2016_05
29
(Sun)20:23

因幡の白兎1

こんばんは。
あさ、です。

週末、小学校の運動会がございまして。
思いのほか日焼けをしてしまいました。
そこから思いついたSSです。←なんでもネタにする妄想脳

いつもながらの一発書き。
どう転ぶか分からないSSですが、お付き合い頂ければ幸いです。
家事の隙間を縫って書いておりますので誤字脱字その他は後程直します。

では、もし宜しければ!

【設定 本物夫婦 お子様なし】
《因幡の白兎1》


「まったく、妃ともあろうお方が!」
「…ごめんなさい。」

うなだれる、兎。
その潤んだ瞳と真っ赤な頬を睨み付けながら、姑は声を大にした。

「休憩中にうっかり転寝など…!しかも水辺の!四阿とは!」

叱られながら膝のあたりをぎゅうっと握る夕鈴は、手の甲まで赤い。
痛々しいほどのそれを恨めし気に見つめて、李順は深々とため息をついた。

「はぁぁ…済んでしまったことは仕方ありません。」
「本当に、ごめんなさい…。」
「問題は、三日で治さねばならないということです。」
「は、はい。」

ようやく顔を上げた夕鈴の前に冷えた布が差し出された。

「動かないで下さい、お妃様。」

いつの間に準備したのか、李順の傍らには氷を砕いた盥があり。
冷えた紅絹が次々と患部にあてられていった。

「日焼けとは、要は火傷と同じです。」
「そうなんですか?!」

まったく、貴女と言う方は。

そう言いたげな姑は、黙って布を替えていく。

「本来なら、冷水に浸かれと言いたいところですよ!」
「うっ。」

季節は、初夏。
熱さが増したとはいえ行水をするにはまだ辛い。

「お妃様に風邪をひかせたとあっては元も子もありませんからね。」

李順は盥に手を浸し、新たな布を絞った。
男性にしては色の白い彼の指先が朱を掃いたように紅い。
痛々し気なそれに、夕鈴は心から申し訳ないと思った。

「ごめんなさい、李順さん。」

立ち上がり、頭を下げた。

明後日には、妃主催の茶会がある。
以前瑠霞姫が催したピクニックとほぼ同じ顔触れを招いたそれは、夕鈴たっての希望。
妃として認められたい一心で、今日まで懸命に準備を進めてきたのだ。
その無理がたたっての、昼日中の転寝。

「……ご無理をなさるから。」

ふぅ、と軽く息を吐いてふわりと笑う李順。
苦笑いのようなその表情に、夕鈴は思わずぽろりと涙をこぼす。

「李順、さん――――私、」
「まったく、私を誰だとお思いですか?陛下の我儘のあれこれをすべて受け止めてきたこの私に、出来ぬことなどございません!」

ぺたり。
夕鈴の布がまた、替えられて。

「うっ、うわぁ~ん…っ、ごめん、ごめんなさい~!」
「泣かないっ!」
「はいぃっ!」

因幡の白兎の如き頬がまた、赤みを増した。

C.O.M.M.E.N.T

李順さんがやさしい・・・。でも陛下は納得済み?

2016/05/30 (Mon) 10:28 | ますたぬ #- | URL | 編集 | 返信

ますたぬ様へ

本当、優しいですね。
陛下は何も知りません。
さて、ここから先はどうしましょう。(笑)

2016/05/30 (Mon) 18:47 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

コメントの投稿

非公開コメント