2014_12
31
(Wed)20:58

望春2

二年前のちょうど今頃の時間でしょうか。
狼陛下の二次小説を読み漁っていた私は、素晴らしいものを見つけました。
「神様ありがとう!」と、本気で思い。
何かに執着する事の苦手な私が、すぐさま虜になりました。

いい匂いがしたんですよ。
今もします。

沁み込む言葉と浮かぶ情景。
全体を覆う切ないほどの優しさ。
読むほどにまた欲しくなる。
そんな素敵な方を見つけて二年。

繋がる時に感謝を!


それでは、皆様。
よいお年をお迎えくださいませ。

私はSSを年越しです(笑)
【ネタバレ妄想SS】
《望春2》


お日様が顔を隠して夜が来る。
家路を急ぐ人々が行き交う往来を抜け、橙色の明かりが灯る街へと向かった。
見慣れたはずの往来が全く違う顔になってゆく。
逢魔が時の、不思議な時間。

―――ねえ、陛下。
私戻ってきちゃいました。
ごめんなさい、どうしてもやりたい事があるんです。
貴方の、ために。

「そうかい、三人であちこち旅を、ねぇ。」
「ええ、そうなのです。こう見えて評判は宜しかったのですよ?」
ニコニコと女将を籠絡していく水月さんは、さすがあの大臣の息子。
仏頂面の方淵も卒なく弦を鳴らし女将を納得させる。
「で、この娘さんは?」
「あ、わたしは」
不意に水を向けられて慌てた夕鈴の言葉に被せる様に。
ガタンッと方淵が立ち上がる。
「彼女は舞姫でも妓女でもないっ。」
言い放つ方淵の語調の強さに女将の顔色が変わるが。
「まあまあ、そんなに怖い顔をする物ではないよ。」
柔和に微笑む水月の手が方淵の肩を掴む。
「申し訳ありません、女将。この娘さんは先日さる貴族様に見初められましてね。近々嫁ぐ予定なのです。今日が最後の宴なのですよ。」
それで、つい、ね?
気まずげに横を向いてしまった方淵と微笑んだままの水月を見比べていた女将は、ややあって納得したように頷き。
「へえ、そうなのかい。それはめでたいねえ。」
上から下まで値踏みするように夕鈴を眺めた後、朗らかに笑った。


「ここの所宴が立て込んでるからね、人手はいくらあっても足りなくて。正直助かったよ、ありがとう。」
「い、いいえ!こちらの方こそ雇って頂けて助かりました。」
お仕着せの衣装に着替える夕鈴。
衝立の向こうから女将が声をかけた。
「嫁入り前だってのに、悪いね。いいのかい?」
「はい!」
元気に答えながら、手早く着付けを終えた夕鈴が現れた。
華奢な肩と抜けるような白い肌。
媚びることのない純粋な色気。
―――これはいい金になるかもしれない。
百戦錬磨の女将の眼が光り。
「あ、あの。」
「ああ、こちらにお座り。アンタみたいな娘は髪を少し下ろした方が似合うからね、直してあげよう。」
遠慮する夕鈴を半ば強引に鏡台に座らせると、きっちりと結い上げられていた髪を解いた。
「ほら、肌をあまり見せない方がいいだろう?もうすぐお嫁に行くんだし。」
「あ・・・ありがとうございます。」
頬を染める夕鈴の愛らしさにほくそ笑みながら髪を分ける。
そう、こんな清らかな娘に似合うのは。
「ほら、こんなもんかね。」
演出された色気よりも、その奥を暴きたくなるような艶。
「さ、頼んだよ。いっといで!」
「はい、ありがとうございます!」

しゃらん

涼やかな音を立てて、品を感じさせる仕草で去っていく夕鈴。
「氾のお嬢様のご紹介は伊達じゃないね・・・これは、いい値が付くよ。」
出し惜しみして吊り上げなくちゃね。
その後の展開を知る由もなく、ほくほくと今夜の上りを期待する女将。
妓館の夜が始まった。
望春3   
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C.O.M.M.E.N.T

私は今年に入ってから
二次小説を読み始めました。
あさ様のお話を目次を追って読み続けること四日。
コンタクトが乾いて乾いて←(笑)
いつも素敵なお話をありがとうございます。
寒い年明けになりそうです。
お風邪、ひかれませんように。

2014/12/31 (Wed) 21:27 | くみ #17ClnxRY | URL | 編集 | 返信

くみ様へ

…4日で読まれたのですか、くみ様。
具合悪くなりませんでした⁈
ドライアイにはご注意くださいませ(笑)
二次小説、楽しいですよね。
大好きです。
来年もよろしくお願い申し上げます!

2014/12/31 (Wed) 21:58 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

どこにいても。

出会う前から見つけて貰っていたなんて、
ありがとうございます。
私はあさ様の艶々の輝く文章が大好き。
至らぬ私ではありますが、
これからも、末永くよろしくお願いします。
どこにいても、ずっと一緒に。

2014/12/31 (Wed) 22:25 | 羽梨 #- | URL | 編集 | 返信

羽梨さまへ

どこにいても一緒ですよ、羽梨さま。
羽根にしがみついている私ですが、これからもよろしくお願いします。
『羽梨さま』のお誕生日。
おめでとうございます。
ありがとう。

2014/12/31 (Wed) 22:39 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

No title

明けましておめでとうございます。
昨年は、素敵なお話にどれほど癒されたか。
今日も年越しは職場でと悲しかったのですが、帰宅後素敵なお年玉が待っていました。
今年も可愛い夕鈴や素敵な陛下を待っています。
李順さんも好きだし、皆好きです。
狼陛下の人達って皆魅力的ですよね。
どうか今年もお身体に気をつけて、素敵なお話を沢山紡いで下さいね。
お嬢さんは如何ですか。
私は娘が2歳位の時に大丈夫だろうと様子を見て、たまたま他の事で受診した時に肺炎を指摘され驚いたり、中学生の時には、部活中に捻挫し、捻挫なら固定と安静しか無いと、ほって置いた所、学校の先生にネグレクトを疑われビックリしました。
色々反省しなくてはならない事も多々してきましたが、子ども達はトボけた母さんを乗り越えスッカリ大人に成長しました。
どうか、余り落ち込まないで下さいね。
では今年もどうぞ宜しくお願いします。

2015/01/01 (Thu) 02:12 | 狛キチ #- | URL | 編集 | 返信

明けましておめでとうございますm(_ _)m。年末から下の娘がインフルエンザA判定を受けました…またまたやらかし母さんでした(T_T)でも、予防接種して無い割には軽く済んで、空間洗浄(クレベリンゲル)のおかげで家族の誰にも移りませんよ~(^-^)毎年クレベリンゲルに助けられています。私も二次を読み始めたのは秋頃かなぁ(*^^*)こんな素敵な世界があったなんて!と、夢中で読み漁って今に至ります。あさ様のお話、2、3日で読破しました(^-^;お年玉ありがとうございました(^-^)

2015/01/01 (Thu) 17:22 | 行 #jxT87rSU | URL | 編集 | 返信

狛キチ様へ

あけましておめでとうございます。
お仕事に主婦業に母親業にと、本当にお疲れ様です。
どこかで上手に息抜きをなさってらっしゃるのでしょうが、ご無理はなさらないで下さいね。
子どもの事での失敗は、かなり凹みますね。
でも、落ち込んだ私に元気をくれるのもまた子どもだったりして。
母親になれた事を感謝しております。
さて。
今年は本も作りますし、長女の進学もあります。
時は止まることなく滑るように流れます。
うかうかしていられません。
よし、頑張るか。
今年もよろしくお願い申し上げます。

2015/01/04 (Sun) 22:03 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

行さまへ

あけましておめでとうございます。
お嬢様のインフル。すっかり治ったころ、でしょうか。
お薬のおかげで昔ほど怖い病ではなくなった(?)インフルエンザ。
とはいえ心配なものは心配ですものね。
ご家族のどなた様にも飛び火していないことをお祈りするばかりです。
クレベリンゲル。
昨年かな、幼稚園で見かけて以来気になっていた物品です。
効きますか!
設置しようかしら。
情報ありがとうございます。
ええと。
2、3日で私のSSを読破なさったと。
昔のも読まれた、と?!
・・・恥ずかしいので記憶から消去願います( ;∀;)
今年もよろしくお願い申し上げます。

2015/01/04 (Sun) 22:11 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

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