2015_12
21
(Mon)21:53

お別れの日


こんばんは。
あさ、です。

原稿が一文字も進まないのでSSを書いてみました。
計画性皆無の私に原稿なんて無理だったんだそうなんだ。
ぷろっとってなにそれおいしいの。きしょうてんけつってどんないみ。
脳みそが煮えるー。

それでは、お目汚しをどうぞ。←





【設定 未来】
《お別れの日》


「…寒っ。」

ぶるっと肩を震わせて、階を降りる夕鈴。
今日は一年で一番長い夜。
早々に輝きを取り戻し始めた月は眩いほどで。
白い光に浮き上がる庭園がどこかよそよそしい。

「ここともお別れ、かぁ…。」

ほうっと白い息を吐き、手を擦り合わせた。

「いつも楽しませてくれて、ありがとう。」

昼よりも艶やかに見える常緑の葉。
それを持つ木々に礼を言う。

「貴方たちが毎年咲いてくれて、嬉しかった。」

今は静かに佇む梅や桃。

「私がいなくても、また咲いてね?」

そして、桜。

「約束、ね?」

ふっ、と。
夕鈴は目を伏せた。

「――――陛下と一緒にあなたを見るのが好きだったの。」

そっと、樹に触れる。
ざらりとしているけれど、どこか温かな太い幹。

「力いっぱい咲いて、皆に幸せを降らせて。」

こつん、と額をつけた。

「毎年、毎年…あなたを待っていたの。」

じっと動かぬ夕鈴を照らす月明り。
白い光と黒い影が、この世のものとは思われぬ景色を作り出す。

「…桜の精のようだな。」
「陛下。」

振り向いた夕鈴が少し寂しそうに笑う。

「花は咲いていませんよ?」
「君が花だろう?」
「…っ。」

ぱぁっと桜色に染まる頬を、大きな手が包む。

「そんなに気に入っているなら、この庭ごと移させるが。」
「なっ…!そんな事したらどれだけお金がかかるか…っ!」
「大丈夫だよ、ちょっとそこの、ほら。正妃の宮殿まで動かすだけだし。」
「家具とはわけが違うんですよ?!」

さわさわと夜風が笑い、月が謳う。
薫るのは、ほど近い春のそれ。

「ここの全ては君のものなんだよ、夕鈴。」
「う…それはそう、なんでしょうが…なんていうか、広すぎるっていうか…。」

口ごもる夕鈴を抱き上げて、黎翔は木々を見回す。

「――――我が妃の目を楽しませてくれたこと、礼を言う。これからも頼むぞ。」

ふいに風が止む。

『――――御意のままに。』

桜の声が聞こえた気がした。


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C.O.M.M.E.N.T

ああ、素敵(o^^o)
最初タイトル見たときに何の別れ!?と思いましたが正妃になるのでお引越しということですね、ああよかった( ´ ▽ ` )ノ
焦っても何も出てこないときはあるのでダメな時は現実逃避も大事だと思います。
もうすぐ本誌発売ですから、またきっと萌えが注入されますよ(#^.^#)

2015/12/22 (Tue) 08:08 | まるねこ #- | URL | 編集 | 返信

まるねこ様へ

お返事遅くてごめんなさいいぃ。

ゆっくり考える時間が取れないんですどうしましょう。
どこかでやらねば。

がんばります…。

2015/12/25 (Fri) 16:52 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

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