2014_09
11
(Thu)11:36

観月6

こんにちは。
あさ、です。

このSS「観月」。
陛下が大暴走して下さいましたので、少し落ち着かせなきゃ!と。
可愛い可愛い晏流公サイドを書いてみました。

さあ、陛下!
寝台に行かないで本筋に戻ってえっ!

って、無理かな。(笑)









【設定 ネタバレ妄想SS】
《観月6》





「遅いなあ、夕花。」

愛らしい頭を巡らせた晏流公は、迷路のように続く回廊を目で追った。

「・・・夕花におやつを持たせますからね、って母上は仰っていたのに。」

夕花、迷っちゃったのかな。
いくら王都育ちだからって、王宮の中までは知らないよね。

心配、だな。
迎えにいっちゃおう、かな。

「回廊から外れなければ、大丈夫だよね。」

ぱっと扉を開けた晏流公は。

「公、晏流公、どちらへ?!」
「お待ちください、晏流公!」

パタパタと軽やかな足音を立てて、後宮へと向う。

「大丈夫、夕花を迎えに行くだけだから。」
「公は本当に夕花がお気に召されて・・・」

少し頬を染めて飛び跳ねる様に後宮へ向かう晏流公。
侍女たちは柔らかい微笑を浮かべ、まだ幼い公に芽生えた淡い想いを優しく見守る。

______夕花と一緒におやつ食べたいな。

少し息を弾ませた晏流公の視界に。

「あ!あにう・・・陛下!」

ぐったりと青褪めた見覚えのある薄茶の髪を抱き上げた兄の姿が入った。



「夕花!!」
「いかがなさいましたか、晏流公。」

高い声を上げた晏流公の前に、李順が立ちふさがる。

「王宮にて講義を受けるお時間のはずでは?」
「い、いや、それよりも夕花がっ。」

小さな晏流公は必死に身を乗り出すが。
兄王と同じ程に長身の側近がそれを許さない。

「あの女官は私のっ。」
「存じ上げております。」

にっこりと笑む側近から冷気が漂い。

「え・・・?」

公の背筋がぞくりと粟立つ。

「____晏流公。」

きらりと眼鏡が光った。

「今ここでご覧になったことは、口外なさらない方が宜しいでしょう。」
「えっ?そんな、夕花はいったい!」

引く気配のない晏流公。

「ふぅ、まったく・・・・兄弟揃って聞き分けのない。」

弧を描いた唇から漏れた小さなため息。
少しも笑っていない笑顔が、ゆっくりと公に近づいて。
丸みを帯びた幼い耳に、狼陛下の側近の声が注がれる。

「・・・『夕花』などという女官は存在しませんよ。最初から、ね。」
「っ!」
「いるのは・・・・唯一人の寵姫。貴方の義姉になる方。それだけです。」

幼い公が、広い肩越しに見たものは。
腕の中の寵姫に微笑みかける国王。
目を閉じた妃に向けられた、温かな笑み。
愛しいものに向けられる、包み込むような、それ。

色々な事が分からないけど。
兄上は夕花が・・・好きなんだ。

「・・・・母上には、なんと?」
「さて、どういたしましょうかね。」

ちくり、と胸が痛んだのは、きっと。
夕花の頬に浮かぶ幸せそうな微笑を見てしまったから。

『_____公、晏流公!』

私に向けるものとは違うそれに、気付いてしまったから。


「夕花」に会うことは二度とないと、分かってしまったから。
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C.O.M.M.E.N.T

NoTitle

ナニコレ。゚(゚´▽`゚)゚。感涙!
一つの映画を観たような感動の嵐!
少々、晏流公の可愛すぎる描写が
気になりましたが(笑)
これはもう、名作ですよ。
あさ様。
やっぱりここに住む。
寝所の屋根裏に住んでいい?

2014/09/11 (Thu) 12:31 | 羽梨 #- | URL | 編集 | 返信

羽梨さまへ

リンクさせて頂きましてありがとうございます。
どうぞ宜しくお願い申し上げます。
晏流公は可愛くていいのっ。ずっと可愛いままなのっ!
ちなみに寝所の屋根裏は花盗人の待機所ですので。
お覚悟は宜しいですか?
にやり。

2014/09/11 (Thu) 18:38 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

今晩は。

あさ様
今晩は。朝晩涼しいですね。いかがおすごしですか。
晏流公は、初恋?の相手が悪かったですね。
相手も、奪っていった相手も。
ちょっと、晏流公に耳に囁く李順さん想像すると、萌えますね。やらしい意味では無いです(笑)

2014/09/11 (Thu) 19:32 | ぶんた #uXAM18Kk | URL | 編集 | 返信

┃q・ω・∪ こんばんは♪

…李順サンって陛下以外にはホンット冷酷ですよね。
∪´-ω-∪ シカタナイカ←
晏流公の初恋?は儚く散るのね…。

2014/09/11 (Thu) 20:23 | 桃月 #- | URL | 編集 | 返信

Re

ぶんた様へ
そうなんです!
ちょっと身を屈めて晏流公の耳元に囁く李順さん!
あれをやってみたくて!(病気)
本当に朝晩が涼しくて。
見事に長女が風邪を引きました。
やっと明日から学校です。
しくしく。

2014/09/11 (Thu) 22:43 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

Re

桃月さまへ
可哀想ですが、晏流公の初恋は淡いまま消えました。
いいんですよ。
晏流公にはもっといいお相手がいるはず!
そうですよね、蘭瑶様!!!
李順さんは陛下よりも冷酷だろうと思っております(笑)

2014/09/11 (Thu) 22:44 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

NoTitle

あさ様
晏流公ってば、陛下の弟とは思えない程、可愛らしいのですね。そして諦めが良すぎる。何か切ないです。
それなのに李順さんの冷たい仕打ち。素敵。
是非晏流公にも、晏流公を大切に思ってくれるお相手をお願いしますね。
でも、その前に蘭瑶様をどうにかしなければ、大変な事になりそうな。息子離れが出来る何かがあれば、、。
何だか、李順さんと、蘭瑶様ってお似合いの様な気が、いや恐ろしい妄想をしてしまいました。夜中って怖いです。

2014/09/12 (Fri) 02:32 | 狛キチ #- | URL | 編集 | 返信

狛キチ様へ

美しい未亡人と有能な側近。
禁断の(でもないか)恋の行方は・・・!
じゃなくて。
いや、でも。
「貴女は若く、美しい・・・」
とか言って蘭瑶様に迫る李順さんが一瞬浮かんだり。
してない。してません。ええ。(笑)

2014/09/13 (Sat) 07:17 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

NoTitle

あさ様
浮かんだ妄想は是非お話にして下さい。
あれで、止まる何て勿体ないですよ。と唆してみる。
ついでに、蘭瑶様は毒花なので、李順さんにはお仕置きモードで迫って貰えると更に蘭瑶様は美しいかも。
本当に自分でもいい加減にしろと思える位の妄想です。
それも、これも、あさ様のお話が、私好み過ぎるせいです。これからも楽しみにしていますね。色んなお話待ってます。

2014/09/13 (Sat) 12:44 | 狛キチ #- | URL | 編集 | 返信

狛キチ様へ

お仕置きし返される李順さん。
「こちらも、よろしくって?」
とか。
後宮仕込みのあんな事やこんな事。
・・・どんな事?

2014/09/14 (Sun) 22:28 | あさ #- | URL | 編集 | 返信

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