2015_02
05
(Thu)16:19

雪の日

こんにちは。
リハビリ中のあさ、です。

こちらのSSは、前半部分をSNSにUPしております。
後半部分を書いてみたら、陛下が楽しくなっちゃってですね。
なんとか健全な方向に捻じ曲げようとしたのですが、無理でした。(笑)
万策尽きたので、「この世の春」にUPすることにします。

己の脳味噌が憎い。

大人の方のみお進み下さいませ。
R18です。
R18ですよー!!←うるさいよ
【設定 未来夫婦 お子様なし 夕鈴正妃です】
《雪の日》





「ごめんなさい、お願いしても宜しいかしら。」
「なんでございましょう、正妃様。」

夕刻。
今朝降り始めた雨は早々に雪に変わり、後宮の庭を幻想的に見せていた。
常緑の木々に積もる真白い雪。
具合よく配置された庭石もいつもの色とは違う。
ふかふかの綿帽子を被ったそれは、可愛らしいほどだった。

「雪、積もりそうですね。」
「まだしばらくは止みそうにもございませんね。」

窓を開けて雪景色を見つめる夕鈴。
その横顔に少しの迷いが見える。

頼みがあると言いながら、なかなか命を下さぬ正妃。
夕鈴がまだ無位の妃だった頃から彼女に仕えている侍女は、主の心中が手に取るようにわかった。

「正妃様……。」
「はい?」

遠慮がちに耳打ちする侍女。

「そうしますっ!ありがとう!」
「いいえ、そんな。」

ぱあっと花が咲いたように微笑む夕鈴。
それにつられて侍女の頬にも笑みが浮かび。
正妃の部屋の気配が華やいだ。





一方、王宮執務室。

「陛下、寒いです。やめて下さい。」
「ふん。知った事か。」

雪が積もり始めると同時に不機嫌になり始めた黎翔。
ただでさえ寒いのに国王のふりまく冷気が空気を凍り付かせていた。

「ったく、冷えるからこちらに来るなと仰ったのはご自分でしょうに。」
「……。」

署名を終えた書簡をくるくる巻き取りながら李順はため息をつく。
新たな書簡に手を伸ばした黎翔は、それにつられるように息を吐いた。

「ふぅ。だってさ。夕鈴って見かけによらず冷え性なんだよ?」

からん、と投げ出される筆。
椅子の背に体重を預け李順を見上げる黎翔から小犬の気配が漏れ始めた。

これは、宜しくない。
危ぶんだ李順が咄嗟に官吏達に向き直り、告げる。

「休憩に致します。」

凍死寸前だった彼らは、側近の英断に心の内で拍手喝采を送った。


「陛下、突然気を抜かないで下さい。」
「えー、だってさぁ。」

夕鈴がいないと元気が出ないよー、と机に突っ伏す国王陛下。

「だから正妃様に来るなと仰ったのはご自分でしょう?!」

ぴきっと青筋を立てる李順に構うことなく、ジタバタと黎翔はごねる。

「今日はもうお仕事したくない。夕鈴と雪遊びしたい。」
「何歳ですか貴方は。」

むぅっ、と口を尖らせる黎翔を無視して、李順は窓の外に目を向けた。

「だいぶ積もりましたね。」
「ああ……雪害が心配だな。」

ふっ、と国王の顔に戻った黎翔は、ようやく身体を起こした。

「今のうちに手を打つよう各所に手配を。」
「かしこまりました。」

では早速、と頭を下げた李順が部屋を出て行こうとした時。

「正妃様より、こちらを。」

少し弾んだ声で現れた、夕鈴付きの侍女。

「おや、これは。」
「正妃様の御手製にございます。」

ふっと李順の頬が緩み、侍女も微笑む。

「なんだ?」

怪訝な顔をした黎翔の前に置かれた、それは。

「あ……夕鈴?」

大きな盆に載せられた、愛らしい雪うさぎ。

しばらくそれを見つめていた黎翔の手がおもむろに書簡に伸びた。

「陛下?」
「今日の分、ぜんぶ持って来い。夕鈴が溶ける前に終わらせるっ。」

猛然と書簡をさばき始めた黎翔に苦笑しながら、李順は急ぎ書簡の山を築く。

早くも溶け始めた雪うさぎ。
キラキラとした水に変わるその肌に急かされ黎翔の筆が走る。

「次っ!」
「こちらに。」

鬼気迫る勢いで山を崩す黎翔の脳裏に浮かぶのは。
美味しそうな雪うさぎの温かな肌。

――――雪を見ながら、もいいよね。

水が溜まり始めた盆の中。
うさぎが少し身震いしたように見えた。




深々と降り積もる、雪。
国王の命により今日一日を自室で過ごした正妃は、憂鬱そうに外を見る。

「……『冷えるから出ちゃダメ』だなんて。退屈。」

政務室にも行けず、掃除にも行けず。
楽しかったのは、侍女たちと雪うさぎを作った事くらいだ。
それも部屋の中で、だが。

「ふぅ。」

真っ白な雪景色。
廊下に吊るされた常夜灯を辺りの白さが反射して、室内は不思議な明るさで満たされている。
とても眠れない。
諦めて寝台から降りた夕鈴は、羽織物をかけてそっと扉を開けた。

「雪を見るだけ、だもの。」

自分に言い訳をして、ぎぃっと開いた扉の外に目を奪われた。

「う、わ。」

静まり返った銀世界。
雪が音を吸い込んでしまうのか、物音ひとつ聞こえない。
いつもの景色が全く違うものに変わっていて、戸惑うほどだ。
階に降り積もる雪に誘われるように、夕鈴はふらふらと足を踏み出した。

ちょっとだけ。
ちょっとだけだもの。
胸の内で呟いて、新雪を踏みしめる。
自分の足跡がつくる軌跡が面白くて、あちこち歩き回る。
履いている部屋履きがあっという間に濡れて少し足が痛むが、それよりも雪の楽しさが勝った。

幼い頃、雪が積もると必ず雪合戦をした。
明玉や青慎、几鍔たち。
最初は敵味方に分かれているのだが、そのうちに分からなくなって。
みんな大笑いしながら全員雪まみれになって。

「楽しかった、な。」

ふと立ち止まり、空を見上げる。
もうだいぶ止み加減になった雪が頼りなげに宙を舞う。

「戻らなきゃ。」

感覚のなくなった爪先に気づき、踵を返した夕鈴は。

「そうだな。戻るべきだろう。」
「っ!」

雪に誘われ飛び出したうさぎを狩りに来た狼に捕まった。



「湯を。」
「かしこまりました。」

部屋に連れ戻された夕鈴を長椅子に座らせ。
少し怒った顔で黎翔は侍女に命じた。

「大丈夫です、すぐに温まりますから。」
「君は黙っていて。」

有無を言わさぬ黎翔の態度にぐっと詰まる。
血の通い始めた足がずきんずきんと疼き出す。

「っ。」
「痛まぬはずがない。」

侍女が用意した湯の温度を確かめ、妻の足元に座った黎翔は、怖い顔で兎を見上げた。

「あんな華奢な靴で、この雪を歩き回るなんて。」
「で、でも、ちょっとだけで。」

言い訳をした夕鈴の足がぐいっと持ち上げらる。

「ほら、真っ赤だ。」
「うっ。」

目線の高さに上げられた足の先は、可哀想なほど赤い。

「冷えるから外に出るな、と……伝えたはずだが。」
「ごめんなさい……。」

項垂れる夕鈴。
うさぎの耳がぺしょんと垂れる。

「ほんとに分かってるのかな。」
「え。」

いや、きっと分かってないのだろう。
この兎は自分の身体がどれほど大切なものなのか、きっと理解してはいない。
日々愛を注がれていることの意味を分かっていない。

「時間の問題なのに。」
「なにが、ですか?」

――――ほら、やっぱり。
苦笑を浮かべた黎翔は、大変分かり易く説明した。

「いつ身籠るか分からないのに、身体を冷やしちゃダメでしょ、夕鈴。」
「あっ。」

みるみる真っ赤になる兎。
それを満足そうに見つめた黎翔はゆっくりと口を開け。

「きゃぁっ!」

真っ赤な爪先を口中に含んだ。


「いや、陛下離して、やっ。」

足元に黎翔が跪く。
長椅子に居る自分と同じ目の高さ。
夫の紅い舌が自分の爪先を蹂躙するのが見える。

「んっ。」

指の股をねっとりと舐められ、ぞくりと肌が粟立つ。
妖艶に光る紅眼に見つめられて羞恥に焼かれる。

「やっ、あっ。」
「……。」

身を捩るが逃げ出すこともできず。
乱れた裾を必死に直そうとするが、大きな掌に脹脛を撫で上げられて、背が反った。

「んあっ!」

びくっと跳ねる身体。
自分でも驚くほど跳ね上がった脚を抑え込む黎翔の口角が上がる。

「まだ、冷たい。」
「や、陛下、やめて。」

ぴちゃ、と足に湯がかけられる。
じわりとした温かさが伝わり感覚が戻り始めると同時に、堪え切れない疼きが夕鈴を襲った。

「やっ、あああっ、やぁっ!」
「僕を置いて雪遊びをした、罰。」

長い舌が爪先を搦めとり、狼の牙がそれを食む。
くすぐったさとも違うじわじわとした快感が夕鈴を侵食する。

「ひっ、んぁ、」

もう裾の乱れなど忘れ果て、身を捩るしかできない。
くぐもった笑いが足元から聞こえるが、もう余裕などない。
さらに持ち上げられた脚の間が恥ずかしいほど濡れているのが分かる。
黎翔の舌が、奥を目指し始め。
壊れかけた夕鈴を、ひやりとしたものが呼び戻した。


「やあっ、冷たいっ。」
「雪だからね。」

くすりと笑った黎翔の手に、雪がある。

「夕鈴が溶けちゃう前に、って僕お仕事がんばったんだ。」
「え?」

湯の傍らに置かれているのは、もうだいぶ溶けてしまった雪うさぎ。
戸惑う夕鈴を覗き込む黎翔の目は、生き生きと輝いていた。

「夕鈴とこの兎と、どっちが白いかなー、って。比べてみようかと思って。」

ほら、こんな風に、ね?

「やっ!」

冷たい塊を押し当てられ、夕鈴から悲鳴が上がる。

「あああっ、へい、」

肌を滑る雪を追う黎翔の舌は、熱い。

「夕鈴、すごく色っぽい。」

はぁっ、と聞こえる夫の荒い息遣いと、肌を這う雪。
まだ触れられもしないのにくちゅくちゅと蜜が溢れて内腿を濡らす。
冷たくて、熱くて。
研ぎ澄まされていく身体が貪欲に快感を求め、理性を犯してゆく。

「やぁ、ゆび、挿れ……っ。」
「挿れて、欲しい?」
「う、んっ、んんっ、はや、くぅっ、」

足を撫で回され舐められるだけの愛撫に焦れる身体。
狭い長椅子の上で白い身体がうねり、頼りない夜着が肌蹴て桃の様な肩が露わになる。

「へい、かぁ、ほしいのっ。」
「っ。」

ああ、負けた。
快感を求め乱れる雪うさぎの肢体が狼を陥落した。

真白い雪に閉ざされた、静寂の夜。
ある雪の日の、出来事。



☆健全って難しい。( ;∀;)

C.O.M.M.E.N.T

No title

健全も難しいけど、愛はもっと難しい。
(´;Д;`)
陛下とあさ様が活き活きしてる。
いいなあ。
時間が欲しいっ!

2015/02/05 (Thu) 18:08 | 常春の羽根 #- | URL | 編集 | 返信

∪//ノωノ∪ んもう♡陛下ったら♡←

2015/02/05 (Thu) 18:35 | 桃月 #- | URL | 編集 | 返信

いえ、すこぶる健全です、21歳ダンシだもの。ねっ?陛下(笑)

2015/02/06 (Fri) 09:35 | くみ #17ClnxRY | URL | 編集 | 返信

No title

そうです!健全です!
昼から萌え萌えの私も・・・健全ですとも! (`・ω・´)キリッ

2015/02/06 (Fri) 11:38 | しじみ #GvBRGAME | URL | 編集 | 返信

羽梨さまへ

楽しかったの、分かった?(笑)
つい筆が滑ってね。
陛下がもっとやりたいっていうから。
雪うさぎが可愛いのが悪い。

2015/02/06 (Fri) 22:45 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

桃月さまへ

陛下、楽しかったみたいですよ?

2015/02/06 (Fri) 22:46 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

くみ様へ

ですよねっ。
21歳男子の健全なる姿ですよねっ。
勇気が出ました。

2015/02/06 (Fri) 22:47 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

しじみ様へ

よし、健全二票めっ!!
健全なる萌えですわよね。
おほほ。←だれ
よかった、ご同意いただけて!

2015/02/06 (Fri) 22:48 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

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