2015_04
28
(Tue)16:32

願いの先 1

私の未来設定では、陛下と夕鈴の間に三人の子どもがおります。
長男・清翔 次男・明翔 長女・桜花 です。
三人はそれぞれの幸せを見つけて、それぞれの道を進みます。
大切な人と。
その辺りの清翔のお話しは「皇子の願い」(←クリックで飛べます)で。
桜花のその辺りのお話しは「夕花」(←クリックで飛べます)で。(うわ、夕鈴の偽名と同じ!嬉しい。)
その他様々なエピソードが未来話に収録してあります。
正直申しますと、どの話がどのタイトルだったか私も分からなくなってたりします。
玉華と清翔の幼い頃の話はどこだっけ、とか。
浩大と明翔の鍛練の話はどこだっけ、とか。
桜花が襲われる話はどれだったか、とか。
謎だらけです。
整理整頓しなくちゃな、とは思っているのですが。
その作業はあまり楽しくありません。←やれよ

そんなこんなで、明翔くん。
彼の未来話だけ、まだ書いておりませんでした。
設定やらなにやらは決まっております。
脳内で本筋は完結しているので、あとは整理整頓して書くだけです。
そう。
ただそれだけ。
ふふ。
……頑張ろ。

まだ書き上がってはいないのですが、少しずつUPしていけたらと思います。

私だけが楽しい話でごめんなさい。
しばらくお付き合い頂けると嬉しいです。

行き詰ったら、本誌妄想に逃げ込みます。
「てれっ」な陛下とか。
本当の後宮入り、って?!
とか。
李順さんと韋良の語らいを書いてみたい!とか。

本当に、もう。
足を洗いきれません(ノД`)・゜・。


では。
ここから先には、私の未来妄想しかありません。
オリキャラばかりが出て参ります。
それでも宜しければ、お付き合いのほど。
どうぞよろしくお願いいたします。
【設定 未来 オリキャラあり】

~オリキャラ一覧~
珀清翔(黎翔と夕鈴の長男)
珀明翔(同、次男。)
珀桜花(同、長女。几鍔と婚約中。)
李玉華(清翔の妃。李順の長女。)
李芙蓉(玉華の母。李順の妻。)
玉禮(白陽国の隣国・翠の前国王。夕鈴のストーカー。「奪還」および「護花」参照。)
玉環(翠国現国王。玉禮の甥。)
玉水蘭(玉環の一人娘。翠国王位継承者。)

「皇子の願い」及び「夕花」など。
その他の未来設定と食い違う事もあるかと思いますが、大目に見て下さい。





《願いの先 1》


君といられるのなら、どこでもいい。





「私の妻に、なって下さい。」

それが僕の『願い』。
かつての敵国・翠の王女。
現国王の血を引く唯一の王族である、玉水蘭殿。
僕が心奪われたその女性は、美しい顔をふっと綻ばせ。
そしてすぐに、俯いた。

「……私が、誰か。ご存知でしょうか、珀明翔殿。」
「もちろん。」

ぎゅっと握られた白い手。
その手を掬い上げるように包み込んで、明翔は水蘭の前に跪いた。

「貴女といられるのなら、どこでもいい。」
「っ!」

明るく輝く明翔の瞳。
白陽国王族の証である艶やかな紅眼が朗らかに笑い、水蘭を覗き込む。

「僕は君が、好きだ。」
「私……、わたし、はっ。」
「水蘭。」
「っ。」

さらり、と少し茶を帯びた黒髪が揺れる。
陽の光を柔らかく受け止めるその色が温かい、と思った水蘭の唇に柔らかなものが触れた。

「明翔。」
「え。」
「明翔、って呼んで。」

ぱちくりと瞬く水蘭の大きな目。

「いまの、なに?明翔様。」
「……愛しい妻への初めての口づけ、かな?」
「つ、ま?!」
「ほら、呼び方が違うよ。もう一度呼んで?」
「え?」

邪気のない笑顔が近づいてきて、水蘭は思わず目を瞑る。

「……まぶしい。」

長い口付けの後の最初の言葉は、それ。
初めて、だった。
こんな風に自分に笑いかけてくれる男なんて、いなかったから。
好きだ、なんて。
言われたことなど、なかったから。

「あなたは、眩しいわ。明翔。」
「君は、美しいよ。」

煌めく水面が二人を照らす。

「私の国に、来てくれるの?」
「ああ。君の側にいる。」

微笑み合い見つめ合う二人の行く手を待ち受けるのは、穏やかとは程遠い日々。
美しく輝く川面の下に潜むのは、獲物を狙う肉食魚。

「……皇子。」
「王女様。」

一枚の絵のような皇子と王女。
彼らから等しく距離を取る『気配』が騒めく。

「白陽国、か。」
「翠のやつら、だな。」

底抜けに明るい笑みを浮かべた浩大と、表情を殺した黒い影が睨み合い。
互いの主を守るべく、じわりと距離を縮める。

「お前が白陽国の『花守』か。」
「アンタが翠の『影』か。」

音もなく動く唇。
声も届かぬ距離で囁き合う。

「……。」
「……。」

張りつめた空気が弾ける直前。

「やめよ。」
「おやめなさい。」

凛とした声が彼らを止めた。

「大丈夫だ、下がれ。」

夕鈴とよく似た笑顔が浩大を縛り。

「命令です、お下がりなさい。」

思わず見入ってしまうほどに美しい横顔が影を縫い留める。

互いに背を預け、配下に向き合う皇子と王女。
王族の威厳が地に伏せる隠密から動作を奪った。

「ごめんね、水蘭。」
「私こそ。」

衣越しに触れ合う背から二人の呼吸が重なり、温もりが伝わる。
どちらからともなく、手を握る。

これが、僕たちが越えねばならない壁。
これが、私たちを隔てる境界線。

両国の闇を象徴する彼らを和解させること。
白陽国と翠国。
夕鈴をめぐる黎翔と玉禮の争いが生んだ過去の諍いが、二人の行く手に立ち塞がる。






「ほんとに行くの?皇子。」
「ああ、行くよ。」

その日の夜。
珍しく笑みを消した浩大が、明翔の部屋を訪れた。

「侍女の一人も連れて行かないって、聞いたんだけど。」
「あー、うん。」
「何考えてんのさ、白陽国第二皇子・明翔殿下。」
「……。」
「もっと言おうか。殿下の妹君が密かに几家に嫁し、清翔太子が王位についたら。」
「兄上に子がない場合、僕が王位を継がなきゃいけない。」

わかってんじゃん、と呟く浩大を気まり悪げに見つめる明翔。

「でもさ、浩大。」

どこからともなく取り出した小刀を弄びながら、明翔はくったくなく笑う。

「母上が父上と一緒になった時は、こんなもんじゃなかったんだろ?」
「っ。」

しゅっ、と無造作に投げられた小刀が浩大の耳元で止まる。
指先で捉えたそれをクルクルと回しながら、浩大はほんの少しの間、目を瞑った。

「……俺、『道具』やめるわ。」
「は?」

――――お前が白陽国の『花守』か。

『影』の言葉が、浩大を突き動かす。


なあ、陛下、お妃ちゃん。
俺さ。
楽しかったよ、今まで。


「ここから先は、俺の好きにさせてもらう。」
「え。」
「安心しろよ、白陽国を裏切るような真似はしねえから。」
「いや、そうじゃなく。浩大、隠密辞めちゃうの?」
「そういうこと。」


目を丸くする明翔。
こういう時の彼の顔は、子どもの時と変わらない。

『よく見ろよ、皇子。』
『うんっ。』

頑是ない皇子を膝に乗せ、身を守り敵を斃す術を教えたのは、俺だ。
刃先を丸めた小刀をおもちゃにしていた皇子。
お妃ちゃんと共に刺客に襲われた時、躊躇いもなく敵に刀を打ち込んだ皇子。
守られるだけは嫌だと言った皇子。
誰も悲しませたくないと、いつも笑っていた皇子。

向日葵みたいに笑う、俺の愛弟子を。
花守らしく、護らせてもらおう。


「じゃ、ちょっとあちこち挨拶回りしてくるから。」
「浩大?!」

窓から外へ飛び出して、屋根へ。
まん丸い月が俺を出迎え、微笑みかけてくれる。

さて、と。
白陽国にもどこにも属さない元隠密が何をしようが、誰の迷惑にもならない。
はず、だ。
きっと、皆。許してくれるだろう。

「やっぱ、最初は。」

最初に別れの挨拶をするのは、あの人と。
難儀で面白い、俺の主。
俺に『花』を預けてくれた、狼陛下と。
今生の別れの杯を交わそう。

C.O.M.M.E.N.T

おぉ!∪◎ω◎∪
明翔くんのお話ですね。
翠国の皇女様と会ってからのあとが気になってました∪//ノωノ∪←
つか…浩大サン?
夕鈴の「花守」辞めて、まさか明翔くんについてくつもりですか?
続きが楽しみです♪(*^^*)

2015/04/28 (Tue) 18:04 | 桃月 #- | URL | 編集 | 返信

いち様へ

うわあああっ!
ごめんなさい、コメント承認ボタンと削除ボタンを押し間違えてしまいましたーっ!
ごめんなさいっ。
頂いたコメントはメールに保存してありますっ。
せっかくの公開コメントを消してしまってごめんなさいいいいっ。
浩大、引退です。
…あ。
オリキャラ一覧に風花を書き忘れてました。
次回から足しますね。
本当にすいませんでした。
(ノД`)・゜・。

2015/04/28 (Tue) 19:11 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

桃月さまへ

浩大、どうするんだろう…。
明翔の話は決まってますが、浩大がどうなって行くのかはまだ未定です。
どんな動きを見せてくれるか楽しみながら書いております。
それにしても。
陛下が全く出て参りません。
陛下ー!

2015/04/28 (Tue) 19:13 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

河のシーンの続きですね。お待ちしてましたとも!
あちらには李順さんの息子さんもいましたよね。
先を楽しみにしてますね。

2015/04/28 (Tue) 20:58 | ますたぬ #- | URL | 編集 | 返信

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2015/04/28 (Tue) 21:33 | # | | 編集 | 返信

ますたぬ様へ

あ。
いた、いましたね。
李正と李章。
李順さんは呼び戻したらしいんですけどね。
言うこと聞いたのかな…。

2015/04/29 (Wed) 08:24 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

泉水さまへ

待っていて下さったんですか!
ありがとうございます。
オリキャラが自由気まますぎて困ります(笑)
どうぞまたお越し下さいませ。

2015/04/29 (Wed) 08:25 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

未来のお子様話しは大好物ですヽ('∀'*)ノ
なかなか書いてくださる方が少ないので
読めて幸せです♪
公式でもいつかお子様出てくるかしらー
(∗´ ˆ ` )
黎翔様の夕鈴への愛を見ている限り
子沢山になりそうですね☆笑

2015/04/29 (Wed) 22:01 | 理桜 #- | URL | 編集 | 返信

理桜さまへ

いつか原作でお子様話を…!
読みたいですね!
このSS、もうしばらく続きます。
お付き合い頂けると嬉しいです。
コメントへのお返事が遅くなりまして申し訳ありませんでした。
ぺこり。

2015/05/07 (Thu) 16:24 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

こちらの前説途中にあるリンクきれてます。
そしてこの続きが読みたくなった(笑)。どこかに保存してアルならお願い致します。

2015/09/02 (Wed) 12:01 | 行 #jxT87rSU | URL | 編集 | 返信

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