2015_11
16
(Mon)16:59

花の風邪

雑でごめんなさい、と先にお詫びをせねばならないSSをアップするのもどうなのかと思いましたが、せっかく書いたので置いていきます。

もし宜しければ。

うわわ、書き忘れてました。
このSS、「月の薬」の続きです。
【設定 夫婦】
《花の風邪》


「…けほっ。」

妃の寝台から聞こえてくる、くぐもった咳。

「けほ、けほけほ、ごほっ、」
「夕鈴、夕鈴っ。」

寝台に近づくことを禁じられている黎翔は、境界線代わりに立てられた衝立の前をうろうろと歩き回った。

「ごほごほっ、へい、ごほ、かはっ、こ、っちきちゃ、だ、げほげほっ、」
「夕鈴っ!苦しいのか?!」

寝台の上では胸を押さえて咳き込む夕鈴。
『誰のせいで風邪をひいたと思ってるんですか!』
心の声が聞こえてくるようだ。

「今、薬を飲ませて上げ」
「いやです…っ、げほげほっ!」
「喋ってはいかんな、咳が酷くなる。」

喋らせているのは黎翔なのだが本人に自覚はなく。

「お妃様、薬湯を…。」
「ええ、ありが、けほっ、」
「私が飲ませる。」

困り顔の侍女を押しのけて境界線を破る夫を、夕鈴は涙目で睨み付けた。

「陛下、に、げほっ、風邪を、うつすくらい、なら…っ、」
「え、ちょ、夕鈴?!」

熱もあるのだろう、真っ赤な顔で立ち上がると薬湯を一気に飲み干す。
ぜえぜえと肩で息をして、夕鈴は精いっぱい声を張り上げた。

「実家に、げ、ほっ!帰りますっ!げほげほっ!!」
「ええええっ!」

慌てふためく狼陛下。
ふらつく足で身支度を始めた妃。
侍女たちは戸惑いながらも主たる妃の支度を手伝い始める。
ほどなくして着替えも終わり、夕鈴は黎翔にゆっくりと頭を下げた。

「で、は、げほっ、へいか、治ったらもど、げほげほっ、」
「だめだ、行かさないっ!」
「…では、部屋から、出て、けほけほけほっ、ごほ…っ、ぐっ、」
「お妃様っ!!」

下げかけた頭が崩れるように落ち。
茶色の髪がふわりと地に吸い込まれる。

「夕鈴っ!」

頭が床に打ちあたる寸前に、黎翔の腕が彼女を守った。

「…う…。」
「夕鈴、夕鈴っ!」

熱が上がってしまった夕鈴。
妃に必要なのは安静だと説諭された黎翔は、うなだれつつ政務漬けの日々を送ることになった。



それから、数日。

「今日はこの花を。」
「かしこまりました。」

毎朝国王が手ずから作る花の束。
風邪をうつしあまつさえ悪化させた、そのせめてもの償いにと贈り続けている花は。

「お妃様、今朝はお顔の色がだいぶお宜しいですわ!」
「ありがとうございます。もうかなり楽になりました…けれど、」
「はい、陛下にはまだお知らせいたしません。」
「ふふっ、お願いしますね?」

妃の目と心を楽しませ、癒していく。

「…本当は、早くお会いしたいけれど。」

あと少しだけ、がまん。


「夕鈴、早く良くならないかな…会いたいなぁ。」

花束を抱えてため息をつく狼陛下。
さみしげに空を見上げる彼が。

「陛下、お妃様が――――。」

唯一の愛しい花を抱くまで。
あと、少し。


C.O.M.M.E.N.T

変わった~前のもあさ様っぽくて←ドコが(笑)
素敵だったけど、私は今回の方が好き♡←聞かれてない!

夕鈴…ド根性だね~…(゚Д゚;)咳と熱の最強コンボで支度するなんて…チャレンジャー(笑)

陛下は正座して説教だな!(怒)

2015/11/16 (Mon) 21:42 | 行 #jxT87rSU | URL | 編集 | 返信

何故か今まで私の端末では更新されませんでした。おかげで15日からの日記が読めず、今まとめて更新されました。なんでだろ。
私も鼻風邪でグズグズいってますが体は元気です。
あさ様も無理はしないでくださいね(^^)

2015/11/20 (Fri) 19:11 | まるねこ #- | URL | 編集 | 返信

まるねこ様へ

あら、どうしてでしょうね?
私の端末もたまーにおかしくなります。

風邪、いやですよね。
早くすっきりしますように!

2015/11/23 (Mon) 14:21 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

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