2017_01
24
(Tue)23:21

LaLa3月号 第89話若干ネタバレSS≪警告≫

こんばんは。
本誌を読んでいらっしゃらない方には何が何だかわからないネタバレSSです。
原稿やれ、私。
以降ネタバレ含みますのでお気をつけ下さいませ。


では、もし宜しければ。

【LaLa3月号 第89話若干ネタバレ妄想過多SS】
≪警告≫


「方淵。」
「はっ。」

いつにも増して気合の入った表情で返事した柳方淵は国王の御前に進み出た。
とは言っても、ここは政務室。
膝行などはせず、王の執務机の前で首を垂れる程度の礼で許されている。
英明なる国王は無駄な儀礼を省き業務効率を重んずるのだ。
改めて王の聡明さを噛みしめながら超簡略化された辞儀を済ませた方淵に、黎翔はひやりとした視線を投げた。

「――――今日は妃の話し相手を務めたそうだな。」
「はっ。」

薄く笑う国王が醸し出す気配に、方淵は思わず顔を上げた。
これは早く誤解を解かねばならぬ。
あの妙に根性のある妃らしからぬ妃は、紛う方なき陛下の寵姫。
しかも唯一のそれである。
『狼』と称される陛下の彼女に対する執着が並々ならぬものであることは、自分と氾水月だけはよく知っていた。

「いえ、賞月の儀式での陛下のご様子を知りたいと仰られたのでありのままをお伝えしたまででございます。『話し相手』というほどのものでは―――。」
「そうか?随分と話が弾んでいたと恵紀鏡が申していたが。」

ぴくっと方淵の頬が引き攣った。

「おそれながら、陛下―――恵紀鏡、殿が?」
「ああ。」

さらに、眉間に皺が寄る。

「……。」

不快を隠そうともしない方淵。
それを見つめいてた黎翔が、不意に笑い出した。

「はははっ、もうよい、気にするな方淵。」
「ですが、」
「妃はお前以外にも政務室のほとんどの者と言葉を交わしたのだろう?」
「はい。」
「それはつまり、私に妃の行状を注進してきた者とも?」
「恵紀鏡殿は、お妃様のご様子を物陰からじっと観察しておられました。」
「―――なるほど、な。」

目を伏せ首を垂れる柳方淵。
彼が言わんとしていることは、正しく王に伝わった。

「新人の教育は補佐官の役目だぞ、方淵……水月もだ。」
「っ、は、はい……。」

少し離れたところで書類を読んでいたふうの水月から血の気が引いていく。
夕鈴が顔を出すようになってから小春日和が続いていた政務室に再び吹雪がやってきて。

「あれ?あれれ?方淵殿、水月殿?」

いつの間にか渦中の人と化した恵紀鏡は補佐官たちに両脇を挟まれ国王の前に引きずり出された。

「恵紀鏡―――私の妃を『観察』するとは……命が要らぬようだな?」
「っ、い、いいえっ!」
「思惑はなんだ……いや、そんなことよりも許せぬのは……。」

ガタン。
ゆらりと立ち上がった狼陛下の頬に浮かぶのは、麗しい微笑。
右手にあるのは、細身の剣。
小さな金属音がして、銀の刃が敵を狙う。

「私以外のものが、彼女を見つめることだ。」

奇妙な叫び声をあげてへたり込んだ恵紀鏡。
政務室の面々は、こと妃に関しての王の心の狭さを改めて思い知らされたという。



☆ぐるぐるお目目の妖怪っぽい恵紀鏡。あんまり夕鈴に付きまとってると痛い目にあっちゃうよ?気を付けてね!というSSでした。(解説が必要なものを書くなよ私…)




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2017/01/25 (Wed) 09:04 | # | | 編集 | 返信

ますたぬ様へ

あれこれネタをいただいた今月号でした。
ますたぬ様にコメいただくと、「やらねば!」な気持ちになるのは何故でしょう?
いつも背を押していただきありがとうございます。

2017/01/27 (Fri) 17:21 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

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2017/01/28 (Sat) 18:04 | # | | 編集 | 返信

ゆん様へ

ありがとうございます。
原稿方面は主に自業自得でして、もう。(なに
「いけるっ。」という手応えを感じる瞬間までが死にそうです。
今がまさにそれだったりします。
楽しい苦しみですので、ニヤニヤしながら壊れてますー。

再録って精神にきますね!
誰が書いた恥ずかしい…!

2017/01/29 (Sun) 22:02 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

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