で香を焚き染める。

「結局、陛下もお妃ちゃんも・・・・まだ『覚悟』ができてない、ってことだよな。」



浩大はぐいっと酒をあおり、美しい月を見上げる。


「_________なあ、そうだろ?」


低い声で呟き。

新しい客を出迎えるために闇夜へ舞った
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