2016_08
30
(Tue)20:11

花籠6

随所に本誌ネタバレを含む「花籠6」です。
ネタバレがお嫌いな方には申し訳ないんですが、こうなっちゃいました。
本誌すごいですよ!皆様もぜひ!

もうすぐ9月。
10月のイベントのための締め切りが目前ですね!
あわあわしながら頑張ってます。
イベントは、月の方としっぽな方との合同サークルでの参加です。
私は新刊一冊とブログから再録した突発李順さん本一冊の予定です、たぶん。
ブログ再録本は今回は諸事情により見送りましたごめんなさぃぃ。リベンジ目指します。

そんなこんなで更新停滞気味の我が家ですが。
お越し下さる皆様に感謝を込めて、日々を過ごしております。

ありがとうございます。






【設定 本物夫婦】
《花籠 6》


「陛下、お一人で遠乗りなどと何をお考えですか!」
「夕鈴が囮になっているのに僕がじっとしてるわけにはいかないよ。」
「だからといってお一人で、とは!この前みたいに襲われたらどうするんですか?!」
「慣れてるから大丈夫。」
「な……っ、慣れ、」

あはは、と明るく笑いながら愛馬に跨る黎翔。

「さすがに狼陛下と妃を同時刻帯に個別に襲う戦力はないだろう……これで私と夕鈴のどちらが狙いなのかがハッキリするな!」
「ですからそれは今調査中です!もう少しお待ち下さい!」
「えー、ヤダ。大丈夫だよ、遠乗りって言っても王宮内だし。」
「そういう問題じゃありません、この前だって王宮内での襲撃だったでしょうが!」

黎翔の前に立ちはだかりながら、李順は久しぶりの感覚に胃が縮むのを感じた。

「もう少しご自身を大切になさって下さい、黎――――国王陛下!」
「お前にそう言われるのは久しぶりだな、李順――――だが、私がその意見を容れた事があったか?」

ふっ、と笑う狼。
楽しげだが全く笑っていない紅い瞳に背筋が寒くなるが、側近として引く訳にはいかない。
李順は必死に声を張り上げた。

「寿命が縮む思いには慣れておりますっ。どうしてもと仰るなら私も付いていきますからね!」
「勝手にしろ。言っておくが使える警備兵のほとんどは夕鈴に付けたからな。こちらの守りは手薄だぞ。」
「だから『お待ちください』と申し上げてるんです!」

そばに控えている馬番に声をかけ、馬を引かせる。
まったくもう、と呟きながらひらりと騎乗した李順。
そんな側近にはお構いなしに黎翔は愛馬の腹に蹴りをくれた。

「ああ、そうだったか……いくぞ。」
「陛下ぁーーーー!」

黎翔が目指すのは、王宮内の馬場。
それも軍部が使用するそれだ。
今は無人の、高い塀に囲まれた空間は。
狼狩りには、ちょうど良い。

「――――さあ、私はここだぞ。」

ニヤリと笑う狼の少し後ろを側近が追う。

「お待ちください、陛下―――!」

久しぶりに味わう、寿命が削れていく感覚。

――――こんなもの、思い出したくもありませんでしたよ。

必死に主の後を追う李順。
そんな彼らを、鋭い鏃が狙っていた。



花籠7   
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