2014_10
31
(Fri)22:06

密会3

ハロウィンしてきました。
いや、正確にはさせてきました。
ちび陛下と次女に。
マンション内のお友達と疾風怒濤のお菓子強奪大会。

警備員さーん、助けてー!

じゃなくて。

「とりっくおあとりーと!!!」

分かったから静かにしなさい。

山盛りのお菓子が一瞬でなくなりました。
でも、なくなったのと同じ量のお菓子を持ち帰ったちび陛下と次女。

「ハロウィンっていいねぇ!!」
「・・・よかったね。」

ママもやりたい。

だんなさんにやってみようかな。
何もくれなかったら足の裏をこちょこちょしてやるっ。

くれるものはね、お菓子じゃなくてもいいんだよ、だんなさん。
ほら、その黒いお財布。
ちっこいのじゃなくて長い方。
紙が入ってるよね。
ちょっと大きめの紙、ほらそのきっちり髪を撫でつけた賢そうなおじさまが描かれてるやつ。
大サービスで一枚だけにしてあげるから。
ほんとは五枚くらい欲しいけど。
・・・ちょうだい?印刷代の足しにするから。
しつこく同じシーンばかり書いております。
だって楽しいんです!←迷惑
李順さん視点です。


【設定 臨時花嫁】
《密会3》


陛下には言えない案件。
それは『バイト妃の借金完済』。
借金があれば彼女を王宮に留められる。
そう思っている節のある国王は、夕鈴殿の借金追加に関してだけは鷹揚だ。

事は秘密裏に進めねばならない。
これ以上夕鈴殿に借財を負わせる訳には参りません。
いくらなんでも気の毒ですからね。

「突然呼び出して申し訳ありません、夕鈴殿。」

政務室から一番遠い四阿に彼女を呼び出す。
後宮の立ち入り禁止区域で清掃作業中だった夕鈴殿は、きちんと妃の衣装を着付けて現れた。
なかなかよろしい。
襟のあわせもほどよいし、帯に緩みもない。
飾り紐も左右対称、髪飾りも歪んでおらず、花弁も散っていない。
これなら合格点を差し上げられます。

「話というのはですね。」
「はい、李順さん。」
「夕鈴殿。本当におめでとうございます。」

陛下の治世が盤石になるのもそう遠い日の事ではない。
囮となる事も厭わず、一時なりとも陛下の心を癒した臨時花嫁。
彼女がここを去る日が近い今、その心を安らかにしてやりたいと願うのは私が甘いからでしょうかね。

「今月のお給料で借金完済です。」
「っ!」

ぽかん、と開いた口。
夕鈴殿、減点です。
・・・ですが、いきなりの事ですし、無理もないでしょう。
見逃して差し上げます。

「・・・嫌な思いをさせて、申し訳ありません。」
「そんな、嫌だなんて!」

我に返った夕鈴殿の目に喜色が浮かび、頬が染まる。
可愛らしいほど分かり易い人です。

青慎への仕送り額を計算して幸せそうに微笑む夕鈴。
それを微笑ましい思いで見つめていた李順の眼に。

「・・・?」

何かが引っ掛かった。

「・・・夕鈴殿。」

おかしい。
あるべきはずのものが、ない。

「・・・・ちょっと失礼しますよ。」

戸惑う彼女の髪を除けて横を向かせ。
右耳の飾りがちりんと鳴る音を耳にしながら左の耳朶を確認する。

ない。
細かい金細工に嵌め込まれた瑪瑙。
夕鈴殿の髪と瞳の色に合わせて選ばせたそれは、かなり値が張った。

・・・どこにやった、小娘。

「夕鈴殿・・・こちら側の耳飾りは、どこにあるのですか?」
「は?」

ほう。
落とした、とでも?

「あ、え、っと。」

慌てる部下を見据える上司。
赤くなって青くなったガサツな部下にかける情けなど、ない。

「あ、の、りじゅ」
「夕鈴殿。」

込み上げるのは、極上の微笑み。
臨時花嫁が用済みになるまでに、完済して頂けるよう。
―――――再度弁済計画を立てましょうか。

「さ、こちらへ。」
「・・・は・・・い・・・」

魂が抜けた様な夕鈴の手を取り立ち上がらせ。

逃がしません。

気迫を込めて部下を見つめてから。
李順は彼女に寄り添い自室へと向かった。
密会4   
«  HOME  »
  密会2

C.O.M.M.E.N.T

No title

うきゃあε٩( ºωº )۶з
李順さんが、小娘って言った。
私?(゚ー゚;三 ;゚ー゚) キョロキョロ
小娘って私?
許さなくていいです。
生涯をお傍で(*ノωノ)ポッ

2014/10/31 (Fri) 22:40 | 羽梨 #- | URL | 編集 | 返信

羽梨さまへ

「奥様、お手を。」
って、李順さんが言ってる。←何か混ざった
おやすみなさい。
良い夢を。

2014/10/31 (Fri) 23:35 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

No title

情けをかけない、非情な李順さんが好き。
李順さんの「小娘」発言は萌えますね。

2014/11/19 (Wed) 09:43 | 狛キチ #- | URL | 編集 | 返信

狛キチさまへ

小娘。
李順さんが言うと素敵に聞こえる不思議←おかしい

2014/11/20 (Thu) 15:28 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

コメントの投稿

非公開コメント

トラックバック