2014_10
28
(Tue)17:52

金魚

一昨日、長女の塾送迎を終え帰宅したら。
家に金魚が六匹もおりました。

びっくり。

金魚掬いしたんですって。
主人と次女、ちび陛下が。
随分とまぁ、立派な金魚で。
昔ながらの「金魚すくいの金魚」とは一線を画す豪華さ。
なんでしょうか、これ。

・・・飼えと?(あたりまえだ)

金魚鉢掘り出しました。

綺麗にひらひらと泳いでおります。
二鉢に三匹ずつ。

そんな訳で、金魚をお題にSS書いてみました。


未来夫婦です。
【設定 未来夫婦 お子様なし】
《金魚》


珍しい献上品があった。
ひらひらと優雅に、それでいて愛らしく漂う領巾。
円やかな曲線とつぶらな瞳。
肌を飾る薄紅、朱、金の衣。
少し黒が混ざった変わり種もいて、見飽きないそれは。

「うわー・・・」

美しい舞姫たち。





国王の寵を得た者がいるらしい。
その噂は風のように王宮を走り抜け、一夜にして周知の事実となった。
どうやらそれは、昨日献じられた者らしく。
しかも一人ではないらしい。

さすが狼陛下。
一度に複数の美女を、だなんて。

羨ましい。

声にならない囁きが王宮を満たし、羨望の眼差しが王に向けられる。

「・・・皆、分かったな?」
「はい、我らが王の仰せのままに!」
「・・・いったいなんでしょうかね、この統一感は。」

あまりにも順調に終わった朝議に、李順は首を傾げ。
黎翔は機嫌よく朝議の終了を告げる。

「では、私は後宮に戻る。」

足取りも軽く後宮へ戻って行く王の後ろ姿を見送る大臣並びに高官たちは、噂が真実であることを確信した。





「おはようございます、皆さん。」
「おはようございます、正妃様。」

いつもと変わりない朝を迎えた、白陽国正妃。
早起きの彼女は侍女たちの手を借りずに着替えを済ませ、朝餉の支度が整うのを待つ。

そろそろ陛下がお越しになる時間。

夕鈴はいつでもお茶を淹れられるよう湯加減を確認して。
衝立の向こう側の会話を耳にしてしまう。

「それが、異国の美女らしくて。」
「お一人ではないとの噂よ?」
「まあ、では昨夜陛下のお渡りがなかったのは、」
「ええ、その方々とお過ごしになられたから、らしくて・・・・」


―――――え?

目の前が真っ暗になった。







「水は替えたか?」
「はい、今朝ほど。」

いそいそと自室に戻った黎翔は、正妃に使いを立てたが。

「正妃をこちらに。みせたいものが・・・・」
「会わせたい、の間違いではございませんか?陛下。」

使いが部屋を出る前に、正妃自身が現れた。

「ちょうどよかった、あのね、夕鈴っ!」

夕鈴に駆け寄る黎翔。

「触らないでっ!!」

ぴしっと払われる国王の手。

「え、夕鈴?」
「陛下のバカっ!浮気者っ!」

大きな目に涙をいっぱいに溜めて黎翔を睨み付ける夕鈴。
朝日を受けて光る瞳と綺麗な桜色に紅潮した頬。
一晩ぶりに会う妻に思わず見惚れてしまった黎翔ではあるが、そんな場合ではない。

「うわ、き?」
「とぼけたってダメですっ!知ってるんだから、異国の美女を一度にたくさんっ!」

は?
いこくのびじょ?
いちどにたくさん??

「え、ちょ、ゆーりんなにそれ、」
「陛下のえっち!」

うん、それは否定できない。
じゃなくて。

「僕の奥さんは夕鈴だけだよ?他は要らない。」

さっと夕鈴の顔から血の気が引いた。
これは、まずい。

「一晩を共になさったお相手を・・・『要らない』だなんて・・・」
「夕鈴、いったい何を。」

真っ青な唇を震わせて俯く夕鈴。

「よく、分かりました。」
「なにがっ?!」

動いた夕鈴が、ゆっくりと指輪を外す。
婚儀の日に贈った、正妃の指輪。

「いずれ私も『要らなく』なるのでしょう?でしたら自分で出て行きます。」

すぐそばの卓に置かれた指輪が所在なさげに光る。

「正妃様っ、」
「正妃様、お留まり下さいっ!」

ざわつく侍女たち。
滅多に怒らぬ正妃の怒気が黎翔に危機を伝え。
狼陛下は光の速さで思考を巡らせる。

複数の異国の美女
一夜を共に

まさか

金魚?!


「夕鈴、それ違うから!金魚っ!!僕が貰ったのは、金魚っ!異国の魚だ!!」
「・・・え?」

背を向け去りかけていた夕鈴の足が止まる。

「昨日献上された珍しい魚だよっ、ほら、君に見せたくて準備してたんだ!!」

ばっと夕鈴の手を掴んで奥の部屋へ導く黎翔。

「う、わぁー・・・・」
「ね、綺麗でしょ?」

漆黒の卓の上に置かれたガラスの鉢。
その中で踊る、愛らしい舞姫たち。
まろやかな曲線とつぶらな瞳。
その肌を飾る薄紅、朱、金の鱗。
少し黒が混ざった変わり種もいて、見飽きないそれは。

「金魚、っていうんだって。」
「かわいいっ!」

ひらひらと泳ぐその魚を見飽きることなく見続けて。
はっと我に返った夕鈴は、背後に迫る狼の気配を察知する。

「・・・僕が浮気した、だなんて・・・」
「う、あ、」

下がれ、と視線で侍女たちを追いやる黎翔。
じりじりと後退る夕鈴の背後には、寝台。

「酷い誤解だよね。」
「ご、ごめんなさ・・・きゃぁっ!」

抱き上げられた夕鈴に、成す術はなく。
剥ぎ取られていく衣がひらひらと揺れる。

「領巾だけ、もいいね。」
「やっ!」

真っ白な肌に映える桃色の領巾。
ゆらゆらと踊る様に揺れるそれのみを纏う妻の姿態を。

「・・・金魚みたい。」
「っ!」

存分に満喫した黎翔の元には、その後。
ぞくぞくと金魚が献上されたという。

C.O.M.M.E.N.T

No title

ぞくぞくときんぎょ?
ウヒィィ(;゚;Д;゚;)ィィイィ!!
恐怖映像だな。
想像してしまった_| ̄|○、;'.・ オェェェェェ
さかな嫌いの私だけど、浮気を疑われる陛下は
可愛い(((o(♡´▽`♡)o)))
問い詰めに来たのに、逆に追い詰められる夕鈴に
萌える。
寝所にきんぎょを置いておくなんて、確信犯♡
魅入ってる妻に手を出すつもりだったに違いない!←妄想悪化

2014/10/28 (Tue) 18:12 | 羽梨 #- | URL | 編集 | 返信

羽梨さまへ

金魚だらけな部屋。
色とりどりな金魚を間接照明で照らしてね、閨を楽しむんだよきっと。
うん。
・・・こういう妄想が異端な所以だ(笑)

2014/10/28 (Tue) 18:42 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

陛下ったら(笑)

お見舞いありがとうございます無事に退院して参りました
またボチボチと書いて参ります
陛下ったら普段が普段だから疑われるんですよね(笑)
いっぱい夕鈴を堪能するのも良いですけど
労らないと後が大変な気もします
色っぽい話は毎回楽しみにしてます頑張ってください

2014/10/28 (Tue) 18:50 | 名無しの読み手 #- | URL | 編集 | 返信

Re

名無しの読み手さまへ
ご退院おめでとうございますっ。
とにかくお体を大事になさって下さいね?
妄想書きも体力使いますもの!
なんだか立派な金魚。
ひらひらのヒレがお妃衣装にしか見えません。
陛下みたいな黒っぽい金魚と夕鈴みたいに可愛らしい金魚がおりまして。
…別の鉢に入れてあります←
うちの陛下は夕鈴を労わるつもりで疲弊させます。
育て方間違えました(笑)

2014/10/28 (Tue) 21:08 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

金魚

金魚のヒラヒラ、癒されますよね〜( ´ ▽ ` )
昔、お祭りで余った金魚を押し付け…ゴホゴホ、引き取り、育てたら10年くらい生きていた&20cm以上になったことがOrz
私の小学生のおこずかいの大半は、この金魚たちの餌代と水槽代に消えて行きました。
いくら大きい水槽にしても、飛び跳ねて革張りのソファーの上に飛び出しちゃう元気な子がいて(水槽に蓋があるのにですよ!)、夜中にソファーに金魚いないかチェックしたり大変でした…
今は結婚して(国際)転勤族なので、お魚飼えませんが、いつか定住したら飼いたいんですけど、夫が猫さんラブなので…飼えないかも(つД`)ノ嫁より猫の方が大事と公言してる程で←オィ
久しぶりに金魚のことを思い出させていただきありがとうございました(*^_^*)可愛かったな〜。デカかったけどw

2014/10/29 (Wed) 09:02 | Norah #- | URL | 編集 | 返信

Re

Norah様へ
飛び跳ねる金魚。
なかなかのお転婆さんだったんですね。
我が家の金魚は今のところ大人しく金魚鉢でひらひら踊っております。
お腹がまあるくて背びれ尾びれが長い子が気に入っているのですが、一番弱そうです。
それほど大きくならなくてよいのですが、できるだけ長く飼いたいものです。

2014/10/30 (Thu) 12:36 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

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