2000_03
18
(Sat)22:10

開錠・夜

《開錠・夜》


「_____夕鈴殿。」

後宮立ち入り禁止区域で、李順は夕鈴に化粧を施していた。

「目を開けずに、口も開かず、そのまま聞いてください。・・・・化粧の途中ですからね、くれぐれも、目も口も、開いてはいけませんよ?」

夕鈴はびしっと背筋を伸ばし、頷いた。

「______夕鈴殿。こうお呼びするのも、これで最後になります。これから貴女は陛下の正妃になられ、生涯あのお方にお仕えするのです。」

こくり、と夕鈴が小さく頷く。

そんな夕鈴に、李順は優しい微笑を向ける。

「正直、貴女を逃がして差し上げられず、申し訳なく思っております。」

ぶんぶんと横に振られる夕鈴の頭。

「・・・・・よかったですよ。陛下が選んだのが、貴女で。」

ぴたりと夕鈴の動きが止まる。

「私の主を・・・・幸せにして差し上げてください_____夕鈴殿。」


言い終わるや否や、李順は夕鈴の目尻から零れそうになっていた涙を手巾で拭き取り、手早く化粧を再開した。



夜着は、老師が準備してくれた。
夕鈴らしい、淡い桃色の簡素な夜着。


夫婦の初夜は、いつもの寝室ではなく、立ち入り禁止区域の奥深くで迎えることとなった。

誰にも邪魔されたくないから、と、それを望んだのは、黎翔。

察しの良い側近は、明日から陛下は急な視察に赴いて七日間王宮を留守にする旨の通達を出した________







昨晩同様の、明るい月夜。

白い敷布の上に、黎翔と夕鈴は向き合って座っていた。

「・・・あの、陛下。」

「なに?」

にこにこと笑む黎翔だが、内心は自分を抑えるのに必死だ。

気を許すと今すぐにでも夕鈴を喰らい尽くしそうになる。

「・・・・・これからも、宜しくお願いします・・・・」

月明かりでもわかるほどに染まった夕鈴の頬。

立ち上る夕鈴の甘い香り。

_________ああ、もう、限界。

黎翔は夕鈴を引き寄せ、首の後ろに手を当てて、唇をむさぼり始めた。



初めての深い口付け。

ただ唇を触れ合わせるのが『口付け』なんだと思っていたのに。

貴方の熱い舌が私の口内に入り込む、ぬるりとした感触に、背が粟立つ。

驚きに目を開くと、陛下のきれいな顔がこれ以上ないほど近くにあって。

目を開いた私に気付いた陛下は、嬉しげに目を細め、さらに舌を深く差し入れてきた。

・・・・息が出来ないほどの、深い口付け。

これが正しい行為なのかなんて、私にはわからない。

ただ、貴方が喜んでくれるなら、それでいい・・・・・




もう自制が働かない。

深く味わうほどに甘さを増す君に、僕は酔わされる。

かわいらしい舌を引き出し、優しく舐り、甘露を溢れさせる。

口付けに夢中の君から、少しずつ夜着を剥ぎ取る。

月明かりに浮かぶ、柔らかくてまろやかな、僕の夕鈴。

想像していたよりもずっと豊かな乳房と、華奢な腰。

両手を這わせ、柔らかく撫でると、びくっと君が反応する。



いつの間にか、夜着を脱がされ、陛下の両手が私の全身を這い回る。

恨めしいほど、明るい月。

恥ずかしくて隠したいのに、くまなく照らされてしまう。

貴方はこんなに綺麗なのに。

「・・・・いや。」

思わず、声を上げてしまった。



夕鈴から上がる拒絶の声に、僕は動きを止めずに問いかける。

「・・・・いや?夕鈴・・・・」

乳房のふもとを舌で舐め、そのまま首筋まで伝い・・・・君の反応を見る。

「・・・・あっ・・・あ、あのっ、明るくて、恥ずかしい、んで・・・すっ・・・んんっ!」

「なるほど。」

かわいく喘ぎながら訴える夕鈴に、黎翔の笑みが深まる。

「・・・・・ならば、すべて見てしまえばいいだろう・・・?」

言うが早いか、黎翔は夕鈴の両足を捕らえ、大きく膝を割り。

「きゃぁぁぁっ!」

顔を真っ赤にした夕鈴が、悲鳴を上げた。

「だめ。全部僕のだから・・・・全て、見せてもらおうか・・・」

ぐいっと膝裏を持ち上げられ、黎翔の眼下に夕鈴の花が晒される。

初夏のさわやかな夜気に、濃密な蜜の香りがまざり、黎翔は誘われるように口を寄せる。

「あああああっ!い、いやぁっ!!」

思いもよらぬ行為に、夕鈴は拒絶の声を上げるが、黎翔の唇は花から離れない。

外気に晒され、冷えた花の上を、温かい舌が這い、夕鈴は慌てた。

「やっ!やっ!陛下・・・・・・あああっ!!きゃあっ!・・・・あ、やぁっ!」



夫婦の営みがどういうものか、知識としてはなんとなく知っていた。

でも、こんなことまでするなんて!

陛下に「やめて」と言いたいのに、言葉にならない。

自分でも見たことなんてない場所が、陛下の唇で、舌で侵食される。

・・・・もう、だめ・・・・

夕鈴は夫のなすがまま、甘い感覚に身をゆだねた・・・



「・・・・りん、ゆうりん」

少し気を失っていたのだろうか。

ぼんやりと目を開けると、そこには陛下の心配そうな顔があった。

「・・・・あ・・・へーか・・・」

喉がカラカラで、声が上手く出ない。

戸惑っていると、陛下がにこりと笑い、とんでもないことを言い出した。

「夕鈴、感じやすいんだね・・・嬉しいよ。ほら、ここがもうぐちょぐちょになって・・・」

陛下の指が、私の中を抉り、水音が響く。

「んあっ!あっ!ああっ!」

もうだめ。自分が自分じゃないみたい。

ものすごく恥ずかしいはずなのに、「もっと」と言いそうになる。

体の深いところが、きゅぅっと疼いてもどかしい。

体の芯から蕩けそう_______と思った瞬間、ぐっと何かを押し込まれた。

「ああああああっ!」

自分の悲鳴がどこか遠くから聞こえ、

体の内側に直接傷を付けられる痛みに、視界が一瞬赤く染まった。


「・・・・・くっ・・・・ゆ、うり・・・ごめんっ・・・・」

苦しげな陛下の声に、夕鈴は目を見張り、

心配そうに黎翔を見つめた。




こんな時でも僕を気遣う君に、なんて言えばいいんだろう。

先ほど夕鈴から上がった悲鳴は、間違いなく痛みによるもの。

初めて押し開かれた痛みは、気丈な君が悲鳴を上げるほどのものだったのに。

それでも君は、僕を気遣う。

「・・・・・ありがとう、夕鈴。」

僕はぎゅっと君を抱きしめ、なるべくゆっくりと、腰を打ちつけ始めた・・・



「・・・・私のほうこそ、ありがとうございます・・・・」

私を気遣い、ゆるやかに動き始めた陛下。

こんな私を正妃に望んでくれて、愛してくれて。

・・・・どうしたら、この人を幸せに出来るだろう。


夫の背をきゅうっと抱き締め返して、夕鈴は溢れる涙もそのままに、ただただ、夫の名を呼び続けた___________
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うふふ・・・

はっけーん!!
甘々、ごちそうさまでした★
李順さんの「私の主を・・・」の一言にじんときました。
これからサイトを舐めまわすように拝見してきます(笑)

2013/03/19 (Tue) 15:29 | 紫陽 #- | URL | 編集 | 返信

Re

見つかったー!!
こちらの我が家も、色々とおかしいのですが、
楽しんで下さると嬉しいです♪
舐めると病気がうつりますよ?!笑

2013/03/19 (Tue) 19:53 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

すでに抗体を持っていますので大丈夫です!笑
読破するのが楽しみです!
あちらでもちょくちょくお邪魔させて頂きます★

2013/03/20 (Wed) 23:11 | 紫陽 #- | URL | 編集 | 返信

Re

あら、すでに免疫ついてらっしゃる?
それなら安心です!
おかしなお話しばかりですので、驚かれませんよう・・・・。

2013/03/21 (Thu) 08:56 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

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