2014_09
20
(Sat)15:07

惜別

こんにちは。
ただいま原稿真っ最中な、あさ、です。

私の場合、超前倒しで進めねば3月のプチに参加できなくなりますからね。
必死です。
参加したい!

前回の轍を踏まぬよう、目指せ!没なし!ですよ。
脳みそが沸騰しそうです。
ぐつぐつ。(煮えてるよ)

そんなこんなで、息抜きにSSを一つ書きました。

原稿の息抜きがSSとは、病んでるな私。(笑)







LaLaDXネタバレ気味です。
疲労困憊なので、細かい事は気にしないで下さると嬉しいです。



【設定 臨時花嫁終了間際】
《惜別》



「へーか、今夜も行くの?」

隠密のからかいを背に受け、黎翔は回廊を渡った。

深夜。
秋も深まり肌寒さを増した夜気が黎翔を焦らせる。

「お妃様は少し前におやすみに。」
「よい、構うな___」

______あと少し、なのだから。

最後の言葉は飲み込んで、部屋の扉を開ける。

ふわり。

柔らかく香る、夕鈴の匂い。
心が温かくなる、安心できる香り。

これを聞けるもの、あと、数日。

そう決めたのは自分なのだから、後悔はない。

怖いのは、彼女を失う事。
恐ろしいのは、彼女が傷付くこと。

手遅れになる前に逃がさねばならない。
彼女を想うならば、逃がさねばならない。

「・・・夕鈴。」

健やかな寝息。
安心しきって眠るその姿は、穢れのない玉のようで。
いつまでもこの手の内で愛しみたい。
そんな気持ちが沸き上がり、己を焼く。

「僕は、どうすればいいのかな。」

そっと頬に触れると、嬉しげに微笑む寝顔。

「・・・ん・・・へー、か」

僕の手に頬ずりをする君。

だめだよ、夕鈴。
狼は誘惑に弱いんだ。

本当はね、夕鈴。
僕は君が、欲しい。
君の心が、全てが、欲しい。

なぜ僕は、王様なんだろう。
なぜ僕は、君を愛してはいけないのだろう。

考えても仕方のない事ばかりが、頭を過る。

「ねえ、夕鈴。」

ひとつだけ、お願いがあるんだ。


下町に戻った君は、きっと。
すぐに元気になって、本来の君に戻るのだろう。

でもね、夕鈴。

「僕を、忘れないで。」

時々でいいんだ。
何かの折に少しだけ、でいい。

僕を思い出して。
忘れないで。

君だけに見せた僕を。
君しか知らない、僕を。

ほんの少しでいい。
思い出して。

忘れないで。
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C.O.M.M.E.N.T

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