2017_03
13
(Mon)21:09

月涙花

浩大が書きたくなりました(唐突に何を言う
もう少し長い話も頭の中にはあるのですが、時間の都合上大変短いものを先にアウトプットです。

カテゴリ『臨時花嫁』。
夕鈴がまだ壬州で大人しくしている頃を想定して書いています。

では、もし宜しければ。

≪月涙花≫


俺は、夜目が利く。
だから、どうしても見てしまうんだ。
――――花が泣く、姿を。





「綺麗な、月。」

夜。
就寝前のひと時を、お妃ちゃんは窓辺で過ごす。

「王都でも同じ月が見えているのよね。」

お妃ちゃんの独り言は、囁くような声だった。
俺が屋根の上にいると思っているんだろう。
誰も知らない彼女の心の内を聞くことができるのは窓の下で蹲る、俺だけ。

「父さん、青慎……元気、かしら。」

ふぅ、と。
頬杖をついて夜空を見上げれば茶色の瞳に満月が浮かんで。

「会いたい、な……陛下。」

月の雫があふれて落ちる。

「陛下……へい、か……」

この花、は。
昼には笑い、夜に泣く。

「……忘れろ、だなんて……へいかの、バカ。」

はらはらと落ちてくる、月明かり。
肩を震わせて泣いている彼女を抱きしめるのは、俺じゃない。
笑わせてやれるのは、俺じゃない。
触れてもいいのは、俺じゃない。

「……会いたい、な。」

恋うるがごとく望の月を見上げる、この花は。
狼と呼ばれる王のもの――――



しんと静まった寝室。
泣きながら窓辺で寝入ってしまった夕鈴の肩には触れぬように、そうっと。

「――――おやすみ、お妃様。明日は本物の兎みたいな赤い目なんだろうな。」

羽織を着せかけた浩大に。

「……っ。」

ふわり、と。
花の香が届いた。


C.O.M.M.E.N.T

おはようございます!!

朝から、カッコイイ浩大を有り難うございます。
花守も大変です。

泣いてても何も出来ない自分を歯がゆく思う日も
あるんだろうなぁ~って
何故か、しんみりと。

でもそれでも
きっと今日も花守である自分に誇りを持って
花を守るんだろうなぁ~~。


やっぱり浩大はこうですよねっっ!!


2017/03/14 (Tue) 07:13 | 瓔悠 #- | URL | 編集 | 返信

瓔悠さまへ

いつも笑っている浩大。
笑顔は真実を隠す最上の手段ですから、隠密の必須アイテム!
でも、そんな彼の素顔もやっぱり笑顔なのかもしれないとか考えだすと止まらない罪な隠密それが浩大(笑)
「花守」って、いい言葉ですよね。

2017/03/15 (Wed) 23:16 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

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