2014_09
24
(Wed)13:02

幸せの確認1

度々こんにちは。
あさ、です。

原稿一本目。
先日書き上げたのですが、没に致しました。

一応最後まで書いたので、もったいないからブログにちまちまとUPさせて頂きますね。
次こそは没になりませんように(笑)

縦書きで書いたSSですので少し読み辛いです。
申し訳ありません。(直せ)
【設定 未来夫婦 お子様なし】
《幸せの確認》




「では、行って参ります・・・陛下。」
淑やかに礼を取る正妃。その薄茶の髪を飾る重たげな髪飾りが優雅な音を奏で。
「ああ、私もすぐに後を追う。しばしの別れだ、妃よ。」
少し悲しげに眉を下げた国王は、名残惜しげに正妃の髪を指先に絡める。
「陛下?」
 なかなか指を離そうとしない黎翔。少し頬を膨らませたその顔は、
「ねえ、夕鈴。三日待ってくれたらさ、僕も一緒に行けるのに。」
 母犬に捨てられた小犬さながら。
「―――――っ!」
 ぺしょん、と伏せられた幻の耳と情けなく垂れ下がった尻尾が見える。
「夕鈴と、一緒がいいなぁ・・・。」
 しょんぼりと呟いた黎翔を前に言葉が出ない夕鈴。
「陛下っ!正妃様の出立のお時間、ですっ!」
 見送りの官吏や女官を前にいつまでも煮え切らぬ国王夫婦に痺れを切らした側近の声が響き渡った。





 「陛下のご寵愛は、お妃様、いえ、正妃様お一人のものですのね!」
 これぞ真実の愛ですわっ。キラキラと瞳を輝かせ筆を走らせる氾紅珠。
「えっと、紅珠?それはひょっとして・・・」
「ええ、新作ですの。今回は許されない恋をした二人が愛の逃避行を――――」
 ガタガタと揺れる馬車の中にも拘らず、紅珠の筆は滑るように走る。
「・・・それは楽しみね。」
「ご期待に沿えるよう頑張りますわ。」
 ――――あまり頑張らないで欲しいのだけれど。
そんな思いはおくびにも出さず、夕鈴は優雅に笑む。
「この度の東の離宮へのお供役。仰せつかった時は、天にも昇る心地でしたわ。正妃様とゆっくりお話しさせて頂くのは、本当に久し振りですもの!」
「ええ、そうね、本当に久し振り。いつ以来かしら?」
「正妃様が私の邸にお越し下さって以来、ですわっ。」
「そんなに前?」
「ええ!」
 まだ臨時花嫁だった頃。酔った陛下に鼻を齧られて逃げ出した自分が思い出され、夕鈴はくすくすと笑う。楽しげな正妃の様子に紅珠もつられて声を立てて笑った。

 ひとしきり笑い合って、馬車の揺れにも慣れた頃。
「お妃ちゃん、ごめん、ドジ踏んだ。」
ガタン、と馬車の屋根が開いて隠密が降ってきた。
「きゃあっ!」
「浩大?!」
突然の事に悲鳴をあげる紅珠。夕鈴は彼女の肩を抱き寄せ浩大を見て。
「どうしたの?」
「待ち伏せされてる。」
 低い声と猛禽類のように光るその瞳から、事態が切迫しているのを感じ取った。
「逃げ切れる?」
「ああ、大丈夫。少し揺れるからしっかり伏せていてくれ。」
「分かったわ。―――紅珠、大丈夫よ、安心して?」
 カタカタ身を震わせる紅珠に、にこりと微笑んだ夕鈴は。
「浩大、お願いね。」
「さすがお妃ちゃん、男前だね。」
「もういい加減、慣れたもの。」
 少し震える指先を隠すように、拳を握った。





「―――――続けよ。」
「は、はい。」
ぶるぶると震える氾紅珠。その肩を支える兄の水月の腕も同じように震えているのを、黎翔は冷たく見下ろす。
「そ、それから、すぐに・・・すぐに、馬が。」




「馬がやられたっ!」
「紅珠、危ないっ!」
高く嘶く馬。均衡を失った車体が傾ぐ。華奢な少女を守る様に抱いた夕鈴の身体が思うさま壁に打ち付けられ、バキンと嫌な音を立てて扉が開いた。
「っ!」
 「お妃様―――っ!」
 どんっ、と突き放された紅珠の身体は辛うじて馬車の中に残り。その反動を引き受けたのは彼女を突き飛ばした夕鈴。
「いやあああーーーーっ!」
「お妃ちゃんっ!!」
 叫ぶ紅珠には目もくれず、浩大の身体が後方へ飛び。険峻な崖に吸い込まれてゆく正妃を追った。




「それで全てか?」
「は、はいっ。」
 へたり込む紅珠と、跪拝する水月。その横で静かに礼を取る氾大臣のこめかみに微かに汗が伝う。
「御者の証言と護衛兵の証言。今回の氾紅珠殿の証言。すべて一致しております。」
「そうか。」
 凍てついた王の声に紅珠の身体がぐらりと揺れる。
「正妃様をお守りすべき供の者が、正妃様に守られる、などと・・・おかしな話ではありませんか?氾大臣。」
 微笑を含んだ側近の言葉に氾史晴が膝をつき。氾水月は深々と頭を下げた。
「娘の不始末。申し訳のしようも、ございません。」
「妹の咎は兄の咎。罰は私に。」
 身じろぎもせず彼らを見下ろした黎翔は、カツンと靴音を響かせ踵を返す。
「陛下?!」
「お黙りなさい。」
 顔を上げた紅珠に李順の叱責が飛ぶ。
「貴女方の始末は、正妃様捜索の後です。」

遠ざかる靴音と歩調を合わせるように、黎翔の手の中の簪が涼やかな音を立てた。

C.O.M.M.E.N.T

NoTitle

この後の展開が気になる面白そうなお話ですのに・・・没ですか・・・。早く読める私はうれしいのですが・・・。
あ、本予約しておきますね。

2014/09/24 (Wed) 14:07 | ますたぬ #XTEfMpaM | URL | 編集 | 返信

ますたぬ様へ

没、でございます。
没。
没。
ああ、またやっちゃいました。没。
ご予約ありがとうございますっ。
年齢確認できる身分証のご提示をお願いしますっ(笑)
アール書く気満々。

2014/09/24 (Wed) 16:26 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

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