2014_09
07
(Sun)22:53

観月2

ご注意下さい。
このSSは、本誌のその後を妄想したネタバレ妄想SSです。

「観月1」のおまけのような形です。
お話は進んでおりませんが、隠密と側近さん視点。

書いている私だけが楽しいターンです(笑)








【ネタバレ妄想SS】
《観月2》


甘そうな月。
黄色い蒸し菓子みたいに柔らかそうな月が、酒杯に映る。

『私、陛下に伝えたいことがあるの。』

そう言ったお妃ちゃんの目は、強くて。
琥珀色の月光みたいだった。

「止められねえよ、陛下。」

無駄とは知りながら、一応言い訳をしてみる。
闇夜を総べる、我らが王に。

「俺の役目は、護衛だろ?」

闇夜を包む清かな光。
あんたの、月は・・・誰にも。

「・・・誰にも指一本触れさせやしねえから。」

三月後、そこにいく。



陛下が呼び寄せた晏流公。
その母である蘭瑶に気に入られたお妃ちゃんが王宮に上がるのは当然の成り行き。

だって、蘭瑶は。
お妃ちゃんを息子の相手に望んでる。
なぜなら、お妃ちゃんは。
掛け値なしに晏流公を大切にしてくれる女だから。

人が人を食らう王宮。
信頼できる者は一人でも多く。
駒は一つでも多く持っていたい。

誰も信じない陛下とは少し違う思考回路だけど。
蘭瑶の考えは、間違っちゃいない。

なあ、お妃ちゃん。
可愛い弟みたいな晏流公と、狼陛下。

どっちの味方をするつもりなんだ?









「・・・あと三回。」

満月を観たら。
王弟が来る。
臨時花嫁を伴って。

「陛下・・・。」

何に蹴りをつけるおつもりなのか。
ご自分のお気持ちに?
それとも、晏流公の処遇に?
それとも、彼女の気持ちに?

____その全てに、かもしれない。

大人達の思惑に踊らされる晏流公には気の毒だが。
私は狼陛下の側近です。

「申し訳、ございませんが。」

いかに王弟の母君とはいえ、陛下を傷つけるおつもりならば。
元妃と言えど、容赦は致しません。

「夕鈴殿。」

貴女も例外では、ない。

陛下の御心をこれ以上乱さないで頂けませんか。
あの方が苦しむ姿は、見たくないのですよ。

もう十分、苦しんで来られたのですから。

これからも、苦しみ続けなければならないのですから。

陛下も。

私も。
観月3   
«  HOME  »
  観月1

C.O.M.M.E.N.T

コメントの投稿

非公開コメント

トラックバック