2016_07
13
(Wed)22:21

言いっこなし


原稿は明日から頑張る。
あさ、です。

まさかもう七月半ばですか?
え?
うそ。←ほんとだよ

うわぁぁぁぁ、頑張ります明日から!←

SS書いてないで原稿しろよ!

うう。
誰だよ仕事詰めたの。←私だ
もし宜しければ…ううう。←自業自得






【設定 原作沿い】
《言いっこなし》



王様の仕事は大変だ。
当り前だけど、すごく大変だ。
夜明けと同時に始まる朝議。
誰が定めたんだ!と吠えたくなるほど眠い朝でも、絶対に起きなきゃいけない。
大臣たちは時々適当に体調不良になったりして休んでるけど、王様は本当に身体を壊さなきゃ欠席できないなんて。

「……眠い。」
「陛下、お声が高い。」

理不尽だ。

「お前だって眠いだろう、李順。」
「眠くなる暇などございませんが何か。」
「……いい。」

李順。
自他ともに認めるこの優秀な側近の中身は機械仕掛けなんじゃないかと時々思う。
こいつが居眠りしてるとこなんて見たことない。

「大臣たちに寝惚け顔を見せるおつもりですか。」
「ちっ、容赦ないな。」

ぶすっ、と。
飛び切りの仏頂面を作り、大臣達が待つ広間に足を踏み入れる。

「皆、ご苦労。」
「陛下におかれましては本日もご健勝なご様子、臣下一同心よりお慶び申し上げます。」

ああ、そうだよな。
『狼陛下』が今死んだらこの国はまた混乱に逆戻りだ。
とりあえず、私は。
まだこの国に、必要らしい。

「――――では、朝議を始めます。」

李順の声。
狼陛下の今日がまた、始まった。




「ただいま~、夕鈴、寝ちゃった?」

その日の夜遅く。
もうすぐ日付が変わるのではないかと言う頃に戻ってきた黎翔を、夕鈴は笑顔で迎えた。

「お帰りなさい!陛下が帰ってこないのに寝ちゃうなんてできませんよ。」

くすくすと笑いながらお茶を淹れる彼女。

「先に寝いてくれていい――――」
「イヤですよ。」

ことん、と。
茶杯を置く手に、黎翔の言葉は優しく遮られた。

「待っていたいんです。」
「でも、」
「だって私は、陛下のお嫁さんでしょう?」
「え、」

ふっ、と。
茶色の瞳が真顔になる。

「臨時花嫁だった頃とは違う……そうでしょう?」
「う、うん。」
「毎日、朝早くから遅くまで。こんなにお仕事頑張ってる旦那様を待たずに寝てしまうだなんて、花嫁失格ですよ。」
「でも、僕は―――」

―――僕は王様だから、お休みなんて一日もないんだよ?君がそれに付き合うことない。

そう言いかけた黎翔の唇に、触れたのは。

「そこから先は言いっこなしです。」

温かな、指先。

「どんなに大変でも、私は私にできることをします。あなたのそばに、いるために。」
「――――っ。」

胸に広がる、じんわりとした温かい、なにか。

こんな時に言うべき言葉を、王様なら他にもたくさん持っているべきなのかもしれないけれど。
僕はこれしか、知らない。

「―――ありがとう。」

たったこれだけの、言の葉に。
全ての想いを、願いを、のせて。

「愛してる、夕鈴。」

君だけを。

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