2014_10
22
(Wed)00:00

花の色は3

夜分失礼します。

あさ、です。

予定より少々短いSSになりました「花の色は」の最終話です。
ひょっとしたらおまけをつけ足すかもしれませんが、とりあえずこれでおしまい!

大人な表現があるSSですので、大人の方のみお進み下さいませ。

柔らかめのR18です。
【設定 臨時花嫁】
《花の色は3》


正真正銘本物、って。
何?

「夕鈴・・・」
「・・・ぁ、」

何も考えられぬまま、陛下に囚われる。

「夕鈴、すごく綺麗。」

熱くて荒い息が剥き出しの首を滑って。
くすぐったいのとは少し違う、ぞくぞくするような感覚に襲われる。

「っ、んぁっ!」
「可愛い声。もっと鳴いて?」

艶めいた陛下の声が耳のすぐそばで聞こえる。

「夕鈴・・・私の、夕鈴・・・」
「へい、か・・・」

覚悟していたから。
私は素直に身をゆだねた。

陛下に。
束の間の幸せに。



「・・・っ、いっ・・・あっ、」
「うっ、ああ・・・夕鈴、ごめん、」

ほころび始めたばかりの蕾の様な夕鈴の身体。
真っ白で素直な夕鈴をゆっくりと開いていく。

「夕鈴、息して?」
「は、い、」

狭い花弁に押し込まれた僕自身。
柔らかくてきついそこを貫かれる痛みに、夕鈴の顔が歪む。
なのに。

「へいか、しあわせ?」

必死に呼吸を整えながら君はそう聞いてくる。

初めての愛撫に戸惑いながらも応えてくれた夕鈴。
震えながら身体を開いてくれて、僕を抱き締めてくれて。
愛らしい舌が口付けに応えてくれた時は天にも昇る心地だった。

想いが通じたんだと、思った。

でも。

「へいか、もっと抱いて・・・へいか、しあわせになって。」

破瓜の痛みに耐えながら僕に身体を押し付けてくる夕鈴の必死さが。
震える唇が。
どこか翳りを帯びたその瞳が。

気付かせてくれた。


「へい、か。」
「夕鈴。」

君に伝えなきゃいけないことがあるんだ。

僕をとらえて離さない、君の全て。
今だけの関係なんかじゃない。
一生僕のそばにいて。
どうか、離れて行かないで。

「あぁっ!やぁ、へいかっ、」
「・・・っ!」

悲鳴を上げる夕鈴を力の限り抱く。
僕なしじゃいられなくなるよう、心を引き寄せる。

「ゆうりんっ、きもち、いい?」
「う、んっ、い、いいっ、」

震える腰を両手で押さえこんで柔らかく蕩けさせて。
乱れる夕鈴の頬が朱に染まるほど自分を馴染ませる。

「ぼくも、気持ちいい。夕鈴だから、気持ちいい。」
「え?」

とろりとした瞳が僕を見上げる。

「夕鈴が好きなんだ。君以外は要らない。」
「・・・嬉しい。」

言葉とは裏腹に首を振る夕鈴。
ふわふわと散る茶色の髪が儚げで僕を焦らせる。

「夕鈴、どうして」
「私は偽物です。陛下は一時の夢を見ているだけなんです。」
「ゆ、」
「分かってますから、大丈夫だから、今だけでいいの。」

閉じた瞼から伝う清らかな涙。
夕鈴の、哀しい覚悟。

本当に強情な君をどうしたら説得できるのか。

「柳や氾より手強いな。」

だが、負ける気は毛頭ない。

ねえ、夕鈴。

僕は君にたくさんの事を教えてもらった。
優しさと強さ。
胸が熱くなるこの気持ち。
人を愛する喜び。

一所懸命頑張っていれば、いつか実を結ぶんだろう?

なら僕も君に倣おう。

「夕鈴、愛してる。」
「私も、陛下が好きです。」

哀しい顔で笑う君。
終わりを見据えたその笑顔に、教えよう。

永遠に続くかと思われた、冬にも。
春が巡り来ぬことなどないのだ、と。

終わらぬ春がないのと同様に、終わらぬ冬もない。
巡らぬ季節はなく、移ろい過ぎて時は積む。
降り積もる二人の日々が、いつか。
必ず未来へとつながるのだ、と。

今から始まる僕たちの『本当』。
変わりゆく花の色を愛で時を愛で。
どんな時も、ともに。

ふたりで。
雨降り   
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