2014_11
01
(Sat)23:34

密会4

ちょびっとだけ書けましたのでUP致します。
陛下視点に戻って参りました。

もう少し続きます。
だらだらした話ですいません。
【設定 臨時花嫁】
《密会4》



動けなかった。

見た事もない微笑を浮かべる李順と。
全てをゆだねる様に彼に付き随う夕鈴。

『夕鈴のお茶が、飲みたいな。』

そう思ったんだ。

少しでいい、顔が見たい。
声が聞きたい。
話がしたい。

そう、思った。

――――別にいいではないか、黎翔。

冷静な自分の声がする。

なぜ蹲る?
なぜ追わなかった?

彼女が淹れた茶を飲んで他愛もない話をして疲れを癒したかった。
それだけだろう?
誰に遠慮をすることがあった?

『邪魔をするぞ』

そう言って四阿に向かえばよかっただけの話だ。
足の感覚がなくなるまで蹲る必要など、微塵もない。
そうだろう?

まとまらない思考のまま、ゆらりと立ち上がり。
無人の四阿にふらふらと足を踏み入れる。
冷え切った石の椅子。
綺麗に片付けられた卓。
先ほど目撃した密会が嘘の様ないつも通りの光景。

夢だったのかもしれない。

ふっ、と、唇をゆがめて。
愚かしい現実逃避を始めた自分を嘲り笑う。

「・・・夕鈴。」

夕鈴は、自由だ。
彼女は仮の妃で、ただのバイトに過ぎない。
借金が終わればここを去る存在だ。
誰と恋に落ちようが誰と逢引しようが誰に抱かれようが。
彼女の、自由。

「頭を冷やせ、珀黎翔。」

理解不能な想いのやり場を探す黎翔は。
夕鈴が腰かけていた椅子に目を落とし。

「・・・?」

小さな光る石に気づいた。

「これは・・・耳飾り?」

夕鈴の落とし物、か。

届けてやらねばなるまい。
李順の部屋へ。

そこで何を見ようが、もう驚かぬ。
彼女は、自由なのだから。

私のものではないのだから。
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C.O.M.M.E.N.T

No title

もう陛下ってば、あんなに夕鈴が陛下のことを思っているのに分からないなんて鈍感すぎます。
でも、誤解して落ち込んでいる陛下は、何だか美しい。←頭に何かが湧いてますからね。許してください。
続きも楽しみ。

2014/11/19 (Wed) 09:47 | 狛キチ #- | URL | 編集 | 返信

狛キチさまへ

大丈夫です。
書いてる私はもっと脳が湧いてます。
ぐつぐつ(笑)
勘違い陛下は楽しいですね。

2014/11/20 (Thu) 15:52 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

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