2014_11
25
(Tue)11:53

想いの行く先3

こんにちは。
あさ、です。

この方目線で書くのはすごく楽でした。
腹黒さが似てるからですかね。

体調と相談しながらの更新です。
ゆっくりでごめんなさい。
【LaLa1月号ネタバレ妄想SS】
《想いの行く先3》

「何かあったのかい、桃香。」
「ええ、お嬢様の件で少し。」
お妃様が後宮を去ってからこの方ずっと塞ぎこんでいた娘。
将来はこの国の正妃になろうかという大切な宝に何かあっては困る。
「行こうか。」
「はい、旦那様。」
本邸とほど近い場所にある紅珠の邸に向かった私を待っていたのは、予想外の方だった。
「おやおや、これはどういったことでしょうか。」
見慣れた庭に佇むよく知る後ろ姿。
「わが娘の邸に、いるはずのない方がいらっしゃる。」
見つけた。
狼陛下の唯一の妃。
王の心を捕えて離さぬ唯一の娘。
これは僥倖か。それとも罠か。
「た・・・ただの亡霊でございます・・・」
ほう。そう来たか。
「紅珠の事が心配でさまよってきてしまって・・・」
それはありがたい。
娘にも私にも。
「・・・なるほど。」
亡霊と会話するのも一興か。
「それは娘も喜びましょう。」
この亡霊は、使える。
どのような贈り物にも見向きをせぬ狼陛下。
だが彼女ならば。
話は別だろう。
「わが氾家が貴方に力をお貸し致しましょう。」
狼の懐に入り込むきっかけに。
「どうか後宮へお戻りください。貴女こそが陛下に必要な方です。」
この妃を。
わが娘紅珠の足掛かりとして。いや、氾家の足掛かりとして。
使わせて頂こう。

だが。
取るに足りない小娘。
毒にも薬にもならぬと思っていたその娘からの返答は予想外のもので。
「もしも私があの方のお側へ行きたい時は、自らの足で参ります。」
真っ直ぐな瞳と意志ある微笑。
狼陛下の唯一の寵妃。
・・・なるほど。
これではお忘れになれないはずだ。

腹の底から笑いがこみ上げる。
誰にも媚びない小娘。
この氾家の申し出さえも不要と切り捨てた。

「お嬢様は本邸の方へ行かれたそうで行きちがい・・・って、どうかなさいました?」
どうもこうこないよ、桃香。
「いや、今ちょっと亡霊と話をしていたんだがね・・・っ」
「?頭でも打ちました?」
頭どころではないな、これは。
「なるほど今のが素でいらっしゃるのかな・・・!」
「旦那様お薬でもいります?」
ああ、薬が欲しいな。
亡霊をこの世に呼び戻す薬が、な。

本邸へ行ったという紅珠。
引きこもりつつも何事かを調べているらしい水月と。
政敵・柳家の次男。

面白くなりそうだ。
そうでしょう、陛下。

C.O.M.M.E.N.T

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